修学旅行殺人事件(文庫版) の商品レビュー

高階良子(著者)

2014/05/16

少女漫画特有の装飾的な表現が苦手で少女漫画は敬遠していましたが、題材がミステリーということもありすんなり読めました。独特の世界観で面白かったです。

【修学旅行殺人事件】中学校の修学旅行で京都へ行った亜里の幼馴染の薫が何者かに殺され、その後、薫の幽霊がたびたび目撃されます。
謎は魅力的でしたが捻りは不十分かなという印象。主人公の恋愛心理は如何にも少女漫画らしくて、あまり少女漫画を読まない私には新鮮でした。

【課外授業殺人事件】母が亡くなって天涯孤独になったちひろ。名無しのスポンサーから援助を受けて、金持ち学校へ転入します。そんな中、事情を知っている諸橋先生やクラスメイトが殺され、ちひろが疑われてしまいます。
ある程度予想通りの展開でした。ヤクザの娘(?)・沖田がかっこ良かった。探偵役としては珍しいタイプで斬新でした。

【理科室殺人事件】学校の理科室で、麻代の父である理事長の遺体が発見されます。数日後には義理の母親も殺され、殺人容疑が麻代にかかってしまいます。
これも犯人は予想通りでしたが、アリバイトリックはシンプルながらも盲点を突いていて感心しました。