深く、暗く、冷たい場所 の商品レビュー

メアリー・D.ハーン【著】,せなあいこ【訳】

2022/01/26

正統派ゴーストホラー。
水にまつわる死者の話は、小説でも映画でも漫画でも皆似た雰囲気を持つね。
怖くて心細くて、寒々しく、淋しい。
死者の纏う淋しさとは別に、物語が進んだ先で孤立する主人公の寂しさを追体験して、単なるクラシカルな幽霊話とは異なる思春期のままならなさが滲んだYAらしい作品。
13歳の主人公さあ、、ほんとに立派だよ。
私だったら普通にブチ切れて
「あっそう！！！あーそうですか！！そりゃ悪うござんしたね！もう勝手にしろや！知らねえから！」
とか言ってビンタの一発くらい食らわしているかもしれない、そんな三十児（みそじ）。

2019/01/12

ホラーかと思いきや、結末が救われた。
死ぬことになった原因のクレアやダルシーへの憤り、埋葬さえされない悲しみ、事実が公表されたことによっての安堵。
復讐したい訳じゃない、ただ知って欲しかった。
深く、暗く、冷たい場所にずっとずっといることを。

2015/01/12

2015/1/12。2015年1冊目。
昨年より、読書の出だしは遅い…
11日に図書館で借りた児童文学。ホラーです。

メイン州にあるシカモア湖湖畔を舞台にした、ホラー…
ミステリー要素が強いかと思ったら、あららまんまあの子はやっぱりそうだったんですか…
という感じで。

子どもの視点ってこうだったっけ…どうだったっけ…と思い返しつつ、読みました。
しかし何故か読み終わってホロリときた…

2013/03/22

ティーン向けのホラーミステリ。

シシィが何者なのか、どんな事件があったのか、割と初期の段階でわかってしまうので、確認するために読みすすめた感じ。

アリ、エマ、シシィのやり取りが良く描かれていると思った。子供時代へのノスタルジアを感じる。(何気に数十年前の再現になっているあたり芸が細かい。)

読んでいて、怖いというより、不愉快な気持ちになる部分が多かったけれど、読後はすっきりと爽やかに、優しい気持ちになれた。

2013/12/30

『深く、暗く、冷たい場所』読了。
母が子どもの頃に読んでいた本の間に挟まっていた写真には母と伯母、そして破りとられた部分にはもう一人、女の子が写っていたけど…。
最後は心が温かい気持ちに。
シシィに好かれたい為に意地悪になるエマの気持ち分かる。
アメリカの子どもたちの定番の本が興味深い。

2012/01/30

私は表紙にひかれて読みだしたクチですｗ
暗めな表紙に文字だけだったら私はこの本を読まなかったかもしれません。
この物語は、「ホラー小説」というカテゴリには入っているけど、ただ怖いだけのホラーではなかったです。
読み始めのころは、『・・・もしかして救われない（バッドエンド）話か・・・？』と恐る恐る読んでいたのですが、読み進めるにつれて、怖さより面白さが勝ってきてどんどん引き込まれて行きました。
終わり方もすっきりとしていて、もやっとしたものが残る感じではありませんでした。

ホラー小説じゃなく、普通にちょっとダークな題材を使った小説、と私は感じました。

2011/07/16

夏休み、叔母の家に滞在することになった主人公は、湖で不思議な少女と出会うが…。
読むきっかけが、表紙の少女なんですが…。荒川アンダーザブリッジに出てくるジャージ娘っぽくて（笑）
日本のホラーでは珍しい展開かも。自分はけっこう好きです。

2011/07/06

思った以上に定番のアメリカホラーなお話です。薄暗く霧の立ち込めた風景が頭の中に再現されます。
アメリカのティーンがどんな本を読んでいるのかを知る資料にはなります。

2011/04/17

13歳の少女アリは、母と伯母と誰かが写った写真を見つけるが、2人は覚えていないという。そんな中、母親に猛反対されながらも、夏休みを伯母と従妹エマと、かもめ荘で過ごすことに。そこでシシィという少女に出会い。。。

アメリカの幽霊は目立ちたがりで自己主張が強い。
雰囲気は怪奇小説だけれども、見えない怖さではなく、押しが強すぎて怖い。。。

2011/10/11

児童ものホラーなのですが…。ネタバレ注意！子どもだったから正しい判断ができなかったかもしれないけれど、大人に話しておけばよかったのではと思わずにいられません。町の人の対応などもどうもしっくりしないです。