ユーロ連鎖不況 の商品レビュー
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━━━━━━━━━━━【 11月24日(木)】━━━━━━━━━━━ New! 14:00〜15:30 「下振れリスクの世界経済に打開策はあるか!?」 ----欧米財政不安・景気減速、円高・・・経済底割れは回避できるのか ■講師 中空 麻奈氏 (BNPパリバ証券クレジット調査部長、チーフクレジットアナリスト) 詳しい情報とお申込みはこちら ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 清話会セミナー【大阪】 会員様は無料 (ビジターの方は\4,800です。) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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著者はBNPパリバの著名なエコノミスト。 2011年刊行と少し古いが、ギリシャに始まった不況とそれにどう欧州諸国が動いたかを解説。 それに続いて本当に伝えたかったのは財政赤字が続く日本(当時は民主党政権だったが)への警鐘。経済再生を掲げて借金をするのではなく、財政再建をすべきだと...
著者はBNPパリバの著名なエコノミスト。 2011年刊行と少し古いが、ギリシャに始まった不況とそれにどう欧州諸国が動いたかを解説。 それに続いて本当に伝えたかったのは財政赤字が続く日本(当時は民主党政権だったが)への警鐘。経済再生を掲げて借金をするのではなく、財政再建をすべきだと解く。 小難しい政権主導の経済政策をわかりやすく解説したうえで持論を展開する良書。
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日本の財政赤字問題、なぜ日本は財政破綻しないか、なぜ日本の国債は買われるのか等々、以前から気になっていた疑問にドンピシャで答えてくれる。ただ、金融の知識が少なすぎて容易には理解出来ない点も多い。もう少し知識を増やしてもう一度読み直したい一冊。
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全体を通して筆者が伝えようとしているのはユーロのことと言うよりも、「日本の財政赤字を早急に削減する方策を実行すべし」ということであると考えられる。 本書で用いられているデータは筆者が次節の都合の良い用に持ちだした資料という側面はあるものの、実際日本国の赤字残高は累積する一方だ。 ...
全体を通して筆者が伝えようとしているのはユーロのことと言うよりも、「日本の財政赤字を早急に削減する方策を実行すべし」ということであると考えられる。 本書で用いられているデータは筆者が次節の都合の良い用に持ちだした資料という側面はあるものの、実際日本国の赤字残高は累積する一方だ。 このような時勢にあっては、比較衡量を長々と続けている場合ではなく、即刻実効性のある政策を導入せねばならない。 以上のような基本的であるが意外と日ごろの雑多な生地に埋もれてしまいがちなことに気づかせてくれる書である。
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著者の中空さんはクレジット(信用:この場合は債権に対する信頼など)の専門家としてのキャリアの持ち主で、メディアにもちょくちょく出てきている様なので既にご存じの方も居られるかと思います。 本書は中空さんの手による、借金という観点から観た世界経済の解説と日本国債の問題点の指摘、そし...
著者の中空さんはクレジット(信用:この場合は債権に対する信頼など)の専門家としてのキャリアの持ち主で、メディアにもちょくちょく出てきている様なので既にご存じの方も居られるかと思います。 本書は中空さんの手による、借金という観点から観た世界経済の解説と日本国債の問題点の指摘、そしてこの問題解決に向けて日本人はどの様に動き出すべきかと言う提言が載っている本です。 内容としては、まず、金利が上がればどの様な状況が引き起こされるのかについて、想定される事態の簡単な解説から始まり、以降5つの日本国債大丈夫論の紹介とそれぞれに対する反論が解説され、 そして、2007年のサブプライムショックの解決の為、民間の借金を政府が肩代わりしたために引き起こされたソブリンリスクの解説。 #ソブリンリスクとは、ソブリン(政府)が自分の借金を返済できなくなる可能性の事。 ギリシャの財政赤字問題に端を発したユーロ圏を揺るがす金融問題。 日本国内における世代間負担格差の問題を具体的な金額を提示した解説などが載っていました。 #本書執筆時(2010年?)では20代未満の世代は8000万円の損をしているが、60代では2008年の段階で4000万円の得。 #現状、まるで親が子供の財布から、祖父母が孫の財布からお金を抜いているかの様な状態。 本書を読んでみて、特に以下の日本国債大丈夫論とそれに対する反論や 1,日本国債は日本国内で買われている。 反論:いつまでも買い続けるだけの資金はない 2,いざとなれば増税で解決 反論:増税の余地にも上限がある 3,金利が低いため日本国債の利払いも低額 反論:いつまでも金利が低い訳ではない 4,日本国債を買っている邦銀の財務状況は健全 反論:邦銀と日本国債は一蓮托生。どちらかが倒れれば共倒れ。 5,日本人は借金を律儀に返す 反論:いつまでもアテになるかは分からない。 ゆうちょ銀行の総資産の80%が日本国債、メガバンクでは20%であるという点。 日本国債の価値が下がり、評価損を出しても損切りせずに塩漬けしてくれる個人、特に若い世代に日本国債を買わせようとフリーペーパーの「R25」にまで「国債を持っている男子は女性にモテる!」と宣伝する日本政府の執拗さとそれに対する外国人投資家の困惑。 世代間負担格差の具体的な金額。 そして、首相が次々と変わる不安定な政治情勢で、人気取り(バラマキ)政策に走り、必要だけどとても不人気な政策が取られていないことに対する中空さんの懸念が印象的でした。 ゆうちょ銀行の貯金限度額の2000万円への増額を図る動き。 個人への日本国債の売り込み。 そして財政赤字を解決するには、増税と歳出カットが必須と言う事実。 本書を読んでいくとこの様な日本の現状に対する理解が深まり、なぜ政府や与党はこの様な政策を取ろうとするのかに関して、あまり(大手マスメディアでは全く?)報道されない裏の事情が少しずつ理解していける感じです。 本文に劣後債など、一般生活においてあまり耳慣れない用語が解説なしにいきなり出てくる箇所があったり、文章も初心者向けによく練られているとは言い切れない箇所もありましたが、それでも最後まで読む価値がある本ではないかと思います。 一読をお勧めします。
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ユーロ経済というよりも、それを例にした日本のソブリンリスク分析の章のアメリカ系格付け機関の日本に対する定性的な格付けかさ上状況の記載は自分にとって新鮮だった。日本国債のリスク、日本の大手金融機関に預金を預けておくことのリスクとリターンの不合理性は、大前研一氏、野口悠紀夫氏の指摘と...
ユーロ経済というよりも、それを例にした日本のソブリンリスク分析の章のアメリカ系格付け機関の日本に対する定性的な格付けかさ上状況の記載は自分にとって新鮮だった。日本国債のリスク、日本の大手金融機関に預金を預けておくことのリスクとリターンの不合理性は、大前研一氏、野口悠紀夫氏の指摘とまったく同趣旨。女性の方らしく、国債暴落時の具体的なシナリオの描写が具体的で身近な視点で描写されていた。 ただし、グラフや図表の使い方が一般の新書レベルとしてはわかりにくい。もう少し金融レポート調ではなく、要点だけにフォーカスした図表の使い方が望まれる。
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