太陽おばば の商品レビュー

雀野日名子【著】

2016/06/21

３０代半ばで不妊のために離婚しなければならなかったフリーライターの舞はとなりのアパートの耶知子というおばあさんと出会う。太陽が大好きで、パワフルで明るい耶知子さんは不思議なおばあさん。耶知子さんとの交流により、何人かの臨終を見届けた舞は子供は産めなくても、フリーライターとして自分にできる事を見つけ出す。死にゆく者と残された者の間のすれ違いをすくい取る耶知子さんが最後に舞に見せたもの。どのように生き、どのように死んで行くか…耶知子さんに大切な事を教えてもらった、そんな一冊。

2014/04/16

不思議な話。
エピソードは考えさせられることもあったのだけど、何故か、不思議現象についていけなかった……いつもは好きなのになあ…何が違うんだろう。

2012/02/13

日本ホラー小説大賞（短編賞）受賞作家が贈る優しく切ないファンタジックミステリーと帯にありました。

短編5話からなる1冊。

太陽おばばこと耶知子さん。フリーライターの舞は、離婚直後で仕事も行き詰り感があった状態なのに、耶知子さんと知り合った時に風が吹いたような気がして・・・

人の死と生き様とをきれい事だけではなく、少し不思議な空気と太陽のあったかさで描いていて。
5話の「耶知子さん、母娘旅行に出かける」は印象に残ります。

2012/02/11

ホラーというよりもとても暖かなファンタジーです。
耶知子さんはまるで魔法使いのおばあさんのよう…勿論悪い魔法使いじゃないですよ。
一歩間違えるとウザい…かもしれないけど（笑）
今の時代だから逆にみんなおばあさんと出会えたらな…なんて思ってしまいます。

2011/11/23

ひとりになりたい時がある。でも、それはきっと周りに誰かがいるから言える贅沢なんだろうな。みんなの前でいつも笑ってる人が幸せだからだなんて誰が言える？

2011/08/14

明るく元気な「おばば」の耶知子さん。前半はとっても軽快で楽しいお話だった。後半はやや重く「命」について色々と考えさせられる作品。母親と娘が大人同士として話し合える期間は結構短いものだと。確かにそうかもしれない。自分と母に置き換えて色々考えながら読んだ作品でした。

2011/06/19

おもしろかった。
けど、ラストがちょっとお約束過ぎというか、陳腐というか。
前半のままの元気な感じで終わって欲しかったな。

2011/03/16

太陽のようなおばばは、北風も太陽も大好きなのである。

風変わりなおばあちゃんに巻き込まれ、行き違った人々と関わるのだが、それがあんまり理不尽に感じない。やっぱりいい雰囲気。
実に淡々としているのだが、ラスト１編でやられた。

2011/03/15

行き違いを残したままの人々の話。全体的に淡々とした話ではあるが、アラフォーの独身独居女性が読むと、かなり身につまされるんではないかと。