隣人・中国人に言っておきたいこと の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
日本財団の中国への関わりの歴史が書かれている。素直にすごいなと思う反面、現在中国本土に居る身として必ずしも居心地のいい経験ばかりではなく、想いがどれだけ伝わっているのか中々難しい。日本に居る中国人や好んで日本と関わる中国人とそれ以外はまた全然ちがうなと感じる。その意味では、親日派ではなく知日派という狙いは正しいと思う。ただいかんせん人口が多い事、国内の殆どの人にとって日本とは中国政府が国内で定義するものに当てはまると思ってしまっている気がする。 P.102 日本の図書を寄付するプロジェクトにおいて 事業帰依架空について中国の大学当局に説明した際、図書の管理は教授が行う、学生に自由にさせると本が切り取られ体裁が無くなると抵抗した教授もいた。学生に自由に利用させると自分の知らない事を学生が先に知ってしまうと恐れたのが本音だったようで、偉い人ほど情報を持つ共産主義社会の一面を垣間見る思いがした。 P274 中国に世界は疑いの目を向け始めています。人材豊富な中国政府は、グローバリゼーションの現代、いかに中国が強大になっても、これらの問題が一国ではどうにもならない難題であり、自体が危機的状況を迎えていることにもすでに気づいていると思います。しかし現実には保守的愛国者をどう説得するか、具体的方策が見出せないまま、困惑しながら強行的な態度に終始しているのではないでしょうか。
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