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世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」 の商品レビュー

3.2

26件のお客様レビュー

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2011/03/05

エンターテイメントやスピリチュアルなことが強く求められる「心の時代」において、モノやソフトに求められる機能とはなんだろうかということをよく考えさせられた。(夏木マリの留守番電話ボイスに需要があるのかは疑問が残る。)

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2011/02/18

帯にある「かくも弱々しく日本は世界を魅了する」が「たったひとつの冴えたやりかた」なんじゃないかな ■この本を知ったきっかけ  小飼弾 404 Blog Not Found の書評 ■読もうと思ったわけ  書評で面白そうだと思ったので。

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2011/02/06

20110206「世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」」川口盛之助 「モノ」づくりから「コト」づくりへ! 本の入り口で、未来の安定を築くのは二代目の資質にあるという。 徳川幕府でいうと、今ひとつ評価が低い二代将軍秀忠の役割だ。 パイオニアであった初代・創業者が築いた資産も、...

20110206「世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」」川口盛之助 「モノ」づくりから「コト」づくりへ! 本の入り口で、未来の安定を築くのは二代目の資質にあるという。 徳川幕府でいうと、今ひとつ評価が低い二代将軍秀忠の役割だ。 パイオニアであった初代・創業者が築いた資産も、生まれながらのお金持ちである三代目にうまくその帝王学を引き継げないとただの放蕩息子になってしまい、身上潰して没落してしまうというわけだ。 そういう意味で、今の30代40代はこの二代秀忠の立ち位置とのこと。 言われてみれば、一つ上の世代となると全学連全共闘世代、団塊の世代あたり。一つ下の世代となるとマンガ・ゲーム・アニメといったサブカルチャー、ネットが日常に根づいている。 なるほど、ボクあたりの世代からすると上の世代の価値観を「旧弊」と一刀両断するほどでもなくなんとなく受け入れられる面がある。また、下の世代の価値観に対しても、ある意味今の日常が羨ましくもあり、多少の違和感も感じつつでもまぁ〜わかるわかると物分りのいい大人面をしたくもなるもんだ。 高度成長期とともに邁進してきた世界の誇る日本の職人的技術力とサブカルチャーの世界展開によるクール・ジャパン。この二つの軸を結びつけていく役割がボクらには課せられているらしい。 「職人気質とクールジャパンの融合」=「コト」づくり サブカルチャーをキワモノな「サブ」ではなくメインの文化・産業に結びつけてその可能性を垣間見せてくれる良書です。

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2011/01/27

日本のアニメなどの「オタク文化」が海外からも注目させて久しい。本書はなぜ日本人だけがそれらの特異な文化を生み出すことができるのかを掘り下げている。富や情報の水源地を押さえるのが得意な西洋人に対してクルマや携帯端末など人間が実際に触れる「モノ」作りを得意とし、尊敬する下地が日本人に...

日本のアニメなどの「オタク文化」が海外からも注目させて久しい。本書はなぜ日本人だけがそれらの特異な文化を生み出すことができるのかを掘り下げている。富や情報の水源地を押さえるのが得意な西洋人に対してクルマや携帯端末など人間が実際に触れる「モノ」作りを得意とし、尊敬する下地が日本人にはあるという。また梱包用の発砲シートをプチプチと呼ぶ感性をはじめとして、女性的、子供っぽさ、優しさのベクトルに傾きがちなのも我々の文化の特徴である。筆者は西洋=世界標準としてこれらを嘆くのではなく、我々の強みとして、得意な分野で伸ばしていこうと提案する。「痛車」「姫電」など受け入れがたいと思っていた「オタク文化」をちょっと見直してみようと思った。

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2011/01/11

地道に手を汚す手工業工程を重視しつつも、当面役立ちそうにない企画にもおおまじめに取り組み、自然科学全般で高いレベルの成果を上げる「クール・ジャパン」。

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2011/01/08

著者は現在、世界的な戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトル・ジャパンで、主に、製造業の研究開発戦略や商品開発戦略などのコンサルティングを行っているという。「世界に誇るオタク文化」と「国の基幹産業である製造業」の架け橋となり、両者の力で日本を元気にすることがライフワーク...

著者は現在、世界的な戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトル・ジャパンで、主に、製造業の研究開発戦略や商品開発戦略などのコンサルティングを行っているという。「世界に誇るオタク文化」と「国の基幹産業である製造業」の架け橋となり、両者の力で日本を元気にすることがライフワークとのことだ。本書も、そんなライフワークにつながる趣旨で書かれている。だから世界が絶賛する「メイド・イン・ジャパン」の現状報告というよりも、「メイド・イン・ジャパン」をより魅力的にするために製造業とオタク文化をいかに結び付けるかという、新しい発想の提案が本書のテーマといってよいだろう。 団塊の世代は、愚直に品質や信頼性を作りこむことで日本製品のブランド力を確立した。しかし今や、愚直なモノづくりをそのまま維持することは現実的ではない。近年、日本発のポップカルチャーが世界で注目されるようになったが、しかし、それだけでは国全体の富を生み出すには不十分だ。これまでに築き上げた「モノづくり魂」とクールジャパンという世界級のカルチャーを融合させる豊かな発想が必要で、今はその絶好のチャンスだという。 近代工業を支える根本概念は、合理的な秩序に支えられた人工の世界観であり、理性的な男性原理が作り出した代表格が、工業製品だ。それは元来、西欧近代に端を発するものだ。ところがその工業製品のかなりの面で、西欧世界を追い抜いてしまった日本では、にもかかわらず男性原理とは対極にあるカワイイ文化や、少女が大活躍するマンガ・アニメが大人気だ。ここに日本文化のユニークさがある。 ところが世界は今、西欧的な男性原理が生み出した、ひたすら機能だけを追求する工業製品に飽き足らなくなっているのというのが著者の判断のようだ。そして、自分が持つ機械や道具にオタク的な発想の付加を加える動きが、個人ではかなり行われ、製品のアイディアとしても、世界に先駆けて始まっているのが日本なのだ。そのような消費者の新しい傾向をうまくとらえた商品がこれからは大きく伸びていくのではないかと著者は主張したいようだ。 ただし著者が挙げているのは、あくまでも発想のヒントとなるかもしれない事例や製品であり、すでに大成功を収めたり、画期的だと評価されたものではない。 たとえば、カスタム車界で急激に拡大したジャンルである「痛車」(いたしゃ)。普通の人々が見ると痛々しいほどにオタク系の美少女キャラでデザインされた車だという。オタク系の文化が世界に広がっている流れの中で、従来のカスタムカーと違って、メジャーに近づく、少なくともマイノリティーに終わらない可能性を秘めているかもしれない。 もう一つ例を示すと、おもちゃとしての遊び感覚で工夫された「ツンデレ」テレビ。チャンネルや音量操作に女の子の声で対応するが、ふつうはツンツンしているのに、ある条件下になるとデレデレといちゃつくという声の態度の変化を楽しめる。ツンデレは、オタク用語から一般に浸透しつつある言葉だという。 こんな例だけ見ていると、これがほんとうに「メイド・イン・ジャパン」の未来を開くアイディアになるの(?)という感じだが、あくまでも、こういう発想の中に新しい商品を開発していくためのヒントが隠されているということである。私も、こういう流れの中で商品を開発していこうとする発想は、これからますます重要になっていうような気がする。

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