ダブル・プロット の商品レビュー
知っていて読んだけど古臭さを感じる描写が多くて笑ってしまった。 「遅れて来た年賀状」は本当気の毒な話。
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※このレビューにはネタバレを含みます
まずます面白く安定感もあるが、今まで読んだ3作が面白過ぎたかな。 惜しいのは②と③。 この短編シリーズをあと、5、6編創ることができていたら、一冊の本になり、統一感もあったのに。 そして、表題作の⑨。 短編としては?だったが、あとがきと合わせて、作家としての品位・良心を感じる。 そもそも、⑨がなければ②も③も文庫として出されてない可能性が高いので、本著を読めたこと自体、ラッキーでした。 ①記録された殺人 会社を訪問してきた男が死んだ。入れ替わり登場する関係者たちの証言は、一緒に分析フィルムを見せられているよう。 ②こっちむいてエンジェル 伸子は担当作家から連絡を受け、自宅に原稿を取りに行ったが、原稿はできていず、赤ん坊を抱いた若い女性が。 ③眠ってサヨナラ きた!伸子は目を閉じた。編集長が言ってきた『舞台考証』のページ。昨日事故死した同僚、真由美の担当だった。 ④バット・チューニング 担当ミュージシャンの演奏に同行していた木暮に、近くで起きた銀行強盗のニュースや、社長からのすぐ戻れ、電話が入ってくる忙しない一日。 ⑤遅れて来た年賀状 年明けからおかしい。年賀状は5日に届くし、初出勤すると親しい女子社員はよそよそしく、男子社員はニヤニヤ。 ⑥迷い道 別れ話を切り出し、妊娠を告げられた宇佐見。嘘だ!と直感したが、その時は運転中で、目の前に急に車が出てきて。 ⑦密室の抜け穴 ビル警備員の酒井は、深夜残業していた麻生が死んでいるのを発見。そう言えば夜中の2時過ぎ、なにか倒れたような大きな音が。 ⑧アウト・フォーカス 美枝は映画会社のプロデューサー。機材の空き確認に行くも、係の蓮田はそっけない・・・どころか、ノートを覗き見たと異常な激怒。 ⑨ダブル・プロット あれれ?これはもしかして・・・著者だ。井上さんのあとがき読んで事情を知る・・・みたいな。
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短編集。 携帯電話やインターネットが出てこない点やちょっとした会話の表現に時代を感じさせるけれど、 解説にもある通り、そこまで古臭くもない。 「眠ってサヨナラ」は類似の事件が近年起こっていた気が…! どの話もあっさり終わってしまう印象。 もっとどっぷり浸かりたかった。
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文庫に未収録であった短編をまとめた作品。 「記録された殺人」:市場調査を行っているニュー・マーケティング社にある男が訪問し、 男性社員ともつれ合った末に死亡した。 調べが進むにつれ、その死亡した男性とニュー・マーケティング社の繋がりが見えてくるが。。。 人物関係が複雑に絡み合っ...
文庫に未収録であった短編をまとめた作品。 「記録された殺人」:市場調査を行っているニュー・マーケティング社にある男が訪問し、 男性社員ともつれ合った末に死亡した。 調べが進むにつれ、その死亡した男性とニュー・マーケティング社の繋がりが見えてくるが。。。 人物関係が複雑に絡み合っているかと思いきや、最終的にはある人物の厭らしさだけが残るという ある意味凄い物語。岡嶋二人っぽい。★★★ 「こっちむいてエンジェル」:雑誌編集者・入江伸子が事件に巻き込まれるお話その1。 人気エッセイストの辻村園子の家に、一人の女性が相談を持ちかける。 「自分で考えろ」と言い放つ辻村の言葉に女性は引き下がったが、 その後女性が死体で発見される。。。 …正直、これは面白さがわからなかった。解説によるとこの時期、岡嶋二人は 女性差別問題に取り組もうとしていたようだが、そのテーマも特に見えず。 そして会話が古い。古臭いB級トレンディドラマのようだった。☆ 「眠ってさよなら」:入江伸子第2弾。 ある雑誌の特集を担当していた同僚が、突然事故死した。 結果伸子がそれを引き継いだのだが、特集で協力してもらっていた観光会社の課長も 急に倒れて運ばれたと言う。 不審に感じた伸子は、色々と調べてみるが。。。 最後の犯人は意外な所にいたが、結果的に人が死んでいるという事が余りにも軽い。 そしてこちらも女性差別らしきものをテーマにしているが、何だかシックリこない。 女性差別というよりも、ただの嫉妬である。そして伸子の同僚・友成がますます気持ち悪い。★ 「バッド・チューニング」:イマイチ売れない3人組ボーカルグループのマネージャ・小暮は 彼らに最後のチャンスを持ちかける。 しかし、3人は仲違いをしており、リーダーが話し合いに出かけるという。。。 軽いどんでん返しが小気味良い。 しかし、杜撰な計画である。★★ 「遅れてきた年賀状」:ある年明け。渋沢の下には年賀状が来なかった。5日になってようやく纏めて届く年賀状。 不審に思いながらも出社すると、なぜか周囲から白い目で見られている。 どうやら怪しげな副業をやっていると思われているらしい。 全く心当たりのない渋沢は、調査を開始するが。。。 普通の物語だった。捻りも特に無く。☆ 「迷い道」:ある雨の日。彼女に嫌気を覚えていた宇佐美は、別れ話をするべく彼女をドライブに誘う。 その帰りに道の途中、道に迷っていた宇佐美は接触事故を起こす。 相手方の車中には、女性が死んでいた。。。 宇佐美の彼女、という人物がとにかく鬱陶しいのである。 そして相変わらず、殺人という行為が軽い。あまり良い気はしない。★ 「密室の抜け穴」:夜間にビルの警備をしている酒井と横山は、ある時悲鳴を聞きつける。 音のした方へ急ぐと、そこには死体があった。 