生命倫理学入門 第3版 の商品レビュー
生命倫理学の比較的コンパクトな教科書です。なお2020年現在、第4版が刊行されているようです。 わが国の状況にそくした具体的な問題を掘り下げることで、読者に生命倫理学的な発想を紹介するというスタイルで書かれています。とくに前半は、人工授精や脳死移植、妊娠中絶などの諸問題がとりあ...
生命倫理学の比較的コンパクトな教科書です。なお2020年現在、第4版が刊行されているようです。 わが国の状況にそくした具体的な問題を掘り下げることで、読者に生命倫理学的な発想を紹介するというスタイルで書かれています。とくに前半は、人工授精や脳死移植、妊娠中絶などの諸問題がとりあげられており、読者みずからがこれらの問題について考えるための手がかりを提供しています。後半に入ると、パーソン論の紹介や、QOL(生命の質)とSOL(生命の尊厳)、ターミナル・ケアをめぐる諸問題から見えてくる「人間とは何か」というテーマがあつかわれることになります。 具体的な問題を導入にしているだけに読みやすい本だと思います。その一方、欧米の生命倫理学における原理的・体系的な考察についての説明はすくないように感じました。
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医学の世界の、哲学の1部、どのように生きるべきかを考える「生命倫理学」の入門書、章立ては下記の通り。 生命倫理学とは何か 健康・病気・医療 生殖技術 移植医療 科学的医学の論理と倫理 人工妊娠中絶 安楽死 人間とは何か ターミナルケア 遺伝子技術 インフォームド・コンセント 今...
医学の世界の、哲学の1部、どのように生きるべきかを考える「生命倫理学」の入門書、章立ては下記の通り。 生命倫理学とは何か 健康・病気・医療 生殖技術 移植医療 科学的医学の論理と倫理 人工妊娠中絶 安楽死 人間とは何か ターミナルケア 遺伝子技術 インフォームド・コンセント 今後の医療と生命倫理学 医療とは何か、どこまで許されるかという問題と、どのような方法がよいのかという部分があるが、どちらも扱って全体としての概論としては良くできていると思う。 巻末に参考文献があるので、必要に応じて読み進めればよいと思う。
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