大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇 の商品レビュー
非日常な旅行の話だけど、日常が書いてあるんだなぁ。 あるある!とか、これは私たちだと逆だなぁとか、これはないな〜とか、覗き見して楽しいみたいな。 でもこの本は、あまりに第一印象が良すぎたので正当に飲み込めてないかも。 映画とてもよかったな。 てか映画化、成功なんじゃないか?地獄...
非日常な旅行の話だけど、日常が書いてあるんだなぁ。 あるある!とか、これは私たちだと逆だなぁとか、これはないな〜とか、覗き見して楽しいみたいな。 でもこの本は、あまりに第一印象が良すぎたので正当に飲み込めてないかも。 映画とてもよかったな。 てか映画化、成功なんじゃないか?地獄の世界のビジュアル化とか。竹野内豊かっこよすぎだし!! あと、「主人公感」56ページあたり、この描写は凄かった。
Posted by
同じ境遇だからか、すごく共感できる点もあれば、考えさせられる点もあり、ただ地獄の描写がよくわからんとこもあり。奥さんのおすすめ通り、このあとは映画を観ます。 新婚ならば一読して損は無し!…かな?
Posted by
映画DVDを観て、これきっと原作たくさん端折られてて、原作面白いんだろうな、って思って気になってたんです。 結論から言うと 映画、原作に超忠実だった!! 心情描写とかは勿論原作の方が細かくて、そこがまた丁寧なんだけどそこの思考回路の部分書くかあ、と言う感じで、ユニーク。...
映画DVDを観て、これきっと原作たくさん端折られてて、原作面白いんだろうな、って思って気になってたんです。 結論から言うと 映画、原作に超忠実だった!! 心情描写とかは勿論原作の方が細かくて、そこがまた丁寧なんだけどそこの思考回路の部分書くかあ、と言う感じで、ユニーク。 全体的にシュールで、少し冷めた目線で書かれているんだけど、ほんのりあたたかく、ほっこりクスリとくる。 え! もう残りこれだけ?!ってくらいあっと言う間に読めちゃう。ちゃんと完結するのか不安になる(笑) 気取ってない文章で読みやすいし、主人公の人物像、独自の世界観がしっかりリアルに書き込まれている。映画から観たせいか、キャスティング、しっくりきすぎてた。 ワンピースのエピソードは映画のが好きかな~。 通勤時間なんかに良さそう。 読了してもやっぱり謎は謎のままだった(笑)
Posted by
長い同棲生活を経て結婚した大木信義・咲夫妻。まだ若い新婚夫婦なのになんともマイペースな2人に、ある春の日、小さな事件が起こる。 大木家の炊飯ジャーがなくなったのだ。 そしてこのささやかな出来事をきっかけに、2人は久しぶりの旅行に出かけることになる。ある占い師に導かれて赴...