警備員として、そのビルには侵入出来ない事を知っている二人には当然アリバイがあり、 その他の侵入経路は不明であるが。。。 まあ、予想し易い結果である。 侵入方法が余りにも回りくどいと思ったら、それらが全て意味のない事だった、というのは 少し面白かったが。★★ 「アウト・フォーカス」:番組制作会社に勤める新庄美枝は、現地取材の為の機材調達を蒲田に依頼する。 そこで機材は全く無いと言われるが、スケジュール上空いているはずの機材が残っている事に気付く。 何とか調整しようとしている所へ警察がやって来て、とある事件について尋ねるが。。。 物語的には可も無く不可も無く、という感じであるが、 やはり何だか時代背景が古く感じられる。しょうがないのか。★★☆ 「ダブル・プロット」:実際の事件を題材にした小説執筆を何人かの作家さんに依頼する、という企画が 岡嶋二人の元にも舞い込んできた。 が、以前にも全く同様の依頼があった。 不審に感じた井上、徳山の両名は、少ない材料から推理を展開するが。。。 これが一番面白い、というのはどういう事か。 楽屋オチみたいな内容だが、一番楽しめたのも事実である。★★★☆ やはり古いからか、もしくはこの作家さんは短編集には向いてないからか、 余り面白いとは思えなかった。 岡嶋二人といえば、初期競馬3部作や『チョコレートゲーム』『99%の誘拐』など 時代を問わず楽しめる作品が多かっただけに、残念である。 作品全体を通して感じたのだが、 昔の会社というのは事務の女の子がタメ口なのが普通だったのだろうか。 普通、丁寧語だと思うのだが。
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9つの短編ミステリー 50ページ前後のミステリーのため途中でオチがわかってしまうことが多々あった。 怪しいやつはだいたい犯人。
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『ダブルプロット』(岡嶋 二人著)を読了。 久しぶりに岡嶋 二人が読みたくなり、まだ未読だったこの作品へ。いやぁ、やっぱり面白い。今の時代からすれば設定など懐かしいと感じる部分はありますが、やはりプロットが抜群。短編でも読んでいて驚きと気づきと納得が味わえます。 この機会に岡...
『ダブルプロット』(岡嶋 二人著)を読了。 久しぶりに岡嶋 二人が読みたくなり、まだ未読だったこの作品へ。いやぁ、やっぱり面白い。今の時代からすれば設定など懐かしいと感じる部分はありますが、やはりプロットが抜群。短編でも読んでいて驚きと気づきと納得が味わえます。 この機会に岡嶋 二人の全作品もう一度読み返そうかなぁ。
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「記録された殺人」に新たに未発表3作をマージした短編作品集。まあ未発表だったのには理由がある訳で、岡嶋作品といえども全作品が面白い訳ではないということ。
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久々に岡嶋二人の作品を読んだ。解散から22年経って刊行された短編集で、未収録作品が数作。この2人の話は本当に読み易いし、プロットがしっかりしてるので、好きでした。久々に楽しめました。
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2017年20冊目。 収録9作品のうち既に6作品は読んでいたけれど、改めて全部読んだ。 個人的に岡嶋二人作品の主人公の女性は好きなので、伸子シリーズがもっとあったら良かったなーと。 この短編集の中ではやっぱりダブル・プロットが秀逸かな。 いよいよ岡嶋二人コンプリート大作戦も残すと...
2017年20冊目。 収録9作品のうち既に6作品は読んでいたけれど、改めて全部読んだ。 個人的に岡嶋二人作品の主人公の女性は好きなので、伸子シリーズがもっとあったら良かったなーと。 この短編集の中ではやっぱりダブル・プロットが秀逸かな。 いよいよ岡嶋二人コンプリート大作戦も残すところあと僅か。
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記憶された殺人 こっちむいてエンジェル 眠ってサヨナラ バッド・チューイング 遅れて来た年賀状 迷い道 密室の抜け道 アウト・フォーカス ダブル・プロット 記憶された~と、遅れてきた、はどこかで読んだ事が。 こっちむいて、と眠って、は主人公が一緒ですが 両方とも救いがないような...
記憶された殺人 こっちむいてエンジェル 眠ってサヨナラ バッド・チューイング 遅れて来た年賀状 迷い道 密室の抜け道 アウト・フォーカス ダブル・プロット 記憶された~と、遅れてきた、はどこかで読んだ事が。 こっちむいて、と眠って、は主人公が一緒ですが 両方とも救いがないような…。 バッド、は止めてあった内部分裂の危機を 喋ってしまっています。 もしも『計画通り』に事が終わっていたなら その後、恐ろしい現実が待っていた、かと。 迷い道は、もしかして…と思ってしまうような 女の台詞のリフレイン。 因果は巡る、という状態でしょうか? 密室の~は、そこまでやる事に凝るな、という事? アウト~はありそうな現実ですが、今なら パソコンで管理されていて無理なような。 いやでも誤魔化せば、確実に大丈夫そうな気もします。 ダブル~は本人達の登場。 もしもこんな状態が起こったら、もうそれは素直に 出ていった方がよろしいかと。 登場人物が人物だったため、行われた事は驚きですが 何だか笑ってしまいました。 リアルに追求しているせいでしょうか?w
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