池田学画集(1) の商品レビュー

池田学【著】

2021/06/11

一幅の作品を眺めるだけで容易く食傷するが、それでも幾度となく本書に戻ってきてしまうのは、その夥しい細部が群れ集まって結局大いなる全体を示してくれているからであろう。秩序に遠いカオスは見ておれぬ。
とまれ、よくもこのごちゃごちゃを積み上げて波濤とか、蛇頭とか、仏像とか、蟷螂とか、城郭とかに纏まるものだ。

2017/09/19

(実物と画集)観てから見るか？見てから観るか？どっちが正解でしょう？池田は、どこかでブリューゲルのバベルに出会ったかもしれません。どこまでも細部に魅せられ、全体を描いています。この画集はいく通りかズームアップして見せてくれるのがありがたい。サイズも記しているけど、実物で大きさを実感したいですね。今月末の個展は是非拝見に伺います。

2017/07/03

'The Pen'をみたあとにこちらを開いたけど、こっちはページの真ん中（見開きの閉じているところ）が切れないように工夫してあって、ちゃんと一枚の絵になるようにみえるので、とても見やすい。あと何点か展覧会に載っていない絵もある。
Rebirthがないことを除けば、こっちも十分いいですね。

2013/07/20

ディテールが随分不鮮明だと感じるのですが気のせいでしょうか…原画を見た時の感動を再び！というわけにはいかないものですね…

2013/02/04

丸ペンを使った細密画。　全体から描かず、部分を少しずつほとんど下書きなしで書き込んで行くそうです。1～2年もかけて完成された作品たちには本当に圧倒され感動させられます！！　ジャラパゴス展で原画を見て感激。

2011/10/10

今まで展覧会用のパンフや雑誌特集でしか手に入らなかった池田さんの作品集がようやく画集に！
細かさとディテールにとにかく全ページ釘付けです。

2011/03/10

連なる緻密さが素晴らしく、こんなにもこんなにも、ってつい独り言を言ってしまう位好きな画集だった。
とりわけ「存在」と「ブッダ」が好きで、連続した細胞の再生を彷彿させるような存在感が圧巻。分裂ではなくて再生、増殖でもなくて再生。それは自然治癒していく皮膚みたくゆっくりと、かゆみを伴って。

2010/12/30

奇想天外な空想世界なのに、生活のダイナミズムやおかしみが滲み出ていて面白い。どれだけ観ても飽きません。目眩がするほど緻密だけど、排他的で頑なな緻密さとは一線を駕した作品群。

2010/12/17

本自体が予想以上に薄いのが気になりましたが中身を見て納得。ページ数なんか気にならないほどの圧倒的な書き込み量で思わずため息が出てしまうほど。こんな根気を感じられる絵は初めてかもしれない。恐るべし池田学・・！