バッハの暗号 の商品レビュー
バッハの作り出す楽譜には、暗号が内在されている。読み始めてみて、暗号論や数秘術、象徴記号学といったジャンルのような一冊であったように感じられた。数字が作り出す偶然性(必然性)やその美しさは確かに伝わってくるのだが、何か表層だけで奥行きが感じられないものであったように思う。もう少し...
バッハの作り出す楽譜には、暗号が内在されている。読み始めてみて、暗号論や数秘術、象徴記号学といったジャンルのような一冊であったように感じられた。数字が作り出す偶然性(必然性)やその美しさは確かに伝わってくるのだが、何か表層だけで奥行きが感じられないものであったように思う。もう少し、どのあたりを強調してとらえ述べていくかをはっきりさせたほうがよかったのではないか。この先につながることとしては、ただそれだけから言及するのではなく、他のものとの関係性の中で捉えなおす点を指摘したことは評価できる。総じて言えば、タイトルがタイトルだけに、タイトル負けした少し残念なものであった。
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