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18世紀フランスの憲法思想とその実践 の商品レビュー

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2014/04/09

タイトルが示すように、18世紀の啓蒙主義的憲法思想から、革命期の憲法思想(シィエス、ロベスピエール、バブーフ)を、貴族の革命→ブルジョワ革命→共産主義的革命という図式に則って整理し、分析を加えている。以上の図式はもちろん、フランソワ・フュレらのレヴィジョニストの革命史理解に対して...

タイトルが示すように、18世紀の啓蒙主義的憲法思想から、革命期の憲法思想(シィエス、ロベスピエール、バブーフ)を、貴族の革命→ブルジョワ革命→共産主義的革命という図式に則って整理し、分析を加えている。以上の図式はもちろん、フランソワ・フュレらのレヴィジョニストの革命史理解に対して、自覚的に提出された従来の革命史理解である。その点で、フュレらの研究が支配的潮流となっている革命史研究とは異なる系統の研究ではある。とはいえ、パルルマンによる王政に対する反抗や、体系的な紹介が少ない革命家の憲法思想を明快に整理しつつ革命史の図式にあてはめて総合的な革命史理解を目指しているという点で、貴重な研究である。

Posted byブクログ