鼓笛隊の襲来 の商品レビュー
表題作含む9編収録の短編集。 日常では起こり得ないが、ものの見方を変えると随分と違った景色に見えてしまう不思議な世界へと誘う作品集。コミカルだが、ちょっと恐怖あり、感動あり、といった作品。
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どの作品も、自分たちのよく知る日常に、何かひとつ別世界の存在がすり替わっているような、不思議な感触。 起こる事象は不可思議でも、登場人物達が抱く感情は、我々も共感できる寂しさや愛おしさなことに、なんだかほっとする。
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他作品でもそうだったけど、著者は常識とか日常とか記憶とか感覚とかの曖昧さを突きつけてくるのが上手い。いい話風のもあるが基本どれも怖い。 欠陥住宅の話が特に怖かった。主人公側にいるのは友人の妻、ってところがどうにもならなくて良かった
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赤道上で発生し勢力を増しながら列島に接近する戦後最大規模の鼓笛隊を迎撃するのは国防省が準備した一千人のオーケストラ…。いないはずの恋人を失った喪失感と自分の痕跡を展示している場末のギャラリー…。不条理な日常が秀逸な短編集。 「鼓笛隊の襲来」(2011)三崎亜記 #読書好きな人と繋...
赤道上で発生し勢力を増しながら列島に接近する戦後最大規模の鼓笛隊を迎撃するのは国防省が準備した一千人のオーケストラ…。いないはずの恋人を失った喪失感と自分の痕跡を展示している場末のギャラリー…。不条理な日常が秀逸な短編集。 「鼓笛隊の襲来」(2011)三崎亜記 #読書好きな人と繋がりたい
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「赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。」の、一文から引き込まれる。台風の如く日本に上陸する「鼓笛隊の襲来」 いなくなったが思い出せない彼の喪失感を抱えたまま、立ち寄ったギャラリーで見かけたのは、自分の記憶にある"モノ"たちだった。「彼女の痕跡展」 ...
「赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。」の、一文から引き込まれる。台風の如く日本に上陸する「鼓笛隊の襲来」 いなくなったが思い出せない彼の喪失感を抱えたまま、立ち寄ったギャラリーで見かけたのは、自分の記憶にある"モノ"たちだった。「彼女の痕跡展」 覆面をつけて生活をして良い制度のある世界「覆面社員」 本物の象が、リタイア後に公園の遊具として生きる世界 「象さんすべり台のある街」 その他「突起型選択装置(ボタン)」 「「欠陥」住宅」「遠距離・恋愛」 「校庭」「同じ夜空を見上げて」 不思議な世界で話が進むため、温かい話のまま終わるのか、怖い話として終わるのかどちらに転ぶかわからない感覚がソワソワして楽しめました。 表題作と、「失われた町」に通ずる書き下ろしが、良かったです。 「消失」「痕跡、記憶」「視点」「怪異・幻覚」「ルール」「別の街が栄えて置き去りにされた街」などキーワードが並ぶ。 自然災害よりも違和感が残る形で消えてしまう人が知人や家族にいた時どう感じるのだろうか?しばらく会っていない人生きているのか死んでいるのかわからない人と何が違うのか?考える種みたいなものが ポツポツと挟まれてる。
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三崎ワールドは長編も良いし短編も良いです。 台風の日に読み始めたこの短編集も面白かったです。 台風のように鼓笛隊が襲来する世界の表題作、本物の象のすべり台「象さんすべり台のある街」、浮遊都市にいる恋人と地上にいる主人公の「遠距離・恋愛」、消えてしまった下り列車に乗っていた人の喪失...
三崎ワールドは長編も良いし短編も良いです。 台風の日に読み始めたこの短編集も面白かったです。 台風のように鼓笛隊が襲来する世界の表題作、本物の象のすべり台「象さんすべり台のある街」、浮遊都市にいる恋人と地上にいる主人公の「遠距離・恋愛」、消えてしまった下り列車に乗っていた人の喪失を受け入れる「同じ夜空を見上げて」が好きです。「校庭」はとても怖くて。 「覆面社員」にあった「バスジャック規制法」に、繋がっている世界なのだなと思いました。「同じ~」も、まだ読んでいない作品に繋がるらしいです。 これからも三崎ワールド、読んでいきます。
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世にも奇妙な物語系、とでも言ったらいいのでしょうか。どこか狂った、しかし至って普通に営まれる日常を描いた短編集。本書、と言うより多分三崎氏の面白い所は、その「狂い」を感覚ではなくシステマティックに組み上げてしまう点です。表題作や象さんの練り上げ方はまさにお見事で、どこからこんな設...
世にも奇妙な物語系、とでも言ったらいいのでしょうか。どこか狂った、しかし至って普通に営まれる日常を描いた短編集。本書、と言うより多分三崎氏の面白い所は、その「狂い」を感覚ではなくシステマティックに組み上げてしまう点です。表題作や象さんの練り上げ方はまさにお見事で、どこからこんな設定が湧いてくるのか、ただただ感心するばかりです。 オチにぞっとする話もあれば、ほんわかできる話もある。でもどの場面においても、世界観の微妙にずれた日常の中で、登場人物たちは当たり前に懸命に生きていく。一貫した作風はまさに「三崎ワールド」とでも称すべきもので、好みは分かれるでしょうが自分はしっかりハマりました。もう何作か、手を伸ばしてみたい作家さんです。
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不思議な世界の短編集。 三崎亜記の真骨頂のホラーでいろんな角度から紡いでいて、どれも味わいがある話がならんでいる。 高橋克彦の「記憶」シリーズを彷彿とさせた。直木賞候補作にもなった傑作集。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
再読。短編集。よくこういう設定を思いつくなあといつも感心するのだが、短編にも惜しげもなくフシギナ世界設定が使われている。「同じ夜空を見上げて」は「ターミナルタウン」に続くのか。他にも細かいワードが別の作品に少しだけつながっていたりして、にんまりしてしまう。そんな技巧の底には大切なことがそっと語られていて、ぼんやりと物思いにふける幸せを与えてくれる。
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赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が、勢力を拡大しながら列島に上陸する。直撃を恐れた住民は次々と避難を開始するが、「わたし」は義母とともに自宅で一夜を過ごすことにした。やがて響き始めたのは、心の奥底まで揺らす悪夢のような行進曲で…(『鼓笛隊の襲来』)。ふと紛れ込んだ不条理が、見...
赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が、勢力を拡大しながら列島に上陸する。直撃を恐れた住民は次々と避難を開始するが、「わたし」は義母とともに自宅で一夜を過ごすことにした。やがて響き始めたのは、心の奥底まで揺らす悪夢のような行進曲で…(『鼓笛隊の襲来』)。ふと紛れ込んだ不条理が、見慣れたはずの日常を鮮やかに塗り変えていく。著者の奇想が冴えわたる、驚異の傑作短編集。
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