不貞の季節 の商品レビュー
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SM文学の巨匠として知られる団鬼六の自伝的小説を集めた短編集。 読了して、多用される四字熟語やふんだんに使われる漢字、引用されるマゾッホの著作などにより、団鬼六の書く物はエロ小説ではなく、やはり官能小説なのだという印象を受けた。 人間の心情描写や生き様に焦点を当てた構成とソフトな性描写のため、純粋にエロティックな文章が読みたい人にはお勧めしない。 団鬼六作品の入門編としてか、団鬼六氏はどんな人だったのかと自伝的小説を求める人に薦めたい。
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初団鬼六小説にトライ。 「ポルノ小説」というよりは、むしろ普通の小説を読んでいる感覚に近かった。 きっと、作家ご本人と小説の主人公の経歴や女性遍歴がかなり重なっており、 私小説に近い分、「作られた」感が無いからと思われる。 女性の着物の柄や、ビジネスに絡む人間関係におけるそれぞれの登場人物の 心理等、「エロ」とは関係無い描写も、細部まで丁寧にされており、結果的に 小説全体における「エロ」の度合いが減っているものと思われる。 確かに、これを勧めてくださった人の評どおり、充実した性的描写も存在する。 しかし、それ以上にヒューマニズム、つまり人間の心の葛藤等、 そのエロに到達するまでの必然性が力強く描かれているため、単純な官能小説に 終わっていないところが団鬼六小説が評価される所以かと思われる。 性的対象とされる女性の登場人物の美しさ、魅力も、かなり読ませる 一因となっている。性に興味のある方なら、女性にもオススメできる。
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谷ナオミさんの映画を梅田で観たのを思い出した。なぜか卒論で使うという女友達と、京大生男子と三人で…。貴重な体験でした。いたってまともな人なんだなという印象。ドキドキしながら読めました。けど再読はないかな
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