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完本 短篇集モザイク の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2020/08/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短編集、古いかんじ? なんか読みやすくてグイグイ行けた。 続きがきになる話が多かった。そこを書かないのが美学なんだろう。 職場のベテランおじさんに とんかつ のことを教えてもらって気になったので購入。 結局とんかつを食べたと思った。 他の話もいろんな年齢の人が主役で、世知辛いような、なんとも言えない、嬉しい悲しい腹立つとかそういうぱっきりとした感想では片付かないような気持ちになるものが多かった。 船の中から命日に花束落とす話と、とんかつと、おばあさんが実家に帰らされて居場所がない話と、甲子園でキャッチャーフライ打つプレッシャーにやられてるコーチ的な先生の話が心に残った。

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2018/08/14

小学館の書評バトルに審査員として出席していた鈴木るりかさんが「昭和文芸で一冊挙げるとしたら三浦哲郎の「みのむし」です。一文の無駄もありません」と紹介してくれたので、早速、読みました。自分が末期がんと知らず、喜んで一時帰宅したおばあさんがとった行動とは?読み終えて心が凍りついてしま...

小学館の書評バトルに審査員として出席していた鈴木るりかさんが「昭和文芸で一冊挙げるとしたら三浦哲郎の「みのむし」です。一文の無駄もありません」と紹介してくれたので、早速、読みました。自分が末期がんと知らず、喜んで一時帰宅したおばあさんがとった行動とは?読み終えて心が凍りついてしまうような傑作です。昭和世代のくせに平成の中学生に教えてもらうとは!「ボーと生きてんじゃねェよ!」と独りごちました。

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2012/11/13

もう数えきれないくらい読んでいるけれども、飽きない(^^)それぞれ味わい深い短編♪ずっと図書館で借りて読んでいるけれど、そろそろ購入した方が良いかも!?と思う今日この頃(^_^;)

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2011/08/07

何気ない日常の一こまに、ふと胸をよぎる小さな何かをこれほど見事に切り取ってみせる作家が他にいるだろうか。 決して押しつけがましくなく、でも確実に誰もがその思いにそっと寄り添えるような、そんな心の内を、さりげなく穏やかな筆致で描いている。 菊池寛を読んだ時も短編の名手と思ったが、...

何気ない日常の一こまに、ふと胸をよぎる小さな何かをこれほど見事に切り取ってみせる作家が他にいるだろうか。 決して押しつけがましくなく、でも確実に誰もがその思いにそっと寄り添えるような、そんな心の内を、さりげなく穏やかな筆致で描いている。 菊池寛を読んだ時も短編の名手と思ったが、彼が簡潔で直接的であるのとは対照的に、三浦氏の場合は、一歩離れた所から、余韻をもたせつつその余韻のなかから滲み出るものを感じ取らせるような、そんな作品の作り方だ。 菊池寛とはまた別のタイプの短編の名手と言っていいのではないだろうか。 小川洋子の「偏愛短篇箱」で初めて三浦氏の作品(本書にも収録の「みのむし」川端康成文学賞受賞)を読み気になり、「肉体について」を手にしてその魅力にとりつかれた。 とにかく、三浦氏の文章が好きだ。 久しぶりに自分が「気に入っている」と思える作家に出会えたかもしれない。もう著者の新作は読めないと思うと悲しくなる…。

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2011/02/20

教科書に載った「とんかつ」、父娘の絆を描いた「じねんじょ」等 はどこかで読んだことがある人もいるかもしれない。 ごくふつうの日常のなかで、しぜんと感情があふれ出す一瞬。 筆者は瞬間にあらわれる心の機敏を捉え、丁寧に磨かれた言葉を用いて心の中に再現してくれる。 たった数ページの短...

教科書に載った「とんかつ」、父娘の絆を描いた「じねんじょ」等 はどこかで読んだことがある人もいるかもしれない。 ごくふつうの日常のなかで、しぜんと感情があふれ出す一瞬。 筆者は瞬間にあらわれる心の機敏を捉え、丁寧に磨かれた言葉を用いて心の中に再現してくれる。 たった数ページの短い物語に凝縮された、さまざまな思いたち… めくるたび、ひとつひとつの話の完成度に驚くばかりだ。 色の違うモザイクガラスはたくさん集まって一幅の絵を作る。 タイトルの付け方も洒落ている。

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