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バーゼルⅢの衝撃 の商品レビュー

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2012/05/12

2010年に書かれた単行本ですので、バーゼルⅢの技術的な問題に関する記述は少々古くなっております。 それでも、いろいろ示唆を得られました。 中でも、終章で書かれておりました、邦銀は恒常的な低収益体質でありながら現行の会計制度・監督制度下では淘汰が非常にゆっくりしか進まないので、オ...

2010年に書かれた単行本ですので、バーゼルⅢの技術的な問題に関する記述は少々古くなっております。 それでも、いろいろ示唆を得られました。 中でも、終章で書かれておりました、邦銀は恒常的な低収益体質でありながら現行の会計制度・監督制度下では淘汰が非常にゆっくりしか進まないので、オーバーバンキング状態がもたらす不毛なダンピング競争が金融システム全体を弱めているという指摘には思わず膝を叩きました。 また、Tier2に入れられている劣後債などは金融機関破綻の際は保護されない建前ではありますが、実際に毀損して債権者が損害を被ったのは1995年の兵庫銀行破綻の時だけ、など面白い解説もありました。 なお、著者は現行の国際統一基準行と国内行の二重基準は我が国独特のもので止めるべき、との指摘も。 これも広くは金融危機関連本ですが、これからも勉強して行きたいですね。

Posted byブクログ