BOP 超巨大市場をどう攻略するか の商品レビュー

小林慎和,高田広太郎,山下達朗,伊部和晃【著】

2011/10/04

このサイズの書籍に圧倒的な情報量。一度の精読だけでも十分に咀嚼しきれていない。BOPというあまりにも巨大な市場に対して、日本はどのように動いていくべきなのかを考える最後のタイミングに来ている。JAPANブランドを活かしながら、ソーシャルビジネスとして参入できるリミットは迫っている。

2011/07/16

良書でした。勿論、著者も述べているように、5年程度で殆ど価値のない本にはなるでしょうが、現段階において非常に有用です。若い社員、特に大学生に読んで貰いたいです。

NRI上級コンサルタント兼ビジネス・ブレークスルー大学の准教授である小林 慎和さんが中心となり、NRIの方々で著した本です。

アフリカ市場（http://booklog.jp/users/hase62/archives/4862760538）が、アフリカに的を絞った、企業進出事例集のような本であるのに対して、こちらの本は総体的にB(base)OP戦略を扱った本で、特に言えば東南アジア、南アジアを中心に扱った本です。

BOPに対する具体的なアプローチ方法、フィールドワーク結果が載っており、非常に実用性の高い本だったと言えるでしょう。セグメントを近郊と農村部で訳、中間層含めて具体的なアンケート結果、居住環境、購買力を例示している為、イメージがし易いです。

当然、既に進出している欧米、アジア企業の戦略を幾つも例示するとともに、事業戦略についてコンパクトにまとめています。また随所に日本企業の意識改革を促すような叙述があるのも好感的でした。

従来のマーケティング手法、解析アプローチは仮説思考と戦略フレームワークによって、既存の情報と手法、戦略、リソースを組み合わせて局所最適戦略を取ろうと言うもので、著者はBOP戦略の未知変数の莫大さから、そのようなアプローチの危険性にも触れています。

起業家精神、フロンティア精神を持った若者を新興市場に、本当の意味で〇ベースで送り出す戦略を提唱しており、そこから派生する和僑、これからの日本人の在り方に対する提案には強く賛同します。

最後にソーシャルビジネスの拡大と進展、日本企業の遅れにも触れており、BOP市場への進出と言った観点から、全ての要素をコンパクトにまとめた良書と言えるでしょう。詳細は別の厚い本に依ればいいかと思います。

2011/05/30

かなり衝撃的。
支援対象としか見ていなかったが、実態は、、、
仮説を立てて検証するのはだめ。
まずは、体験、経験しなければわからない。

今の僕に何ができるか。
深く考えさせられた。

2011/04/19

最近はグラミン銀行などでますます有名になってきているＢＯＰだが、

まだまだ日本の企業は二の足を踏んでいる。

しかし、今中国が台頭してきているようにＢＲＩＣｓ、ＶＩＳＴＡを始めとして新興国の経済発展は驚くほどだ。

その中で日本が今のままを状態をつづけた時に国際経済で後れをとることへの警鐘を鳴らしてくれている。

2011/04/16

ベース オブ ピラミッドと言われる新興国の人々が、先進国の企業にとってターゲットとなりえる市場かについて論じてある。新興国ビジネスにおける考え方、市場調査の仕方は勉強になる。いつか、役立つ日が来そうだ。

2011/04/21

■BOP
１．一人当たり年間所得が3000ドル身なんの人々を「BOP(Base Of Pyramid)」と呼ぶ。このBOP層に属する人々は、世界中に約40億人存在する。
２．BOP層の人々の暮らしぶりは、衛生環境が劣悪であるなど、一見、悲惨に見える。しかし一方では、テレビや携帯電話、オートバイ等を所有する人がいるなど、旺盛な消費意欲と豊かな消費実感が存在する。
３．BOP層をターゲットとして考える場合、「一人当たり年間所得」よりも、「世帯年収」と「居住地域」を指標とした方が良い。

2011/03/02

BOP（Base Of Pyramid)は今後の新規ビジネスを考える上では避けて通れないものですが、どうもこれまで日本企業は参入に二の足を踏み、欧米、アジア企業の後塵を拝しているのが現状のようです。（自分の周りでも、「わかっているけど新興国にはなかなか。。」という人が多い。日本人はそんなに内向きになったのかな、やっぱり？）
本書はインドなど現地でのフィールド調査に基づき、そんな日本企業を叱咤激励してくれます。やはり現地を知った者の発言には重みがある。BOPビジネスの好指南書。