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原発と日本の未来 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2011/06/02

原発を語る際の論点は一通り提示されており、基本的な導入としては妥当だろう。 なお、著者の基本的な視点は、経済合理性を軸とすれば、原発は自然と淘汰・整理されていくというものである。 行き過ぎた自由主義も問題だが、古典的な独占もまた問題であるということが、原子力発電の事例からは理...

原発を語る際の論点は一通り提示されており、基本的な導入としては妥当だろう。 なお、著者の基本的な視点は、経済合理性を軸とすれば、原発は自然と淘汰・整理されていくというものである。 行き過ぎた自由主義も問題だが、古典的な独占もまた問題であるということが、原子力発電の事例からは理解できるのではないか。 それと、「原子力発電」ではなく、本来は「核発電」と呼ぶという点は、意外と忘れていた事実だった。

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2013/06/28

企画コーナー「今、原発を考える時」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。 貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2011/5/23-7/31】 湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/...

企画コーナー「今、原発を考える時」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。 貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2011/5/23-7/31】 湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1592869

Posted byブクログ

2011/05/18

流石に偏りすぎているんじゃないか? 議論すべき課題を棚にあげての論調は実証性が低いのでは? あと電力会社よりも国家に対して批判の目を向けているように感じた。

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2011/05/08

吉岡さんは、原子力委員会の委員を務めたこともあって、原発と共存していこうという人だ。それは、「世の中に絶対悪として無条件に否定できるものはない」もし、そうしてしまうと、原発推進派と議論の余地がなくなってしまうという。ここからは原発の危険性、問題点を克服しつつ原発と共存していこうと...

吉岡さんは、原子力委員会の委員を務めたこともあって、原発と共存していこうという人だ。それは、「世の中に絶対悪として無条件に否定できるものはない」もし、そうしてしまうと、原発推進派と議論の余地がなくなってしまうという。ここからは原発の危険性、問題点を克服しつつ原発と共存していこうという姿勢が伺える。「実質的に脱原発論者に近い」とも言っている。しかし、あの福島の原発震災が起きてからは、「共存すること」の難しさを認識し、脱原発に、より大きく舵をとろうとしているかのようだ。(第2章に2刷に際し、付記がある)どちらにせよ、本書は、現在の原発が置かれている現状に対する分析と多くの問題提起にあふれている。反原発の本はそれなりに刺激的だが、本書のように、原発と共存を計りたいと願ってきた人の書は、また別の意味で啓発される。第1章はそうした筆者の気持ちのゆれを語った部分である。第2章は長期停滞を続ける世界の原発の現況と原発ルネッサンスが必ずしも復活していないことを述べる。こういう情報はとても大切だ。第3章は日本の原発の現状分析で、日本でも原発は低成長であることを指摘する。問題が多すぎるのである。第4章はいわば「国策民営」の原発を早く独り立ちさせ、電力の自由化を進めるべきだと言う。この章でもっとも重要なのは、日本の政府がなぜ原発にこだわるかが書かれていることだ。それは、「日本は核武装を差し控えるが、核武装のための技術的、産業的な潜在力を保持」し、それを日本の安全保障の主要な一環とするという立場をとっているからである。「国家安全保障のための原子力」「原子力は国家なり」なのである。だからこそ、政府の立場からすれば、簡単に脱原発に転換できないわけである。

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2011/09/28

最近の原子力発電をめぐる情勢(3・11以前)についてよくわかる。書いているのは、一応脱原発路線を主張しているが、自身、内閣府原子力委員会専門委員や経産省総合資源エネルギー調査会臨時委員などを歴任され、科学技術が専門の九大副学長の吉岡斉氏である。そんな方なのに原発の危険性、不経済性...

最近の原子力発電をめぐる情勢(3・11以前)についてよくわかる。書いているのは、一応脱原発路線を主張しているが、自身、内閣府原子力委員会専門委員や経産省総合資源エネルギー調査会臨時委員などを歴任され、科学技術が専門の九大副学長の吉岡斉氏である。そんな方なのに原発の危険性、不経済性から早急に脱原発の道を進むべきという主張には共感できる。原発推進をしている国は、京都議定書を全然守れず、二酸化炭素排出が多かったり、増やしていたり(アメリカ、日本、フランス)反対に脱原発路線の国(ドイツ、スウェーデン、イギリス)は京都議定書よりも二酸化炭素の排出削減に成功しているなんて記述も興味深い。原子力ルネサンスは虚構だし、東電の原発事故後のことを考えれば、原子力は過去のものになることはもはや明白である。その前に私たちには放射能汚染のこの難局をどう乗り切るかがあるけどね。

Posted byブクログ

2011/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2011-02-08第一刷。著者の脱原発の立場を日本の原子力発電事業の国策民営によるゆがみと経済的なコスト分析の立場から展開する。グローバルに見て、”1980年代末より…原子力産業は構造不況産業と化した” こと、"原子力発電拡大に熱心な国ほど、温室ガス効果ガス削減の達成度が悪い傾向がある” という指摘は興味深いが、説得力を持って語るためにはもう少し突っ込んだ分析とデータの提示が必要だろう。全体に表・グラフがもう少し欲しいがブックレットのスタイルの限界か。同じテーマで新書を著して欲しい。p29 に「二刷にあたって」という囲みが追加され、東日本大震災と福島原発震災の「同時多発原発事故」についてのコメントがあるが、本ブックレットでは脱原発の舌鋒を少し鈍らせたことを後悔する著者が見える。

Posted byブクログ

2011/07/07

これから読むんだけど、登録が20人ちょっとだけ・・・・ これだけ原発問題が火を噴いているのに・・・・ 日本の原発政策に異議を唱えている人って、バリバリ左翼が主体なんだよねえ。もっと、穏健な、健全な反対派がいてもいいのに。

Posted byブクログ