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時平の桜、菅公の梅 の商品レビュー

3.9

15件のお客様レビュー

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2022/08/15

時平が主人公で道真に憧れを持ちながらも政治は譲る事ができない。でも心がきれいな印象を与える内容で腹黒さなく終わる。もっと道真や時平を知っていたらこの時代の雰囲気を楽しめたのだろうなぁ。 ある程度の知識がついた時に読んでいたらよかったかも知れない。

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2022/03/20

時代背景もあり初めて聞くような言葉がたくさん出てくるので、現代小説のようにはサクサク読めない。だけど、平安時代の雅な生活ぶりが素敵でページをめくるのが楽しくて、読んでる間はしばらく寝不足だった。 道真を陥れたとされている、時平目線の小説。 時平の色恋や、その時代の人たちが恐れてい...

時代背景もあり初めて聞くような言葉がたくさん出てくるので、現代小説のようにはサクサク読めない。だけど、平安時代の雅な生活ぶりが素敵でページをめくるのが楽しくて、読んでる間はしばらく寝不足だった。 道真を陥れたとされている、時平目線の小説。 時平の色恋や、その時代の人たちが恐れていた物の怪などが出てきて、飽きずに読める。 時平と道真の関係がとにかく切ない。 目線が時平なので、道真の考えは最後までよくわからないまま。上手いなぁと思った。

Posted byブクログ

2022/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

仁和2(886)年正月。藤原時平、宮中で元服。光孝天皇が烏帽子親。かたや道真は40歳で讃岐守。 「菅原伝授手習鏡」の時平しか知らなかったけど、この人結構良い人…と言うか、夭折した親父の我儘の尻拭いに若いうちからごっつ苦労人。そもそもこの話が時平目線なせいもあるだろうけど、なんや宇多天皇も道真も腹の底を見せないし、兄貴が散々奔走して整えた体制に、忠平ちゃっかり…みたいな。 時平兄弟と温子は異母兄妹だから、実際のところはこんなに気安い感じじゃないとは思うけど…ま、ソコはフィクションだし。時平と貫之の交流ってのも微笑ましい。特に源融の詠草を死後2人で見ちゃうってエピソードがいい感じです。「みちのくの…」ね。 あと、班子女王が穏子入内を阻止するのに醍醐天皇にしがみつく所、エグくて忘れられない(笑)。ただでさえ醍醐天皇ってば、生母(胤子ね)が夭折した上、「宇多・道真vs時平」の煽りで幼少期に即位させられて、心細げなのに…(泣)どうでもいいけど、宇多天皇って定省時代に尚侍・淑子の猶子になってるのに、こういう時は実母が出て来るものなのか⁇ 廉子女王の娘・褒子を宇多が望むとこはスルーしないで欲しかったなあ。あと、同じ高藤の息子なのに、定国は出てきて定方はスルーとか。史実的には定方の方が重要人物な気が。

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2019/01/25

平安時代的なものは、歴史的にも全く知識がなく、最初はとても難しかったですが、だんだんと面白く読めました。 時平がとてもかっこよく描かれて、家柄で出世したけれど、なかなか根回しが上手く、仕事の出来る男っという感じ。 道真は、頭が良すぎて、この時代に生きるには大変だったのかも・・とい...

平安時代的なものは、歴史的にも全く知識がなく、最初はとても難しかったですが、だんだんと面白く読めました。 時平がとてもかっこよく描かれて、家柄で出世したけれど、なかなか根回しが上手く、仕事の出来る男っという感じ。 道真は、頭が良すぎて、この時代に生きるには大変だったのかも・・という印象です。 時平側からの話だったので、道真側からのものを読んでみたいと思いました。 紀貫之さんの言葉が、なかなか良かったです。

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2013/11/22

藤原氏というと権力を一手に牛耳る大雑把なイメージを抱きがちでしたが、ここに描かれる藤原時平は執政官として真摯なので、道真・上皇との対立では、ついつい肩入れしてしまい、なかなか反撃しないのでじれったく思ってしまいました。「能なき者は去れ」と、切って捨てるような道真のやり方なら正論で...

