若き実力者たち 新装版 の商品レビュー
沢木氏の若かりし時の作品。 登場する「若き実力者」の中にはわたくしの知らない方も。 沢木氏が実力者と評するだけに、みなさん様々な境遇や葛藤を乗り越えギラギラした悟りのようなものを感じた。 まだユーラシアへ旅立つ前、深夜特急が世に出る前の作品だが、自ら「人物紀行」と評されている...
沢木氏の若かりし時の作品。 登場する「若き実力者」の中にはわたくしの知らない方も。 沢木氏が実力者と評するだけに、みなさん様々な境遇や葛藤を乗り越えギラギラした悟りのようなものを感じた。 まだユーラシアへ旅立つ前、深夜特急が世に出る前の作品だが、自ら「人物紀行」と評されていることに共感した。
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沢木耕太郎が40年以上前に当時の若手のキレ者的な人々について書いたもの。世に出てきた頃の沢木さんの筆力を感じるのも面白い。さすがに随所で若さを感じる。自ら「人物紀行」と銘打っているけど、確かに人物評というわけではない著者のうるささがあまり入っていないのはいい。とはいえ、取り上げる...
沢木耕太郎が40年以上前に当時の若手のキレ者的な人々について書いたもの。世に出てきた頃の沢木さんの筆力を感じるのも面白い。さすがに随所で若さを感じる。自ら「人物紀行」と銘打っているけど、確かに人物評というわけではない著者のうるささがあまり入っていないのはいい。とはいえ、取り上げる人を選んだのは、唯一の女性である安達瞳子を除けば沢木さん自身であり、好みや興味が寄る人を取り上げていることにはなる。 取り上げているのは、尾崎将司、唐十郎、河野洋平、秋田明大、安達瞳子、畑正憲、中原誠、黒田征太郎、山田洋次、堀江謙一、市川海老蔵、小沢征爾という面々。45年くらい前に世に出てきた方々を、40年以上を経た現在から見るのも面白い。 特に気になったのは河野洋平。長じて(?)はギョロ目の自民党の幹部政治家という印象で、「河野発言」も当時のタイミングで言っただけのような認識だったのだけど、実は一本筋が通った人だったのかなと、この本で書かれた以後の生き方も簡単に追ってみて思った。 『深夜特急』へのあこがれやその寡黙そうな風貌から、沢木さんをリベラルで大人でありつつ少年の心ももつ人物のように思いがちだけど、取り上げている人たちやその後もスポーツ関係のルポをたくさん書いていることからもわりとマッチョな世界がお好きで、私の好きな方向とはちょっと違う人なんだろうなと、この本を読んだタイミングで本気で認識した。
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小沢征爾《三十までは何でもできると思っている。ところが三十すぎると自分に可能なことが、地図のようにはっきり見えてくるんですよ》
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沢木耕太郎25歳のときに発表された初の著書。当初の売れ行きは絶望的なものだったらしいと後に沢木自身が語っていますが、内容は絶品。河野洋平、畑正憲、中原誠、山田洋次、堀江謙一、小沢征爾といった分野の違う12人の「若き実力者」を取り上げたルポルタージュ。 1人につき1ヵ月の猶予しか...
沢木耕太郎25歳のときに発表された初の著書。当初の売れ行きは絶望的なものだったらしいと後に沢木自身が語っていますが、内容は絶品。河野洋平、畑正憲、中原誠、山田洋次、堀江謙一、小沢征爾といった分野の違う12人の「若き実力者」を取り上げたルポルタージュ。 1人につき1ヵ月の猶予しかない中での取材・執筆によって生まれたこの作品を読むにつけ、沢木耕太郎=「若き実力者」のひとりだよと感じさせられます。 巨匠の復活 尾崎将司 廃墟の錬夢術師 唐十郎 疾走する野牛 河野洋平 過ぎ去った日々ではなく 秋田明大 華麗なる独歩行 安達瞳子 面白がる聖心 畑正憲 神童 天才 凡人 中原誠 錨のない船 黒田征太郎 望郷 純情 奮闘 山田洋次 人魚は死んだ 堀江謙一 十二人目の助六 市川海老蔵 沈黙と焔の祭司 小沢征爾
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出てくる人物、時代背景から随分前に書かれた作品だろう。 いずれの人物も個性的であり、よく人物の内面を見抜いてるなという感想である。 中にはあまり付き合いたいなあというあくの強い人物もいるが、よくこれだけ取材できたなあと感心する。
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