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匪賊の社会史 の商品レビュー

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2012/06/14

「匪賊」という、文字通りの意味でも学術できな意味でも「はぐれ者」に焦点を当てた作品。ホブズボームというマルクス歴史学者が描いた作品である。 匪賊がどのような経緯で生まれているか、を押して解説している。「ドイツの三十年戦争では、匪賊のネットワークが広汎に維持された。」「困窮した地主...

「匪賊」という、文字通りの意味でも学術できな意味でも「はぐれ者」に焦点を当てた作品。ホブズボームというマルクス歴史学者が描いた作品である。 匪賊がどのような経緯で生まれているか、を押して解説している。「ドイツの三十年戦争では、匪賊のネットワークが広汎に維持された。」「困窮した地主がごろつきになる。南米へ行ったコンキスタドールが現にそうだった。」「政府の統治が及ばない地域では、土匪が権力を握っている。」などなど。一部はゲリラ化し、毛沢東の中国共産党の例に出し、論を進める。 ただ、内容自体が古いのか何を云っているのかわからない点も多い。もう少しかいつまんで書くこともできるように思える。ただ匪賊が社会に与えた影響もあるだろうし、「富者」と「貧者」の階級対立の一つの転化の形として顕れているのは明らかで、今後の研究はなされるのだろうか。

Posted byブクログ