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生命はなぜ生まれたのか の商品レビュー

3.9

24件のお客様レビュー

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2019/12/30

軽妙な文体。深海熱水孔で生まれた生命の話は興味深い。そこでは何度も生命が発生し絶滅したはず、というのは目からウロコだった。現在の活動の詳細よりも生命の誕生に関する考察にもっとページを割いてほしかったが、好みの問題か。

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2019/10/09

(「BOOK」データベースより) オゾン層もなく、宇宙から有害光線が直接地表に降り注ぐ、40億年前の原始地球。過酷な環境のなか、深海には、地殻を突き破ったマントルと海水が化学反応を起こし、400度の熱水が噴き出すエネルギーの坩堝があった。その「深海熱水孔」で生まれた地球最初の“生...

(「BOOK」データベースより) オゾン層もなく、宇宙から有害光線が直接地表に降り注ぐ、40億年前の原始地球。過酷な環境のなか、深海には、地殻を突き破ったマントルと海水が化学反応を起こし、400度の熱水が噴き出すエネルギーの坩堝があった。その「深海熱水孔」で生まれた地球最初の“生き続けることのできる”生命が、「メタン菌」である。光合成もできない暗黒の世界で、メタン菌はいかにして生態系を築き、現在の我々に続く進化の「共通祖先」となりえたのか。その真理に世界で最も近づいている著者が、生物学、地質学の両面から、生命の起源に迫る、画期的な科学読本。

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2018/05/27

何の関係もないと思っていた自分の学生時代の研究テーマが最後の方でちょっと関係していて興味深かった。科学はシームレス。

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2016/08/26

生命を作ったのは自然進化なのか? 神が創り賜ふたのか? 宇宙から飛来したのか? 証拠がみつからないのでいろいろな説がありますが、本書では深海熱水孔周辺で生まれたであろうという説を素人にも分かりやすくまとめてあります。 何度も生まれては死に絶えた数多の「一発屋生命」の中から、我...

生命を作ったのは自然進化なのか? 神が創り賜ふたのか? 宇宙から飛来したのか? 証拠がみつからないのでいろいろな説がありますが、本書では深海熱水孔周辺で生まれたであろうという説を素人にも分かりやすくまとめてあります。 何度も生まれては死に絶えた数多の「一発屋生命」の中から、我々人類に繋がる進化を遂げた唯一無二の「オリジン生命」がどこかに居たことは間違いありません。 専門的な単語が出てくるのでどこまで自分の知識として吸収できているか分かりませんが、少なくとも「オリジン生命」の誕生プロセスが解明される日が生きてるうちに訪れるといいな。 と考えられるようになりました。

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2014/12/20

海底の熱水噴出口に生息し、太陽光のかわりに地球内部のエネルギーを利用する生命たち。これらを「暗黒の生態系」と呼ぶ著者による、地球最初の生命についての現時点での研究成果がまとめられている。実に楽しい書き手であり、たんんある研究結果だけでなく、研究者の個性なども紹介されていて、ちょっ...

海底の熱水噴出口に生息し、太陽光のかわりに地球内部のエネルギーを利用する生命たち。これらを「暗黒の生態系」と呼ぶ著者による、地球最初の生命についての現時点での研究成果がまとめられている。実に楽しい書き手であり、たんんある研究結果だけでなく、研究者の個性なども紹介されていて、ちょっと難しいところも「へー」と読んでいける。深海の熱水噴出口といってもいろいろあること、そしてある種のものは太古の生命誕生の環境が保存されている可能性があること、じつにロマンではないですか。

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2014/07/04

相変わらず熱い熱水微生物学者高井研。心配だった妙にハイテンションの文章もここではあまり気にならなかったし、大胆な仮説に近づいていく科学の冒険も面白い。ただ、肝心の「地球生物の起源」については妙に印象が薄く、あれ、いつ最初の持続生命体が生まれたんだっけ? という感じ。ここキモなんで...

