おまえら行くな。 死導編 の商品レビュー
深夜番組で心霊スポット巡りをしていた著者。今まで体験した奇妙な出来事を本にとして売り出す事を進められる。売れるのかと懐疑的であったが何と売れてしまった。それ故に、心霊体験は彼のライフワークへと変貌してしまったのであった! *** タイトルは耳にしたことがあるが、実際には見たこ...
深夜番組で心霊スポット巡りをしていた著者。今まで体験した奇妙な出来事を本にとして売り出す事を進められる。売れるのかと懐疑的であったが何と売れてしまった。それ故に、心霊体験は彼のライフワークへと変貌してしまったのであった! *** タイトルは耳にしたことがあるが、実際には見たことがないこちらの番組。テレビ朝日で放送されていた(現在進行形か?)心霊番組、北野誠のおまえら行くな。書籍が出ていたのは初耳だったので、手に取って読んでみた。 関西弁だからか、軽快な語り口だと感じる怪談集。 しかし、軽快だからといって怖さが減少しているかといえばそうではなく、軽快だからこそ耐えうるという話が多かった。お気に入りは「電話」、「地蔵」、「ホワイトハウス」 その中でも特にお気に入りだったのは「ホワイトハウス」である。 テレビクルーと一緒に心霊スポットと名高いホワイトハウスに出かけた際に体験した恐怖体験。この場所はどうにもやはり本物のようで、黴臭さに交じって漂う邪気のようなものや、撮影用のカメラを装着しているヘルメットを叩かれたり、火の玉が当然の様にうつり込んだり……。 さらに、ロケを終了した後も恐怖体験は続き、人によっては家まで怪奇現象が続いた人もいて非常に気の毒だった。また、ロケの映像をテレビで流した際実際に幽霊が映っているとの電話が多くかかり、番組としては大成功だっただろうが、スタッフや著者はたいそう恐ろしかったことだろう。 また、この話の面白いところはそのマシマシの恐怖体験もそうだが、オチに持ってこられた話も面白かった。心霊スポットにも旬とかがあるのか……。 恐怖体験をしたければ旬の内に行くのが吉だか、どうしても行かなければいけないのであれば、私は旬を過ぎていきたいものである。
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新耳袋の裏話編といった感じ。 「お前のは趣味!わし仕事や!」って本音に笑った。 確かにその通りだ。
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「これは決して楽しい仕事ではない。でも、心のどこかで〈悪霊の仕業以外の何者でもないものすごい恐怖〉と言うのを味わってみたいという欲求もある」と語る北野氏の言葉は本音であると思う。他人事だから、自分には害が無いから、怪談を純粋に楽しむことができるのだ。それを仕事だからという理由で、...
「これは決して楽しい仕事ではない。でも、心のどこかで〈悪霊の仕業以外の何者でもないものすごい恐怖〉と言うのを味わってみたいという欲求もある」と語る北野氏の言葉は本音であると思う。他人事だから、自分には害が無いから、怪談を純粋に楽しむことができるのだ。それを仕事だからという理由で、お守りも持たずに取材する勇気に感服する。 怪異蒐集家の中山市朗氏が登場する体験談(巷では「京都の幽霊マンション」と呼ばれているらしい)もあり、やはり狭いギョーカイなんだとあらためて納得した。しかも、その話は中山氏が執筆している『現代百物語「新耳袋」第六夜』にも載っており、以前読んだ覚えがある。いろんな角度から一つの実話怪談を捉えることができるなんて、素敵過ぎる。
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北野誠氏独特の語り口が淡々としているし、本人に直接何かが起こる訳ではないようなのに、リアルで、すごく怖く感じた。他の怪談本より「生」な感じが凄くある。
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