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どの自治体でも実践できる地域活性化モデル の商品レビュー

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2016/01/24

高知県副知事として、行政アウトソーシングを活用することにより行政効率化と地域活性化を同時に実現する「自治体改革実践モデル」を提案・実践してきた著者が、その経験を踏まえ、モデルの有効性の検証・一般化というプロセスを経て、実際の行政の現場で実現可能な「行政マネジメントモデル」の構築に...

高知県副知事として、行政アウトソーシングを活用することにより行政効率化と地域活性化を同時に実現する「自治体改革実践モデル」を提案・実践してきた著者が、その経験を踏まえ、モデルの有効性の検証・一般化というプロセスを経て、実際の行政の現場で実現可能な「行政マネジメントモデル」の構築に至る一連の研究成果をまとめている。 アクションリサーチ、フィールド調査、産業連関分析等の手法を駆使しつつ、論理的に構成されており、よくできた研究になっていると思う。行政効率化を地域活性化を行政アウトソーシングにより実現したいという著者の構想、心意気もすばらしいと思う。 しかし、結果だけみると、一定の効果のあるモデルだとは思いつつ、全国の自治体で実施可能な実効性のあるモデルというには、いささか物足りない印象を受けた。結局、アウトソーシングの中心となったのはテープ起こし等で、それでは地域の産業としてはかなり脆弱なものと言わざるをえない。雇用効果では公共事業を上回っているとはいっても、乗数効果は公共事業を下回っており、雇用も低収入なものが多いと見受けられ、安定的なものとはいえないと思われる。産業連関分析等の数字上は一定の効果が出てはいるが、それほどインパクトがあるようには思えなかった。 また、モデルの名称がころころ変わるなど、抽象的概念が多く、少し地に足がついていない印象を受けた。

Posted byブクログ