長い同棲生活を経て結婚した大木信義・咲夫妻。まだ若い新婚夫婦なのになんともマイペースな2人に、ある春の日、小さな事件が起こる。 大木家の炊飯ジャーがなくなったのだ。 そしてこのささやかな出来事をきっかけに、2人は久しぶりの旅行に出かけることになる。ある占い師に導かれて赴いたのは……なんと地獄旅行! デパートの屋上というどうもしまらないスタート地点から始まった一泊二日の地獄旅行は、思いもよらないことばかり起こるけど、大木夫妻はワクワクドキドキ全身で地獄を満喫していく。そしてそんな地獄のツアーを通じて2人はお互いの事を改めて見つめ直していくのだった。 劇団「五反田団」を主宰し、演劇の世界で注目を集める前田司郎にとって初の本格長編小説である。 地獄旅行をモチーフにした作品といえば、ダンテの『神曲』や、ギリシャ神話におけるオルフェウスとエウリディケの物語などが思い浮かぶが、それらの極めてシリアスなストーリーとは明らかに一線を画すユルさがこの小説にはある(いや、それらを意識しているような節も所々見受けられるのだが)。 この大木夫妻、紛れもなく地獄に居るのにも関わらずその道中は、すごーい珍しいねー、たまにはこういうのも楽しいねー、というノリなのだ。 そもそもこの地獄自体なんだかユルい。2人が泊るホテルの名前が「いいじま屋」だったりするのも脱力だが、その他にも猫が植えられている畑や、ビーフシチューの温泉といった何とも言えないセンスの観光スポットが2人を待ち受けている。「ごちゃごちゃしているが、喧騒という感じはしない、のんびりしている」と表現されているが、まさにそんな感じ。 地獄なのだから青い人と赤い人がいるのだが(たぶん青鬼と赤鬼)、穏やかな青い人は怒りっぽい赤い人をなんとなく恐れながら暮らしている。あるきっかけから青い人の子供と仲良くなった大木夫妻は、彼らと忘れられない一日を過ごすことになる。 普通の世界と何となくズレた地獄は、その不条理さが読者を不安にさせる類のものなんだけど、でも読んでて不思議とそんな気分にはならない。それはどんな事が起きてものんびりと受け入れる信義と咲の態度が読者に妙な安心感を与えるからだろう。 サラリーマンである信義より家で仕事をしている咲の方が稼ぎがいいのだが、信義は妻の稼ぎで暮らしていくなんてみっともないなんて微塵も思っていない。そんな信義を見て大丈夫かいなと心配しつつ、まあ何とかなるだろうと落ち着いている咲。 逆に新婚夫婦にありがちなラブラブな空気はこれっぽっちも無いのだけど、この安定感は違うベクトルの微笑ましさがあるのかも。 2人が地獄の山羊を眺めるシーンがあるのだが、そこは次のように描写される。 <二人は飽きもせずに地獄山羊を見ている。かといえば、そろそろ飽きてきた。大体二人同時に飽きたのだけど、お互いに気を遣ってまだ飽きていない芝居をしばらく続けているので、もういいんじゃない? とお互い思いながらまだしばらく見ている。/信義が遠くを見出す。それで咲も、あ、この人も飽きているんだと思う。> こういう感じって誰にでもあるよね。ドラマチックでラブラブな新婚夫婦ではないけど、こういう気の抜けた感じのカップルも理想の夫婦なのかもと思う。 評論家の佐々木敦はその著書『文学拡張マニュアル』(青土社)において本書を取り上げており、「シュールでナンセンスで、ダラダラでユルユルで、失笑の連続でありながら」、「不マジメどころか、至ってシリアスなのだと思う。前田司郎は、とてもたいせつな事を、まったくもったいぶらずに語れるセンスと技術を持った、貴重な書き手である」と述べている。 俺は少しサボっているのかな。信義は久しぶりの旅行に夫婦関係を見つめ直す。<これから二人で過ごす時間を考えるとうんざりするほど長い。結婚てそういうものだと割り切った。だけど、何も今からうんざりする必要はないんだよな。本当にうんざりするまでは、うんざりしないように努力してみるべきなのかもしれない> 僕自身は独身者だからそんな気持がどんなものなのかよくわからないけれど、結婚生活もこれ位の感じで臨めばちょうどいいのかもと思う。 今年、この小説は竹野内豊&水川あさみ主演で映画化され、5月から全国ロードショーされている。僕の住んでいる沖縄では今のところ劇場公開はされていないのだけど、この物語がどこまで映像で表現されているのか気になるところ。 家族と死という重要なモチーフをさり気なく根底に忍ばせながら、あっさりと読ませて最後にはちょっとじんわり、切ない気持にさせるヘンテコな物語。ある人物が終盤に語る言葉が印象的だ。 「生者とは死に続けているものですから」
Posted by
新婚夫婦が盗まれた炊飯器を探すついでに、五反田とうきゅうの屋上から地獄へ新婚旅行に行く話。 映画を観たのち、原作があると知り購入。 映画で「ああ、ここいいな」と思ったところが原作にはない、ということが結構あったけれど、「えー映画の方がよかったー」ではなく、「わー違うバージョンだ...
