街の木のキモチ の商品レビュー

岩谷美苗【著】

2012/05/16

　街の中で見かけるびっくりする樹木の根性。
　ガードレールを巻き込んで成長している木、せま～いすき間で成長し続ける木。あ～、こんな木見たことある、と誰もが思う。そんな木がなぜそうなったか、樹木医の著者がひとつひとつ解説。そうならないためのアドバイスもあり、たんなるトマソン（赤瀬川さんたちが提唱している）というよりも、人のエゴでご迷惑を被っている樹木たちの生きるためのせい一杯の抵抗の姿。
　ちょっと、感動です。

2012/04/14

普段よく見る街路樹や庭の植木などが町中でどんな風に生きているのか、樹木医でもある著者が観察＆解説。木にとって負担が大きい植え方をされてる事例やそれを乗り越える植物のたくましさなど路上観察的な読み物としても面白いが、必要以上に面白本的なアプローチを取り過ぎな気も。

2011/12/01

街中になにげなくある木、木、木…。
それを世話する樹木医による、木の解説書。
でも、木の目線から考えると？という書き方で、とても分かりやすく読みやすい。
イラストもかわいくて、楽しく読めました。
これを読めば、普段気にもしていなかった街路樹や公園の木をついじろじろ見てしまうようになるはず。
木に興味のある人もない人も、ぜひ！

2011/11/04

図書館で借りた。木が好きですが、あまり見分けはつきません。姿形のいい木を見つけると見とれてしまいます。この本の作者が木のキモチを代弁するように書いているように、窮屈そうにしている木も見かけます。どんなところでもけなげに頑張っている。木を見つめる目が少し変わります。

2011/10/22

境界をはみ出したために枝が切り落とされたり、空間が狭いためにから上へ上へと伸びた場合など、樹木医である著者が街で見かけた樹木の写真を例に挙げて、木が育つにはどうすればよいのかを語る。

適度な空間に植えられて刈り込まれずのびのびした状態が一番とのこと。
人も樹木も同じだ。

2011/07/16

イラストを写真に合成させることで、図解という意味での一定の効果をあげています。ただ、あまり上品なものではないのでいまいちです…。とはいえ一読すると、散歩するときの視線に変化がでます。街路樹たちが人間の無知とご都合主義に対し、懸命に熱き闘いをくりひろげているのではないかと。

美苗はユーモアのセンスがある人ですが、写真は…。もうすこしカメラ（構図とか）について学べば、もっと上質なものが書けるはずです。写真を添えた街路樹にまつわるオトナのエッセイをそのうち上梓してくれれば、街の不運な木々たちも、以て瞑すべし？