トギオ の商品レビュー
読んでみればすぐにわかりますが、この作品の前提となっている社会・風習・テクノロジーなどの説明が一切なく、未知の事柄が当然のように語られます。この時点で想像力が膨らむ人には面白いでしょうし、そうでなければ最後まで読むことも困難かもしれません。 あまりにもオリジナリティが高い作品だっ...
読んでみればすぐにわかりますが、この作品の前提となっている社会・風習・テクノロジーなどの説明が一切なく、未知の事柄が当然のように語られます。この時点で想像力が膨らむ人には面白いでしょうし、そうでなければ最後まで読むことも困難かもしれません。 あまりにもオリジナリティが高い作品だったので、驚きの意味からも星4つにしました。
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第8回このミス大賞受賞作品。 このミスとはいえSF色が多め。 オリガミとかエネルギーパネルとか治安契約とか、 なかなかに面白いシステム・テクノロジーがたくさんあった。 でも初めて出るその単語に対する説明は一切なし。 読み進めながら自分でディティールを明確にしていく感じ。 なので...
第8回このミス大賞受賞作品。 このミスとはいえSF色が多め。 オリガミとかエネルギーパネルとか治安契約とか、 なかなかに面白いシステム・テクノロジーがたくさんあった。 でも初めて出るその単語に対する説明は一切なし。 読み進めながら自分でディティールを明確にしていく感じ。 なので軽い気持ちで読み始める人は途中で投げ出す場合もあるんじゃないかと。 話自体も、古い慣習が残る村から流れ者の集まる港町と貧富の差著しい大都会、 それぞれの特色を持った世界観で展開していき面白かった。 ・・・ただ、終わり方が、なんかスッキリしないというか・・・ 理解力に乏しいせいかもしれないけど、あえてスッキリさせない面白さ、という印象でもなく・・・ 読んでる時は楽しく読んでたけど、読後よくわからなくなっちゃった。
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解説にもあるが、読者を選ぶのかもしれない。 おそらく、読書歴の長い人ほど評価が高いのではなかろうか。 舞台装置、小道具に対する説明を一切省いたスタイルは時計仕掛けみたいでおもしろい。
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不思議な作品。ただ、そこに魅力はなかった。 一人称でありながら、常に三人称で語られているような印象。傍観者たる主人公の主観の故であろうか。あえて客人の観察眼視点という設定の故であろうか。そこに感情移入をする余地はまったくない。架空の世界観の中で主人公の一生がただ漫然と語られ、その...
不思議な作品。ただ、そこに魅力はなかった。 一人称でありながら、常に三人称で語られているような印象。傍観者たる主人公の主観の故であろうか。あえて客人の観察眼視点という設定の故であろうか。そこに感情移入をする余地はまったくない。架空の世界観の中で主人公の一生がただ漫然と語られ、その周囲の様々な人物や出来事が語られる。ところどころに深い含蓄を含むかのような社会風刺、社会批判のフレーズが立ち現れ、ほんの少しのエッセンスにはなっている。読後に総合的に見てみれば、現代社会を痛烈に批判・批評しているのかも?という印象は確かに残る。 ああ、だがしかし。正直言って、読んでいてちっとも面白くないのだよ。シロってなんなんだよ?主人公にとってシロってなんなんだよ?
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「コインロッカーベイビーズ」にSFがくっついたような世界観だなぁ、というのが感想です。 話のプロットは若干乱暴な所がありますが、余りある魅力がある。 田舎町で口の聞けない「白」を拾ったことで、虐めにあっていた主人公が、とある事件のために村を出て、その先の港町で汚い仕事を覚え...
「コインロッカーベイビーズ」にSFがくっついたような世界観だなぁ、というのが感想です。 話のプロットは若干乱暴な所がありますが、余りある魅力がある。 田舎町で口の聞けない「白」を拾ったことで、虐めにあっていた主人公が、とある事件のために村を出て、その先の港町で汚い仕事を覚え、契約によって人権が守られる東曉の町に流れ着き、死ぬまでの話。 最初はSFだなんて思わなかったけれど、何の説明もなく、そんな世界観にシフトしていきます。「オリガミ」や「生体パネル」といったオリジナルのテクノロジー解釈や都市像、社会批判や価値観なども魅力だけれど、そのベースに主人公と「白」との関係性が敷かれている構造が面白い。 次世代の村上龍的な存在に成長してくれるのでは、と期待させてくれます。
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