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ベン・トー(7) の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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過去の怨讐を晴らすべく未だ彷徨う≪狼≫の悲哀

飄々としたシュールな笑いが随所に見られる点は今まで通りハイクォリティ。これに加え、槍水先輩の不在中に勃発した『事件』を扱ったこと、これがHP同好会(HP部)の過去に大きく関わっていること、本シリーズの世界観、とりわけ≪狼≫に横軸と縦軸の広がりを見せたことに特筆すべき点が見られる快...

飄々としたシュールな笑いが随所に見られる点は今まで通りハイクォリティ。これに加え、槍水先輩の不在中に勃発した『事件』を扱ったこと、これがHP同好会(HP部)の過去に大きく関わっていること、本シリーズの世界観、とりわけ≪狼≫に横軸と縦軸の広がりを見せたことに特筆すべき点が見られる快作である。余談だが、槍水先輩と同級生な坊主と顎鬚の出番が少ない代わりに、実は上級生で受験生でもあった茶髪がかなり活躍している。 今回出てくる2人の主要な≪狼≫は、どちらも先輩であり卒業生(古狼)である。まぁ、チャラい男ながら憎めないヤツでもある1人は脇役として、もう1人は今回の主役である。過去の経緯を語る(騙る?)ことでHP部崩壊の顛末が見えてくるのは想定内として、これが意外にもドロドロしている点が本巻のカラーを示している。要するに嫉妬。それも、大いに嫉妬深いキャラ設定により、搦め手の権謀術数を得意とする陰湿な≪狼≫という独自性を出しており、同時に、≪狼≫が皆正々堂々と力押しするばかりではないことをも示している。 また、何かと佐藤の過去話(中学生時代の青春のパトスが炸裂する様は、まさに「中二病」本来の意味に通ずる同感を得るもの)が最高級の笑いと共に出てくるが、これをHP部の過去への伏線としながら≪狼≫の縦軸への深まりに繋げているようにも感じた。ウルフヘアなる新米さんの登場が、佐藤の後を追う≪狼≫として魅力ある登場を果たしている。先輩達に囲まれていた佐藤の前に現れた後輩との今後の関わりも面白そうである。 事態の中心にいながら蚊帳の外でもあった佐藤の葛藤と、それを叱咤激励する沢桔姉妹との心温まるやり取りを経て訪れるバトルは今回もアツい。珍しく冒頭から登場するサブタイトルの弁当とその後の変遷。これでもか!と繰り出されるアブラ神の超長弁当名。とりわけ最終バトルに集う≪狼≫達の登場場面の盛り上がり。結末こそ若干あっさり気味だったものの、佐藤の二つ名(仮)に言葉通りの意味があったのは素晴らしい僥倖だった。 槍水先輩派の諸兄には物足りないかもしれないが、その代わりに違った活躍(?)を見せた白粉先生視点の文章が、その深淵で暗黒な腹の底を垣間見せて笑わせてくれた。また、≪狼≫が試食コーナーを巡るのは反則にも程があろうと思うものの、これも1つの切なくセコい現実なのだろう。あと、≪魔導士≫の貴重な制服姿が挿絵無しでは腐女子の皆様の多大な不興を買ったことだろうと愚考しておく。

DSK

2018/10/25

 OGの烏頭が現れて、HP部の過去が少し分かる。烏頭が槍水に妬いて、それを止めようと金城が部を辞めた。そして騒動が治っても金城は部に戻っていないし、他の部員も佐藤が入った時にはいなかった。その辺りの謎もあるので、他の部員もこの調子で出てきそうだ。  闇を感じる美人は好きだ。なので...

 OGの烏頭が現れて、HP部の過去が少し分かる。烏頭が槍水に妬いて、それを止めようと金城が部を辞めた。そして騒動が治っても金城は部に戻っていないし、他の部員も佐藤が入った時にはいなかった。その辺りの謎もあるので、他の部員もこの調子で出てきそうだ。  闇を感じる美人は好きだ。なので烏頭はまた出て欲しい。  佐藤は相変わらず「変態」の二つ名で知られていっていて、新しい二つ名がなかなかつかないな。かなり強くなってきているのでそろそろだと思うのだが。  この小説は合間に挟まれる、佐藤の過去が面白い。でもあれを長話でやるとつまらなくなってしまうのだろうか。  オルトロスの使い勝手がかなりいい。ネタとしてもキーパーソンとしても結構使えるキャラだ。ボケツッコミが二人で完結しているのもまとまりがある。

Posted byブクログ

2013/11/30
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※このレビューにはネタバレを含みます