藤原氏というと権力を一手に牛耳る大雑把なイメージを抱きがちでしたが、ここに描かれる藤原時平は執政官として真摯なので、道真・上皇との対立では、ついつい肩入れしてしまい、なかなか反撃しないのでじれったく思ってしまいました。「能なき者は去れ」と、切って捨てるような道真のやり方なら正論ではあっても、やはり軋轢反感は必至。道真のここでの真意は果たしてどのようなものだったのでしょう。

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2013/05/22

女性の書かれた作品ということで、これまで読みなれた歴史小説とは違った読み心地を感じる。 これまで、この時代についての本に触れ合ってくることがなかったのだが、改めてこの時期についての出来事を頭の中で整理するいい機会になったような気がする。 話は時平に視点をおいて進む。 歴史の授...

女性の書かれた作品ということで、これまで読みなれた歴史小説とは違った読み心地を感じる。 これまで、この時代についての本に触れ合ってくることがなかったのだが、改めてこの時期についての出来事を頭の中で整理するいい機会になったような気がする。 話は時平に視点をおいて進む。 歴史の授業は道真、宇多上皇、醍醐天皇・・あたりにスポットが当たっているため、時平の影が薄く、あまり彼について知らなかった。 考えてもみれば、若くして参議となり藤氏の大事な時代をのりきり、後の時代の栄華につなげた重要人物なのではありませんか・・もっと勉強します。 時平のエピソードのいくつかになじみがあるのは、古典の授業で読んだ大鏡あたりかな。 思えば、政治も文化も人が関わるもの。 色んな思惑が交錯したお話は、淡々と出来事を追った歴史の授業とは違った面白さを感じた。

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2012/09/15

孤高の秀才、菅原道真と凡庸な貴公子、藤原時平の物語。 と帯に書いてあったので平安好きとしては嬉しいチョイスです。 今回は藤原時平視点で物語が進んでいたので面白かったです。 紀貫之が素敵に登場しています。 余韻の残る良い一冊、満点です。

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2012/02/04

道真や時平を扱う本は初めて読みましたが、 歴史に超がつくぐらい疎いわたしでも 「多分、この時平という人物は、今までの書物では散々な書かれ方をされているんだろうなあ」と思えるくらいの人物で。 「藤原っていうだけで敵!」みたいな小説はよくありますし、 ましてや最年少で一の人になった時...

道真や時平を扱う本は初めて読みましたが、 歴史に超がつくぐらい疎いわたしでも 「多分、この時平という人物は、今までの書物では散々な書かれ方をされているんだろうなあ」と思えるくらいの人物で。 「藤原っていうだけで敵!」みたいな小説はよくありますし、 ましてや最年少で一の人になった時平ならね……。 それこそ道真を「善」、時平を「悪」と決め付けたような本がいっぱいあるんだろうな。 でもこの本は違う。 時平のことも道真のことも簡単な「善悪」で片付けず、 ”いろいろな面をもった人間”として書かれている。 そこにはどちらが善で、どちらが悪であるとかいうことはない。 私はこういうの大好きだ。 文章も読みやすく、でも美しく、 読む時のつっかえにならない程度に古語もほどよくまぜられて、 王朝の雰囲気を出している。 なんかもういろいろ最高だと思う。 なんでこれ、直木賞候補にならないのかな?

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2011/12/14

時平の視点から語られる、道真が大宰府へ左遷されるまで。 日本史の授業で持ったイメージとはまた違って、興味深かった。 藤原氏=私欲のみの悪者ってイメージがあったんだよなあ。 時平視点だからかもしれないけど、道真の考えてることをもっと知りたかった。

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2011/11/08

時に栄華を極めた菅原一門。結構この道真自体は有名ですね。 この作品はその道真が飛ばされるまでを、対抗勢力とされた時平の視点で描かれた作品です。 こんな人だったんかな~?と新たな道真像を個人的には見出しましたね。 とりあえず、この時代の姻戚関係って結構複雑なのでなんども人物関係を見...

時に栄華を極めた菅原一門。結構この道真自体は有名ですね。 この作品はその道真が飛ばされるまでを、対抗勢力とされた時平の視点で描かれた作品です。 こんな人だったんかな~?と新たな道真像を個人的には見出しましたね。 とりあえず、この時代の姻戚関係って結構複雑なのでなんども人物関係を見返しながら読んでしまいました(笑)

Posted byブクログ