慈悲をめぐる心象スケッチ の商品レビュー
宮沢賢治の行動・思考・著作に、こんなにも仏教哲学(思想)が組み込まれてるとは知らなかった。ググッてみたら結構引っかかる。ある程度の法華経などに対する理解がないと「当然ながら〜」と括られてしまう部分の理解は難しいけど、文章そのものは分かりやすい。
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筆者はこの文章の文種をはっきり言わない。エッセーとも何ともつかないというような言い方をしている、私はとてもわかりやすい評伝であったと思った。 仏教の視点から見る宮沢賢治、これは今までも多かったと思うが、しかし、この本で発見をたくさん感じたのは、やはり筆者の賢治への思い、賢治からの...
筆者はこの文章の文種をはっきり言わない。エッセーとも何ともつかないというような言い方をしている、私はとてもわかりやすい評伝であったと思った。 仏教の視点から見る宮沢賢治、これは今までも多かったと思うが、しかし、この本で発見をたくさん感じたのは、やはり筆者の賢治への思い、賢治からの学び、そういうものが明らかになっているからだと思う。 読み応えがある、しかも、分かりやすい。伝わってくるものが多い。 この本をもって、再び、花巻を訪れたい。 良い本を読んだと思う。
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賢治は童話も書いているから、その作品は小学校の国語の教科書から、もう、掲載される。 けれども、それを100パーセント近く理解出来る人間はほとんどいない…と、私は思っていた。 教科書にはよく「やまなし」など載っている。 しかし、これは大人になった今でも理解不能な部分が多い。 多分、...
賢治は童話も書いているから、その作品は小学校の国語の教科書から、もう、掲載される。 けれども、それを100パーセント近く理解出来る人間はほとんどいない…と、私は思っていた。 教科書にはよく「やまなし」など載っている。 しかし、これは大人になった今でも理解不能な部分が多い。 多分、先生も理解していないだろう、なのに、生徒に教えなくてはいけないとは…同情を禁じ得ない。 なのに、教科書に載っているという事は、載せなくてはいけないほど重要な作家なのだな、とは思っていた。 しかし、理解できないままでいいとも思っていました。 賢治に限らず、『読んだけど、全部は分からなかった』という読書も多くあるし、それはそれでいいと思う。 しかし、この本は今までとは違った方法で賢治を描き出していました。 良いことを言っているのだろうが自分には感動できない…と思っていた『雨ニモ負ケズ』が、初めて色彩を持って心に染み込んできた。 宗教の専門的な話は難しかったですが、全部は理解できなくても、読んで良かったと思える貴重な一冊でした。
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