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勉強ができなくても恥ずかしくない の商品レビュー

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2019/11/28

小学校に入学したケンタくんという少年が、学校での勉強や体育の授業になじむことができず、悩み苦しみながらも、自分で考えて自分の居場所を見つけていく物語です。 著者の自伝的小説であり、著者の本をある程度読んでいる読者にとってはなじみのあるエピソードを多く見つけられるのではないかと思...

小学校に入学したケンタくんという少年が、学校での勉強や体育の授業になじむことができず、悩み苦しみながらも、自分で考えて自分の居場所を見つけていく物語です。 著者の自伝的小説であり、著者の本をある程度読んでいる読者にとってはなじみのあるエピソードを多く見つけられるのではないかと思います。もちろん本書は小説であり創作ではあるものの、「橋本治」という知性がどのようにしてつくられたのかということに関心のある読者にとっても、おもしろい本です。元来は「ちくまプリマ―新書」で刊行された本なので、学校にどこかなじめないでいる中学生や高校生の読者にとってもたのしんで読める作品だと思います。

Posted byブクログ

2011/05/27

かつては誰もがケンタくんのような子供のはずだったのかもしれない。だけど、20年も生きるとそんなことは忘れてしまう。 もちろん、この本に書かれた時代とワタシが子供だった時代は違うし、現代も全く違う。それでも「なんで勉強しなきゃいけないの?」という問いは永遠に変わらない。 この本はそ...

かつては誰もがケンタくんのような子供のはずだったのかもしれない。だけど、20年も生きるとそんなことは忘れてしまう。 もちろん、この本に書かれた時代とワタシが子供だった時代は違うし、現代も全く違う。それでも「なんで勉強しなきゃいけないの?」という問いは永遠に変わらない。 この本はそれに対して決定的な答えをくれるわけじゃないけど、「勉強ができないからバカ」とか「勉強をしなくても生きて行けるから、しなくていい」なんていうことを安易に言ってないのがいい。だけど、これはあくまでも一つの考え方ってことで、心にとどめておきたい。

Posted byブクログ

2011/03/17

 もとはちくまプリマー新書で3冊であったものを1冊にして文庫として発売したもの。中高生あたりを対象にしていたような感じで、小学校デビューに失敗したケンタくんという男の子の成長・変化を大学受験まで描いている。  ケンタくんの体験は著者の体験の鏡写しのようなものだろうと思うのだが、自...

 もとはちくまプリマー新書で3冊であったものを1冊にして文庫として発売したもの。中高生あたりを対象にしていたような感じで、小学校デビューに失敗したケンタくんという男の子の成長・変化を大学受験まで描いている。  ケンタくんの体験は著者の体験の鏡写しのようなものだろうと思うのだが、自分がひねくれているためもあってか、読んでいて考え方etcが徐々に鼻につき好感をもてなくなった。おそらくは「純真な」中高生に対するメッセージなのだろうが、すでに汚れた大人になった自分には、そのメッセージが著者の主観・偏見・自己愛に満ちたものに感じられ、その腐臭に耐えられないから、、、とまで言い切ったら言い過ぎか。とりあえず、「わからないことはわからない、わかることはわかる」から勉強には意味がない、といって学習を放棄する姿は見ていて気分が悪い印象しか与えない。せめて、「自分の頭で考える」という楽しさの部分は描いてほしいよう感じた(もしかしたらそんな姿も描かれてたかもしれないが、少なくとも印象には全く残らなかった)。また、後半で気づくが「誰とでも仲良くしよう」としているケンタくんの姿は自分にとっては虫唾が走り、さらに「親友が、、、」という部分では大げさにいうと吐き気を覚えた。  以上ぼろくそに書いたが、心がきれいな読者にとっては感動的な「よい本」になるのではないだろうか。読書というのは読者にとって自分自身の鏡写しを見る活動にもなるのだろうから。

Posted byブクログ