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幸福はぼくを見つけてくれるかな? の商品レビュー

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2011/11/19

2011年11月13日、浜松市の小さな絵本屋さん「キルヤ」にて購入。 色んな絵本がある中で、独特のオーラを発していたこの本をセレクトしたのは、何故なのか。今となってはわたしにはよくわからないのだけど、謎めいたこの本に、どうしようもなく惹かれてしまった。 本を開くと、それはまるで英...

2011年11月13日、浜松市の小さな絵本屋さん「キルヤ」にて購入。 色んな絵本がある中で、独特のオーラを発していたこの本をセレクトしたのは、何故なのか。今となってはわたしにはよくわからないのだけど、謎めいたこの本に、どうしようもなく惹かれてしまった。 本を開くと、それはまるで英文帳。京大式カードを彷彿させる、その作り。ところどころに散りばめられた落書き。文章はイチイチ意味不明。 「わたしたちはすべてを償わなければならないのか?」 「この毛布、なんでこんなに重いのかな?」 といった、謎めいた疑問が、たくさん載っている。ドイツ語と、翻訳された日本語で。真っ黒なページに浮かび上がるように。 帰宅してから、成立過程を含めて、あまりに意味不明なので調べてみる。作者であるペーター・フィッシュリと、ダヴィッド・ヴァイスは、ともにチューリヒ生まれのアーティストらしいのだ。 「2003年、ヴェネチア・ビエンナーレで発表された作品《無題(質問)》は、当初10台以上のスライド・プロジェクターを用いて発表され、その年の金獅子賞を受賞し、大きな話題を呼びました。ドイツで書籍化された本作の日本語版となる本書。ドイツ語版、英語版は、欧米を中心に今なお多くの人に読み継がれているロングセラーです。」 なるほど、意味不明だったこの本は、アーティスト・ブックだということ。思いがけない出会いだったけど、忘れがたい思い出の本として記憶に残りそう。

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2011/07/06

「幸福はぼくを見つけてくれるかな?」というシニカルはタイトルの本書は、映像や写真、インスタレーション等のさまざまなメディアを使いながら、1970年代後半から活躍するスイスの巨匠・フィッシュリ&ヴァイスが、2003年にヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞した言葉の作品《無題(質...

「幸福はぼくを見つけてくれるかな?」というシニカルはタイトルの本書は、映像や写真、インスタレーション等のさまざまなメディアを使いながら、1970年代後半から活躍するスイスの巨匠・フィッシュリ&ヴァイスが、2003年にヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞した言葉の作品《無題(質問)》を書籍化した手のひらサイズの作品集。  ありふれた日常の光景でユーモアからシニカルへ変わる瞬間の小さな変化を哲学的な観点から逃さずに捉え、彼らは私達へいくつもの質問を投げかける。この真っ黒で小さな小さな作品集の中で漂う言葉たちは私に何を気づかせてくれるのだろう。どこか見知らぬ土地へ行く時には、ポケットに携えていたい一冊。

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