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ダニエル・カーネマン心理と経済を語る の商品レビュー

3.7

32件のお客様レビュー

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2024/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人というものは最終的な状態に対してではなく、変化に対してはるかに強く反応するという話。 めちゃくちゃ勉強になるし、面白かった。

Posted byブクログ

2022/03/14

「行動経済学の逆襲」を読んで、セイラー氏が行動経済学という分野を切り拓くきっかけとなった人の本、ということで手に取りました。 ノーベル経済学賞受賞講演、伝記、セイラー氏との共著、等。

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2019/06/12

内容はちと難しい。ただ、ノーベル賞記念講演の内容は、分かりやすくいままでの経済に対する考え方が、違う視点で見るヒントを与えてくれる。 人間は富の絶対量ではない部分で、幸せや満足を感じるという部分が興味深い

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2019/02/03

得るものはあった。ダニエル・カーネマンと行動経済学に興味のある人は入門書の一冊くらいの感覚で読んでみると面白いと思う。

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2018/11/05

カーネマンの2002年ノーベル賞記念講演に、短い自伝と、最近の論文2本(堅いやつではなく一般向けでコラムに近い)をくっつけた本。 記念講演の主なテーマは、人間の直感が持っている系統だったバイアスについて。直感は知覚から進化したと考えられ、知覚に良く似たバイアスがある。ここでは2...

カーネマンの2002年ノーベル賞記念講演に、短い自伝と、最近の論文2本(堅いやつではなく一般向けでコラムに近い)をくっつけた本。 記念講演の主なテーマは、人間の直感が持っている系統だったバイアスについて。直感は知覚から進化したと考えられ、知覚に良く似たバイアスがある。ここでは2つの特徴が取り上げられる。 ひとつは、効用を決めるのは「変化」であって「状態」(富の絶対量)ではないとするプロスペクト理論。ふつう意思決定時には損失回避性が極端に強くなり現状維持をする方向にバイアスを引き起こす。ただし、マイナスの選択に直面した時は逆にリスクを追及する傾向がある。経済学の標準的な無差別曲線では「現在持っている富」が表されない。実際には参照点で曲線がさまざまに捩れるはずである。 →会社での意思決定の様子を振り返っても損失回避性には納得。これは、ある閾値を割ると死んでしまってゲームオーバーみたいな状況に進化的基盤があると思うのだが。それで負の領域でのリスク追求も説明できるし。どこかにそういう研究あるのだろうな。 ふたつめは足し算をすべきときに平均値を求めてしまう特性。平均値とか極端な値とかは直感的に把握できる表象に含まれている。しかし合計みたいにより複雑な統計値は直感的にはわからないので利用されにくい。カーネマンはここで4つの例を挙げていて、同じ内容の食器セットに傷物を追加すると価値が下がって判断されてしまう例や、人物の特徴判断(銀行の出納係でありかつフェミニストであるっていう引っ掛けっぽいアレ)などがある。 →ふーん、と思ったのが、あるエピソード(複数の瞬間が1つのグループになったもの)を評価する例。病院での検査なんかで、痛みのピークと経験が終わる時の痛みの2点を参照して、経験のツラさの評価を決めてしまう場合。要は、ガーンと痛みが来て短時間で終わるより、ガーンと来た痛みが同じでもその後ダラダラと痛みが低下していって終わるときの方が、経験した痛みの総量は大きいはずなのに、より楽だったと評価されてしまう。なんとなく痛みをコントロールしたような感覚(馴化的な)があるような気はする。 自伝では夭折した共同研究者エイモス・トヴェルスキーの人柄、功績に多くの字数を割いている。 興味深いのはカーネマンがイスラエル軍での実務的な調査で心理学者としてのキャリアをスタートさせていること。その際に、「妥当性の錯覚」というようなバイアス(実験結果を仮説に都合よく解釈してしまう)を発見したり、航空学校の教官が褒めるより叱る行動をとる背景に、平均への回帰(うまくできた試技の後はそれより劣った試技をし勝ち、逆もまた然り)があることを見抜いたりしている。その後の実証的な研究スタイルに影響を与えているのだろう。 カーネマンらの研究は「人間というものは理路整然と考えることができない」と主張していると看做されて多いに反論を受けた。ヒューリスティックスが正しい答えを(効率的に)導き出す場合も多いがそのときにはヒューリスティックスの存在に気がつくことはできない。どうしてもバイアスにより間違う例に焦点を当てざるを得ない。それが誤解の原因になったかもと。また1974年の論文があまりに影響力があったせいで、それへの受け止め方も強い反応を引き出したのだろうとも。そうした批判を受けて限定的合理性やシステム1&2のようなアイデアが促進された面もあるだろうか。 カーネマンが今後影響力を持ってほしいと願う分野に「対立的協力」のプロセスがある。学界でのあまりの敵対的議論に懲りた経験も寄与しているようで、裁定者を予め指名したりする手法を実地に研究している。 →リスクコミュニケーションとか応用範囲が広そうだ。 後半の2論文は、効用概念やwell-beingといった本質的なテーマに取り組もうとしている。「幸せの経済学」みたいな感じで、これまた最近とみに注目されている分野だと思う。しかし、まだプロスペクト理論に匹敵するような、インパクトのある知見は得られていないようだ。