相変わらず熱い熱水微生物学者高井研。心配だった妙にハイテンションの文章もここではあまり気にならなかったし、大胆な仮説に近づいていく科学の冒険も面白い。ただ、肝心の「地球生物の起源」については妙に印象が薄く、あれ、いつ最初の持続生命体が生まれたんだっけ? という感じ。ここキモなんで、もう盛り上げて欲しい。確かに、太陽に依存しない生命体は、古代地球ばかりではなく、異星の生命の有無の鍵を握るんじゃないかと思う。

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2014/04/19

「なぜ」ではなく、どのように、いつ、という話がメインです。科学で「なぜ」をこたえることはできないと思うのですが、題名にひかれてしまいました。

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2014/03/21

高井先生は独立法人海洋研究開発機構で研究調査をされている方らしい。 高井先生はしんかい5600などで深海熱水活動域などというものを調査されているのだが、この熱水活動が「生命の誕生を育み、持続的な生命システムを支えた」するのである。 地球に生物が誕生した頃、地球には酸素がほとん...

高井先生は独立法人海洋研究開発機構で研究調査をされている方らしい。 高井先生はしんかい5600などで深海熱水活動域などというものを調査されているのだが、この熱水活動が「生命の誕生を育み、持続的な生命システムを支えた」するのである。 地球に生物が誕生した頃、地球には酸素がほとんどなかったようである。人間をはじめとする私たちの周りの生物は酸素がないと生きていけないが、基本的に酸素は生物にとってかなりの猛毒であるらしい。高濃度の酸素の元では人間も生きていけないようである。地球上では生命は無酸素の状態だから誕生できたようである。 高井先生曰く本書第2章から第4章で述べられる地球の誕生から生命誕生、初期進化の道筋については、慶応義塾大学仲田先生が運営されている「きまぐれ生物学」というサイトに詳しく載っていると正直に述べられている(正直過ぎる(^^ゞ 本書の肝は誕生した生命共同体(最初の生命体はこれがすべての生命のオリジンだと明確に言えるものでは無く、なにやらいろんな有機物が渾然一体となっている状態のものであると考えられる)を持続させるエネルギーを確保したかということであるようだ。 地球の生物のエネルギーATP(アデノシン三リン酸)でやりとりされるのですが、生物の持っているエネルギーをATPに変える方法は発酵、呼吸、光合成である。 この中で一番原始的な方法が発酵で誕生した生命の周りにあった有機物から発酵によりATPをつくりエネルギーを賄うことができる。しかし周りの有機物を使い切るとエネルギーがつきるのでその生命体は終わりになってしまうのである。しかし、そのうち熱水から運ばれてくる無機エネルギー源から発酵以外の方法、呼吸に近い形でATPを作る能力を持った生命が出てきた。この生命のエネルギー革命が持続的は生命を誕生させた。 この最初の持続的生命共同体は熱水から供給される水素と海水中の二酸化炭素をエネルギー源とするメタン生成エネルギー代謝を有した超高熱性生物だというのが高井先生の説で、この原始生命体に近い生物が深海熱水活動域にいるのではないかと探索されているのが先生の研究と言う事らしい。

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2014/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いやー、オモシロくてサクサク読めました。 著者の高井さんが目の前で話しているような語り口の文章。 その熱気が伝わってきますし、数々のエピソードや皮肉?などもリアルです。 内容も、まさに最前線の研究者だからこそ書けるもの。 答えが出ていない、でも私はこう考える、という自説の展開、ワクワクしますね。 本を読み終わったあと、 この研究について日頃からニュースをチェックしておこう、続きが気になる、と思わせる本です。

Posted byブクログ

2014/01/29

何だがよく理解できないというのが本音だが、とにかく研究者の暑さ、もとい、熱さに感服。 ただ宇宙のお話に比べて「美しくない」と単に直感だが思った次第、まだまだ未踏の領域ではないかな? さて最近物理系の本に読書領域が集中していたが、地球の奥(中心か)にまで人類は到達したことがないこと...

何だがよく理解できないというのが本音だが、とにかく研究者の暑さ、もとい、熱さに感服。 ただ宇宙のお話に比べて「美しくない」と単に直感だが思った次第、まだまだ未踏の領域ではないかな? さて最近物理系の本に読書領域が集中していたが、地球の奥(中心か)にまで人類は到達したことがないことを改めて思い出した。その未開の地に生命の起源があり、それは宇宙と繋がってるってこれはワクワク感を覚えずにはいられない。 最後にもう一つ。作者が述べてるように、日本は実は空前の理科ブームなの?言われてみれば、ネットなどのテクノロジーの発達は世界を変えてますな。

Posted byブクログ