核を超える脅威 世界サイバー戦争 の商品レビュー
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米国の安全保障という視点からサイバースペースについて論じている。 仮想敵国として中国を想定している。サイバー攻撃力としてはロシアが現在一番らしいが、中国はネット全体を外国から切り離すなど防御面で優位だし、北朝鮮のように社会インフラがネットに依存していない国はさらに防御面では有利になる。 「サイバー戦争」というと、DDoS攻撃やPCのウイルスが頭に浮かぶが、社会インフラのネットワーク化が先進国を攻撃に対して脆弱にしている。かつてソ連がパイプラインの制御プログラムを購入しようとして断られ、カナダ企業から盗み出したが、それには不正コードが忍び込まされており、パイプラインの端を閉じ、もう片方のポンプをフル稼働させられた結果、大爆発を起こしたことがあるそうだ。 そもそもインターネットは互いに信用できない何十億人ものユーザーを想定しておらず、エレベーターやコピー機をこれにつなぐのは危険を招き入れるようなものだという。最近話題のスマートグリッドも、これが攻撃されて大停電になると数千人単位の死者が出る、と警告が繰り返される。 完全な防御は不可能で、データは破壊されるものだとして迅速な復旧を可能にすることの重要性が説かれる。
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TOPPOINT 2011年5月号より。 普通に生活しているだけでは 全くわからないサイバー戦争。 情報化社会がもたらす脅威。
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今年、サイバー攻撃に関するニュースが数多く流れている関係で読んでみた。マッチョな実際の兵器をつかう戦争じゃないサイバー兵士が活躍する時代が本当にくるなぁと読んで実感。 米国のサイバー防衛も非情に心もとない、と著者が言っているが、そうなら日本はもっとザルだろうと思わずにはいられない...
今年、サイバー攻撃に関するニュースが数多く流れている関係で読んでみた。マッチョな実際の兵器をつかう戦争じゃないサイバー兵士が活躍する時代が本当にくるなぁと読んで実感。 米国のサイバー防衛も非情に心もとない、と著者が言っているが、そうなら日本はもっとザルだろうと思わずにはいられない。
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昨今、見聞きすることが多くなったサイバー攻撃。 もはや、映画の世界の話ではないらしい。 【読書前の質問】 ・どのような事例があるか知りたい。 ・当事者(攻撃、防御、被害の夫々)の範囲を知りたい。 ・どのように対処していくべきか知りたい。
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サイバー戦争。イスラエルによるシリアの防空網支配。 インターネットの脆弱性 3つの要素。1.インターネットの構造上の欠陥。2.S/W、H/Wの欠陥。3.次々とオンライン化する趨勢。 ティア1 ISP サイバー・セキュリティに関する包括的国家的イニシアチブ(Comprehensive National Cybersecurity Initiative)、国家安全保障に関する大統領決定第54号(National Security Presidential Directive 54) サイバー戦争能力とは、攻撃力、依存度、防御力の合計で考える。攻撃力ではアメリカが一番だが、依存度、防御力が低い。総合力でいうと北朝鮮やロシア、中国が高い。 ⇒依存度、防御力で考えると恣意的で偏った結果になる。 アメリカ目線で書かれているが、サイバー戦争について現実的な脅威であることが実感できる。
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リチャード・クラークのスピーチはDHS草創当初に聞いたことがあるが、十年近くたって、ますますパワーアップしている印象。 技術論、マネジメント論だけで、また「情報セキュリティ」の側面だけで「サイバーセキュリティ」を語ることの限界を教えてくれる書。同時に、サイバー防衛の鍵は「属性(Attribution)」「情報インフラの健全性」「サイバー交戦規則(Rules of Engagement)」とよく言われるその意味がわかった。 筆者の目線に若干偏っている印象はあるが、「サイバーセキュリティ」というカテゴリーが新たに強調される意味はよくわかる。本書の内容をホラーストーリーととるか、空想近未来小説ととるかは、読み手の感性次第かもしれない。
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■サイバー戦争 1.米国などの国々が全力でサイバー戦争を戦えば、近代国家を壊滅させる可能性がある。 2.サイバー攻撃はすぐさま地球全体に飛び火し、多くの国々が知らない間に巻き込まれてしまう。 3.サイバー攻撃は開始から効果が出るまで時間が早い。 4.サイバー戦争では、通常兵器を用...
■サイバー戦争 1.米国などの国々が全力でサイバー戦争を戦えば、近代国家を壊滅させる可能性がある。 2.サイバー攻撃はすぐさま地球全体に飛び火し、多くの国々が知らない間に巻き込まれてしまう。 3.サイバー攻撃は開始から効果が出るまで時間が早い。 4.サイバー戦争では、通常兵器を用いることなく、相手国のシステムを無力化できる。 5.サイバー戦争はすでに始まっており、敵対行為を予測している国々はハッキング合戦を繰り返している。
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