評価:☆4.5 庶民派シリアスギャグアクション第8作。 親からの仕送りが途絶えて経済危機に陥る佐藤。目をギラつかせる化け物こと白粉(平常運転)。 槍水先輩が修学旅行で不在の中、かつてのHP同好会のメンバーである烏頭みことと名乗る美人OGが表れて佐藤を翻弄する。 概要はこんな感じ。 もう前半の佐藤に餌付けをする白粉が面白すぎてww フランクフルトとか食べさせるのは王道だけど、佐藤が諸事情により全く気づいてないのが笑えるw そして明かされる驚愕の真実。 マラソン大会の存在理由、それは―― つ『ブルマを穿いて走る女の子のケツを長時間眺めるため』 アホかwwww 自分では学生時代にその境地まで達せなかったぜ・・・矢部くんのブルマ知識には感服せざるを得ないw 太陽と息子をSANと書くと思っている佐藤父、高段位桜桃少年団(ハイクラスチェリーボーイズ)、格ゲーで弱パンで女キャラの声を愉しむ矢部くんetc・・・こいつらまともじゃねぇ!w そしてそんなコミカルな前半とは打って変わって熱い後半。 槍水先輩がいなくても、いやいないからこそ狼としての誇りと矜持を奮い立たせて烏頭に向かっていく佐藤の姿はカッコよかった。 それが今まで戦ってきた人達に助けられてというのだから尚更。そういうのも強さの一つだと思うな。 オルトロスの純粋な狼として強者を求める姿も、普段との姿とのギャップもあって熱くていい。 丁度腹減ってるときに読んだのでロールキャベツの描写には思わず唾液が・・・(笑) HP部崩壊の真実の一端は明らかになったけどまだ全貌は見えてないので、それはこれから明かされていくのでしょう。 狼達の戦いは続く。

Posted byブクログ

2012/07/10

烏頭みことがメインの巻。HP部崩壊の真相に迫る。 展開はややシリアスだが、ギャグ要素もしっかり取り入れていて、ベン・トーらしいと思った。 ロールキャベツ弁当が食べたい…。

Posted byブクログ

2011/07/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

今回はウルフズベインこと烏頭みこととの戦い。 烏頭は、旧HP部だった先輩だが、HP部崩壊に関わっており、敵か味方かわからないまま洋に接近してくる。 目的を隠した烏頭と、その独特の戦い方から、陰気な展開でいつもの熱血さはあまりない。いつもなら1度負けても2度目でリベンジするが、今回は何度も負け続ける。 珍しく魔導師が登場するが、修学旅行のため槍水仙がほとんど出ないことが残念。

Posted byブクログ

2011/05/28

相変わらずいろんな話がこれでもかと詰め込んである。 今回のメインのおかずは新キャラ、烏頭を中心としたハーフプライサー部崩壊にまつわる話。やや大人の話でチェリーたちには少々重めな内容。流石のヨー・サトーも食欲を失うありさま。添え物で白梅梅、彩りにブルマ、修学旅行ネタ、ガチホモ…。 ...

相変わらずいろんな話がこれでもかと詰め込んである。 今回のメインのおかずは新キャラ、烏頭を中心としたハーフプライサー部崩壊にまつわる話。やや大人の話でチェリーたちには少々重めな内容。流石のヨー・サトーも食欲を失うありさま。添え物で白梅梅、彩りにブルマ、修学旅行ネタ、ガチホモ…。 女子部屋と男子部屋の間に教師部屋を挟むのって全国共通なんだね(笑)

Posted byブクログ

2011/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今回は著莪の出番が少なく、仙も不在なため烏頭といった初登場のキャラが目立つ、あと白梅様。 他の方も言っているが原点回帰の一冊。ストーリー的にも争奪戦とは? 狼とは? を思い出させてくれる。洋の武勇伝も健在。んぅ~~~。 ただある意味今回の話の中心である魔術師の戦いが無かったのが消化不良といえば消化不良か。

Posted byブクログ

2011/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

弁当の描写が秀逸すぎておなかが減ります。また、ギャグというか主人公(作者)の知識の深さに驚きます。今回は仙があまり登場せず、謎の人物みことと魔道士など過去のハーフプライサー同好会が絡むシリアスな展開です。

Posted byブクログ

2011/03/09

読みたい。 アニメ化決定ですが、私は原作のあのぎゅうぎゅう文字が詰まっていて文章でしか表現できないことをがんばっている感じが好きなのです。 まぁ、アニメにはアニメにしかできないことがあるから、普通に楽しみです。

Posted byブクログ

2011/03/01

最後はスッとした展開でよかったな。いい主人公してますね、ヨー・サトウは。クリーチャーの本領とか、白梅様の家族とか、オルトロスも茶髪さんもかっけーとか、新登場ウルフヘアとか、サブヒロインたちにも今まで以上にスポットが当たってた気がします。そして相変わらず弁当の描写の巧さときたら。飯...

最後はスッとした展開でよかったな。いい主人公してますね、ヨー・サトウは。クリーチャーの本領とか、白梅様の家族とか、オルトロスも茶髪さんもかっけーとか、新登場ウルフヘアとか、サブヒロインたちにも今まで以上にスポットが当たってた気がします。そして相変わらず弁当の描写の巧さときたら。飯の前に読むのは危険。

Posted byブクログ