1,800円以上の注文で送料無料

V.(下) の商品レビュー

4.5

14件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/06/10

いやいや、がんばりました。初読ではよー分かりません。黒澤映画の「どんぞこ」やジョイスを想起させるようなパラノな世界観。再読しなさい、と本がおっしゃってます。いつか、また。

Posted byブクログ

2012/04/05

背徳と退廃と混沌。 あとがきでエントロピーの話が書かれているが、 様々な形で彩られた物語はそれぞれが複雑であり、エントロピーは増大してゆく。 まともに読むと数年かかるであろうこの本に相対するにはそれこそ世の中を俯瞰で見る視点が必要だろう。

Posted byブクログ

2011/12/24

既刊分一巡してから新訳で2周目ということで。 最初読んだ時よりだいぶ読み易かったです。新訳だから?ピンチョンがどういうものかおぼろげながら解ったから? とりあえず、ピンチョンは最初っからピンチョンだったんだということがよくわかりました。「V」は大きく2本のお話を軸として進みます。...

既刊分一巡してから新訳で2周目ということで。 最初読んだ時よりだいぶ読み易かったです。新訳だから?ピンチョンがどういうものかおぼろげながら解ったから? とりあえず、ピンチョンは最初っからピンチョンだったんだということがよくわかりました。「V」は大きく2本のお話を軸として進みます。一つはプロフェインの話。一つはステンシルの話。プロフェインの話はピンチョンのホーボーサイド。ステンシルの話は何が真実かわからないサイド。どちらもピンチョン作品のキモです。

Posted byブクログ

2011/07/22

多すぎる程沢山のおかしげな人々が、全力でふざけあって絡みあって導きあって、壮大な神話を形作ってるんだけど、その切り取り方があやふやで、多層的で、しかもみんな語り手としての自覚が無さすぎるので、神話の全貌が全く見えてこなかったりする。章によってスタイルも違ったりするし。 でも物語と...

多すぎる程沢山のおかしげな人々が、全力でふざけあって絡みあって導きあって、壮大な神話を形作ってるんだけど、その切り取り方があやふやで、多層的で、しかもみんな語り手としての自覚が無さすぎるので、神話の全貌が全く見えてこなかったりする。章によってスタイルも違ったりするし。 でも物語としてまとめなきゃっていう責任感が低いからこそ、挿話も人々もめちゃくちゃパワフルでどこまでも自由、そして果てしなく魅力的。予定調和感も一切ないので読んでてドキドキが止まらない。 情景も含めて丁寧に描いたと思ったら、1つの挿話が1.2行で駆け抜けたりするので、何だかすごく映画っぽかったりもする。綺麗につながれたモンタージュ的なスピード感。説明の少ないクールな映像が次から次へと立ち現れる瞬間はとってもスリリング。何が起きてるのか分からなかったりもするけど、それも含めてスリリング。 圧倒的な情報量の魅力的な映像を短時間で浴びせされた感じ。深く考えずに、この情報の海の中をゆらゆらと漂っていたい。

Posted byブクログ