アメリカの友人 の商品レビュー
ある映画宣伝マンが伝説の名優兼怪優に惚れ込み、最初は仕事を通じて、独立して映画ジャーナリストとなってからはプライベートでも、親交を結び、彼のために奔走して信頼を得、ついにはその死後にお墓を訪ねるまで、1986〜2010年の、手紙・FAX・記事・日記をまとめた、私的愛情あふれるデニ...
ある映画宣伝マンが伝説の名優兼怪優に惚れ込み、最初は仕事を通じて、独立して映画ジャーナリストとなってからはプライベートでも、親交を結び、彼のために奔走して信頼を得、ついにはその死後にお墓を訪ねるまで、1986〜2010年の、手紙・FAX・記事・日記をまとめた、私的愛情あふれるデニス・ホッパー論。 その記録の詳細さもすごいが、その間、フリー記者では飽き足らず、大学院、留学などを経て、大学講師にまでなる谷川氏の努力がまたすごい。 「好き」って、努力が苦にならないことだねー。 そして、私自身も、世界でいちばん好きな作家にSNSでお近づきになって、ファンと認識いただき細くともつながりを保ってる経験がありますが、そんなときに生きててよかったと思うよねー。 谷川さん、尊敬しております。
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デニス・ホッパーを日本でリバイバルさせたキーマンによる、ホッパーの東京滞在記。映画配給会社、映画ライター、映画研究者と遍歴を重ねながら、日記調で綴る本書は著者の谷川氏の自伝とも読める。自伝的に記すことで、またホッパーとの距離感そして、友情を巧く描写している。 「イージー・ライダ...
デニス・ホッパーを日本でリバイバルさせたキーマンによる、ホッパーの東京滞在記。映画配給会社、映画ライター、映画研究者と遍歴を重ねながら、日記調で綴る本書は著者の谷川氏の自伝とも読める。自伝的に記すことで、またホッパーとの距離感そして、友情を巧く描写している。 「イージー・ライダー」の伝説的監督・俳優として、そして「ベルベット・アンダー・ザ・グラウンド」の怪優として、破天荒なイメージを抱いていたのだが、とても丁寧できちんとした人柄とプロ意識の高さに驚いてしまった。スキャンダルの多い俳優を、あくまで誠実に自身との関係性において描いていることにもよるだろうが、魅力的なホッパーの人柄が浮かびあがってくる。 同じ著者の筆による「イージー・ライダー伝説」は豊富な取材によって、映画人ホッパーの才能を余すところなく、描いているが、今回は人間ホッパーの魅力を徹底的に描く。デニス・ホッパーファンにとっての必読書といえるだろう。
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