「多文化共生」は可能か の商品レビュー

馬渕仁【編著】

2014/11/27

「多文化共生」は、ルーツが日本人の大多数と違う事で起きる生き辛さを、耳触りの良い響きで問題の本質を曖昧にしてしまっている言葉だと、この本から教えられた。
例えば、オールドカマー(=在日朝鮮人)とニューカマー、海外帰国子女と在日外国人等の問題が、要支援者が誰で支援を要請する人が誰かという点で、援助の仕組みやその厚みが異なっているのが現状のようだ。

グローバル化する世界の中で日本がその存在価値を残す為には、何を譲歩し何を固持するのか、自分の中でもその思いを整理しておきたいと考えさせられた。