アンハッピードッグズ の商品レビュー
二人の男女と、パリに新婚旅行にきて、初日に空港で荷物を置き引きにされた夫婦との話 ゆったりと流れるストーリーにえっ?!となる結末にやられました。
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タイトルで犬中心の話だったら嫌だなぁ、しかもアンハッピーだし…(犬好きだから、弱いのだ)と心配していたが、全然違った!恋愛小説だけど、恋愛小説っぽくない。定石通りの恋愛があまり登場しないから。 ラストもすごくよかったし、真緒に自分を重ねてしまうとこも多くて。買おうかな♪ パリに...
タイトルで犬中心の話だったら嫌だなぁ、しかもアンハッピーだし…(犬好きだから、弱いのだ)と心配していたが、全然違った!恋愛小説だけど、恋愛小説っぽくない。定石通りの恋愛があまり登場しないから。 ラストもすごくよかったし、真緒に自分を重ねてしまうとこも多くて。買おうかな♪ パリに住む真緒と岳、そして犬の弁慶。幼稚園からの知り合いで付き合ったり別れたり、結婚はしていない。 そこに新婚旅行で訪れたカップルに出会う。彼らは空港で置き引きにあってしまい、しばらくの間4人(と1匹)で同居生活を送ることに。
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近藤史恵さんらしい、イヤな感じの登場人物たち、愛らしいわんこの詰まった作品。都築夫妻があまりにも嫌で気持ち悪くて、もやもや楽しめて良かった。弁慶どうなるのかなー、て思ってたけど弁慶が幸せな結末で良かった。それが一番。
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近藤史恵さんの初めての恋愛小説。パリに住む日本人カップルが、空港で荷物を盗まれちゃった新婚旅行の日本人夫婦を助けてアパートに泊めてあげることから始まる、微妙な人間関係の物語。 近藤さんの作品は、ミステリーでもキャラクタに味があって感情移入しやすいし、むしろミステリーというより人...
近藤史恵さんの初めての恋愛小説。パリに住む日本人カップルが、空港で荷物を盗まれちゃった新婚旅行の日本人夫婦を助けてアパートに泊めてあげることから始まる、微妙な人間関係の物語。 近藤さんの作品は、ミステリーでもキャラクタに味があって感情移入しやすいし、むしろミステリーというより人間ドラマだよね、と思いながら読んでいるのだけれど、この小説もその延長上にあって、私にはなじみやすいものでした。 そもそもベタベタ甘々の恋愛小説なんか読まない私のこと、そういう物語だったら興ざめかも…と、ちょっと不安があったんですが、杞憂でした。恋愛小説といっても、誰もが感じるほんのちょっと感情の揺らぎだったり微妙な関係性だったり、そんなのを描いた人間ドラマ作品。 ほんのちょっと意外な展開のラストも好きでした。
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近藤史恵さんて、ミステリー作家だと思っていたので すっかりミステリーと思い込んで読んでいたら、 バリバリの恋愛小説だったのだ 真緒の、ぎりぎり自分を守っている姿勢に胸が痛くなる そして、弁慶がとにかくいとおしい 舞台がバリというのがまた、この小説に きれいな色をつけていると思う
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海外での暮らしや 食事や風景など 描写にリアリティーがあって 読みやすかったです 恋愛小説の中にミステリアスな要素もあって よい作品だと思います
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パリを舞台にした恋愛小説。 単におしゃれなだけではないのが近藤史恵作品らしい。 二組のカップルの感情の錯綜が、いい味を出している。
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感傷的な冷血漢。この言葉が頭から離れません。 後味が良い訳ではないけれど、何故か何度も読み返してしまいます。
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パリで恋愛。というと、なんか甘ったるいイメージ。でも、予想に反してドライ。そもそも恋愛なのか?というツッコミもしたい所だ。天邪鬼な人間と歪んだ人間関係は嫌いじゃない。猫のようなしなやかと残酷さを持ち合わせた男も嫌いじゃない。恋愛なんて錯覚。かもしれんぞなもし。
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帯によれば「著者がはじめて手がけた恋愛小説」とのこと。 代表作と言われる『サクリファイス』は未読ながら、ご贔屓作家さんの一人である近藤氏の恋愛小説ってのが気になり購入。 が、予想していたものとは全く違っていた。 個人的な好みとしては、「恋愛小説」=甘々でラブラブ&ドキドキ ・・・なのだが、本作はかなり歪な恋愛模様が描かれている。 主人公真緒&岳はそもそも幼馴染みで舞台はパリ。 日本にいる時からくっついたり離れたりを繰り返し、 幼馴染みならでは、、、で、それぞれの「過去」も認識ずみ。 二人が暮らすアパートに、空港で盗難にあった新婚旅行中の都築夫妻が間借りするのを発端に、ますます歪んでゆく二人。 どんどん嫌な方向に、しかも、予測通りに進んでいく展開に嫌悪を覚えつつ、「恋愛」って、疑心暗鬼になったり、先を読むのも、 相手の心を読むのもしんどくて、頭を空っぽにして思考を止めてしまうことで、悲しみや苦しみから逃げてしまうことってあるよなぁ・・・と、妙にセンチな気分になる。 不穏な空気の雰囲気の中、二人が飼っている愛犬・弁慶が、 なんともいえない愛らしい存在感で癒される。 歪んだ者同士が凸凹を上手く合わせて丸い形を保っている、 それが勘違いであろうと、二人だけが理解できる距離感と、 お互いの存在意義を傍観したような心地。 「恋愛小説」としては決して好みではないけど、 物語としては、印象深い。 ・・・著者あとがきによれば、 冒頭に記した帯通り「初・恋愛小説」なれど、今から10年前に書いた小説だそう。 思い入れも深いようですが、今後もミステリーに限らず楽しませていただきたい。 【幼稚園からの知り合いである真緒と岳は、パリで犬の弁慶と共に同棲している。恋人のような、ただの腐れ縁のような関係の二人。ある日、岳は空港で置き引きにあって困っていた日本人のカップルを連れてアパートへ帰ってくる。パスポートが再発行されるまで、と二人をしばらくの間部屋に泊めることにした真緒と岳。奇妙な同居生活は、 ある偶然のいたずらを境にして、四人の関係を微妙に歪ませてゆく……。 】
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