諸怪志異(光文社版)(1) の商品レビュー

諸星大二郎(著者)

2021/08/16

諸星大二郎先生！最高です！

諸星先生の中華伝奇＆怪奇伝。
ちょっと大きめ＆カラーページ多しでかなり諸星ワールドが楽しめました。（ラストには画集つき）

3人の男がお金で買った道術を使って美女の家に忍び込もうとする話「三保誤計」これ笑った！

あとは、山で出会った子供から引っ張られそうになったら先にひっぱれ～！という教訓の（ウソです。もっと内容は深い話）「異界録」

最後はちょっと切ない…人ならぬ山のものとの出会い「山都」

あらま～！なラストの「封禅」

生き方を考えさせられる「桃源記」

などなど…
どの短編もめちゃくちゃ好き！
笑いあり、涙あり、感動あり…
いろんな内容がぎゅっとつまったすごい本です。

2018/04/17

個人的には、『諸怪志異』は大好き。
　陶潜はけっこう(詩を諳んじるとかはできないが)好き。
　レトリックで「五斗米のために説を曲げなかった」とかが出た後、五柳先生が出る『桃源記』が入ってるのはなんか微妙に、嫌。
　その陶淵明は、『山海経』と酒と桃花源をネタに詩を書いてたさうで、この話は作者によると『形影神』を元にしてるさうなのだが、中華のモンスターも出てくるのは大変よろしい。
　ここ収録の話の中でー個人的にトラウマになった話があってー　をっさんになってから見て見たら―。いやぁあああ。

2017/10/26

中国幻奇アンソロジー。
コミカルあり、背筋が凍るものあり、
バラエティーでありながらもどれも遜色無し。

2013/02/24

諸星大二郎氏が今まで書かれてきた中国物のアンソロジーである。全部買われいる方には不要だが支那モノだけをまとめて読みたい時に利便性が高い。出来れば燕見鬼が一本立ちして単独で戦う姿を見たい。せっかく五行先生の弟子なんだし子供時代に切り紙で虎を作った術師でもあるし、100兄弟に竹籠を見せて追い払った？のも成長後の彼だろうし。何となく西遊妖猿伝が行き詰まってる感じがしてるのの打破作が読みたいな、と。

2012/03/16

買ってしまった……！
収録作はほとんど文庫で持ってるのに。でも絵も字も大きくて読みやすいからいいんです。重いけど（物理的に）。
どの話も凄く好きなんですが、特に封禅と桃源記と鮫人がいい。あと毛家の怪も巫蠱も……とか言ってるとキリがないですね。これは外れなかったな。

2011/09/12

これだけよくいろんな奇怪な話を探し出して、作者なりの解釈を加えて表現できるもんだと感心する。作者の年齢は62歳であり、まだまだこれからも期待しています。

2011/09/12

なんか文庫で出てるやつとか他の短編集に入ってるやつがほとんどでしたけど、なんでか諸星作品は何回読んでも読み込んじゃう。文庫版より絵がでかいからじっくり世界観にひたれますよ。大判だからいい値しますけど……。

2011/01/31

全3巻で諸怪志異完結、らしいです。
1巻は阿鬼(燕見鬼)の出てこない双葉版で間に入れられていた単発の話だけ入ってる様子。
3巻で50p書き下ろしらしいからそれだけ買おうか・・・

と思っていたがオビに釣られてついつい購入。
①初「鮫人」カラー頁完全再現
→「私家版魚類図譜」1～4頁分がカラー　2，3頁の見開きが美しく印象的、満足。
②「封禅」改定　画＋ネーム※一部
→アクションコミック「諸怪志異(2)」10頁2コマ目が消えて
新たに書き足しと2コマ追加、史実に沿った描写に書き換えられている。
18ページ1コマ目　レイアウト変更。
他ルビ、注釈追加
登場人物が被っている無面目ともっとガッツリ絡むようにネーム変更されてるのかな？と思いきや細かい修正で少しガッカリ。
③新作カバー、口絵イラスト、解題、イラストギャラリー
→まぁこれくらいのオマケは欲しいよね。という程度の内容

総評
やはり既読なら3巻の燕見鬼編だけ買ってもいいのではないかな。
メリットとしては全部揃えると本棚の収まりが良い。「桃源記」「鮫人」は別シリーズに収録されていたものの再録なのでその分はお得。

モロ☆オタかこれから諸星を読み始める新規の読者にはお勧めだが
ある程度読んでる人間は双葉版で十分、といった印象でした。