新婚夫婦が盗まれた炊飯器を探すついでに、五反田とうきゅうの屋上から地獄へ新婚旅行に行く話。 映画を観たのち、原作があると知り購入。 映画で「ああ、ここいいな」と思ったところが原作にはない、ということが結構あったけれど、「えー映画の方がよかったー」ではなく、「わー違うバージョンだーなんか得したー」と思わせるだけの魅力がある。 でもまあ、文体も内容もそれぞれ激しく好き嫌いがわかれるタイプであるなあ、と思うので、人には熱心に薦めがたい。 でも薦めたい。 川上弘美「椰子・椰子」「神様」、紺野キリフキ「キリハラキリコ」、バリー・ユアグロー「一人の男が飛行機から飛び降りる」、あと岸本佐知子のエッセイが好きな人なんかは好きなんじゃないでしょうか。
Posted by
著者が知人の妹さんの旦那さんということで初めて読んだ。 同名タイトルの映画の原作本。 倦怠期にある信義と咲の夫婦は、デパートの屋上で貰ったチラシから、 休みに二人で地獄旅行に出かける。 著者はおもしろさを出そうとして記述している地獄での描写。 自分は気持ち悪さを感じてしまった...
著者が知人の妹さんの旦那さんということで初めて読んだ。 同名タイトルの映画の原作本。 倦怠期にある信義と咲の夫婦は、デパートの屋上で貰ったチラシから、 休みに二人で地獄旅行に出かける。 著者はおもしろさを出そうとして記述している地獄での描写。 自分は気持ち悪さを感じてしまった。 ここに不快感を抱く人は多いのではないだろうか? 言い回しもやや独特な感じがあり、300Pと短い小説でありながら、 読むのに時間もかかってしまった。 本作で著者の言いたいことはやや不明だったが、他の作品に期待したい。
Posted by
映画見てから原作読みました! 原作もおもしろいけど 映画のほうがゆるい感じだったり 信義と咲のやりとりの面白さが 伝わってきて良かったかなー 後原作はちょっと言い回しとか例えが 回りくどくてなあ… 映画を見てから読むほうが いいかもしれません!
Posted by
映画とは違った感じで、よかった。映画では観られなかった夫婦の日常生活や、細かい描写があって、より一層この作品を楽しむことができた。 映画ならではの面白さも十分にあって、もう一度観てみたい作品。
Posted by
映画版を見て、原作小説に興味がわいたので。 何だか余分な脱線的な描写は多いし、 舞台はなぜか地獄だし、 かといっておどろおどろしくなくゆる~いし、 何とも捉えどころがないのだけれど、 それでいて、日常でいつの間にか変容している感覚とか、 「どうでもよさげなこと」の大事さとか、 ...
映画版を見て、原作小説に興味がわいたので。 何だか余分な脱線的な描写は多いし、 舞台はなぜか地獄だし、 かといっておどろおどろしくなくゆる~いし、 何とも捉えどころがないのだけれど、 それでいて、日常でいつの間にか変容している感覚とか、 「どうでもよさげなこと」の大事さとか、 旅に出ることの楽しさと効能とか、 いろんなことが浮かび上がってくる物語。不思議です。 文章で読んでしまうと、 やはり映画版はゆるさとコメディ的なところばかりが 引き立ってしまっていたなぁと実感。 やはり、文章の些細なところに紛れ込んでいる機微を 映像で再現するのは難しいですねー。
Posted by
偶然手に入れたチラシをもとに地獄へ旅行する夫婦が、いろいろと不思議な体験をする。コメディなのでもっとコメディ色を強くしないと。映画化でどうやって映像化するんだろう。
Posted by