風景 の商品レビュー
7編の短編だけど、読みごたえがあった。さすがに寂聴さん自分の生育歴から、結婚生活、若い男性と出奔、そしてまたまた新しい恋愛、作家生活と目まぐるしい。 収められている作品も恋愛絡みで、人間の生きようとか情念、しがらみとか、不思議な思いで引き込まれてしまった。
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瀬戸内寂聴さんが出演されたBHKスペシャルを見たきっかけで積読のなかかから引き上げて読み始めた本だ。自分で買った本ではなく確か読書仲間の友人からもらった本だと思う。短編集だが私小説と創作した物語が一緒に収められているのもさすがに悟られた瀬戸内さんならではの構成か。煩悩にまみれた人たちが日々起こすちょっとした諍いや小さな事件を本当に優しい目でもって観察し、人間なんだからみんな色々似たような事あるだろうけど許そうよ!という著者の声が聞こえてきそうな作品が並んでる。読後許されたような優しい気持ちになれる評判にはなっていないがいい本だとおもった。
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瀬戸内さんの小説を初めて読んでみた。おもしろい。おもしろかった。やはり解脱した者しか感じ得ない感覚というものはあるのだろうなあ。いちど、仏門に入りたいと思う。
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瀬戸内寂聴を初めて読む。奔放な人だとは知っているつもりでした。これはフィクションか、自叙伝か。瀬戸内さんは出家するしか無かったのでしょうか?懺悔と逃避そして自分の正当化。一世紀を生きようとする彼女の言葉には、どうしようもない深みがあってまるで映像のように私を蝕む。
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