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2018/03/05

第1章の「ノーベル賞受賞記念講演」を読むと、これだけの「まとめ力」があってなんで『ファスト&スロー』があのボリューム?という疑問が湧きますが、全編で『ファスト&スロー』のまとめ、という感じで一度『ファスト&スロー』を読んだ後に、おさらいするに最適かとも思いました。 「心理と経済...

第1章の「ノーベル賞受賞記念講演」を読むと、これだけの「まとめ力」があってなんで『ファスト&スロー』があのボリューム?という疑問が湧きますが、全編で『ファスト&スロー』のまとめ、という感じで一度『ファスト&スロー』を読んだ後に、おさらいするに最適かとも思いました。 「心理と経済を語る」と言いつつ、経済についてはほとんど語られてないところは予想通り。とはいえ、しっかりとした内容で期待以上で、特に自伝については様々な交流関係も知れて面白かった。

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2017/01/26

ファスト・アンド・スローや他の行動経済学者の書籍から発展する新たな話は無いが、ダニエル・カーネマンのノーベル賞受賞時のスピーチや彼の自伝もあるので、カーネマンに関心がある人にはお勧め。

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2016/09/21

QABで講師の方から紹介された本。 心理学者でありながら,ノーベル経済学賞を受賞し,行動経済学の新しい観点を検証した人物。 第一章のノーベル賞授賞式でのプレゼンは非常にわかりやすく,興味深かった。 人間は期待値の通りには動かない。 今までは人間の非合理性で片付けられてきたが,...

QABで講師の方から紹介された本。 心理学者でありながら,ノーベル経済学賞を受賞し,行動経済学の新しい観点を検証した人物。 第一章のノーベル賞授賞式でのプレゼンは非常にわかりやすく,興味深かった。 人間は期待値の通りには動かない。 今までは人間の非合理性で片付けられてきたが,これが実は合理的であるという検証を実施した。 プロスペクト理論 効用(満足度)を決めるのは変化であって状態(富の絶対値)ではない 判断の正しさと人が自分が出そうとしたその判断に抱く自信との間の相関関係はごく弱いものである。 第二章の自伝以降はほとんど読み飛ばし。

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2016/07/12

行動経済学の始祖の一人、ダニエル・カーネマンのノーベル賞受賞スピーチや自伝、論文を編集した書。氏の理論と人となりを理解する上で、この選択はセンスがいいと感じる。自伝の中で触れられる、共同研究者(エイモス)との熱い友情と失った悲しみは、涙腺にきます。 エイモスから得たというアドバ...

行動経済学の始祖の一人、ダニエル・カーネマンのノーベル賞受賞スピーチや自伝、論文を編集した書。氏の理論と人となりを理解する上で、この選択はセンスがいいと感じる。自伝の中で触れられる、共同研究者(エイモス)との熱い友情と失った悲しみは、涙腺にきます。 エイモスから得たというアドバイス。 1. 時間の使い方を変えなさい。 2. 人生を悪くするようなことではなく、人生を豊かにするようなことがらに注意を向けるべき。 3. 注意を払い続けるような活動に時間を投資すべき。

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2016/02/21

読み終わってから一月以上経っているけれど。 通っている学校の古本処分にあった一冊。 ダニエル・カーネマンの講演などを文字化した本。 とてもわかりやすく、口語を文字化したものだからか 全体的に表現が平易で入りやすい。 内容は『ファスト・スロー』と重複している部分もあるので、 も...

読み終わってから一月以上経っているけれど。 通っている学校の古本処分にあった一冊。 ダニエル・カーネマンの講演などを文字化した本。 とてもわかりやすく、口語を文字化したものだからか 全体的に表現が平易で入りやすい。 内容は『ファスト・スロー』と重複している部分もあるので、 もし体系的にダニエル・カーネマンの研究を知りたいなら カーネマン自身が書いた本を読んだ方が良いと思う。

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