最後の零戦 の商品レビュー

秋本実(著者)

2012/06/11

何と言うか、零戦･･････言葉もない。
やはり零戦は最高で最強の戦闘機だということは、ますます私の中で不動のものとなった。

最近、実際こうだったのだとか、零戦の誤解を解く本、なんていうのを見かけたし、そのうちの一冊を持っているけど、それは「最強」という言葉を誤解しているような気がするのだ。
･･･会社で仕事をしていると、このようなバランスのいいものに対する、日本人の姿勢は変わらないものがあり、すべて終わってから言うのは楽だけど、それではあまりに短絡的で、そしてまた同じことを繰り返すのではないかと思う。

それはさておき、あの激戦を生き残り、この手記を書き遺してくれた搭乗員の方々へ、お礼を言いたい。
そして、「後世の軍事評論家が何と批評しようと、与えられた任務に、最後まで全力を尽くしたこと」これが兵士に求められたことであることを、今後の創作に生かしていきたいと思う。

･･･一番最後の手記にあった一文が悲しい。
「その零戦もまもなくこの世から姿を消そうとしている。しかも生きて帰れると思ったことのなかった私よりもはやく･･･・・・」