人月の神話 の商品レビュー
・遅延したプロジェクトに人員を追加しても、さらに遅延するだけである。 ・人と月が交換可能なのは、多くの作業者の間でコミュニケーションを図らなくても仕事分担が出来る作業のみ。 ・相互コミュニケーションが必要な作業は人が増えるとむしろ作業コストがあがる。 ・プログラムを作ることは以下...
・遅延したプロジェクトに人員を追加しても、さらに遅延するだけである。 ・人と月が交換可能なのは、多くの作業者の間でコミュニケーションを図らなくても仕事分担が出来る作業のみ。 ・相互コミュニケーションが必要な作業は人が増えるとむしろ作業コストがあがる。 ・プログラムを作ることは以下五種類の喜びを与えてくれる。 -物を作る喜び -他の人に役立つ物を作る喜び -パズルのような組み合わさって作動する部品でできたものを作る喜び -つねに学ぶ、という繰り返しがない作業の喜び -実在して動き働くもので仕事ができる喜び ・優秀なプログラマの生産性は出来の良くないプログラマの10倍違う。 ・少数精鋭チームが最高である。 ・コンセプトの一貫性、完全性が重要。 ・コミュニケーションの重要性。 ・働きやすい環境にすることにコストをかける。
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全てではないが、「あ、これ、あるある!」の連続。しかし、この本が書かれたのは1975年のこと。当時こうやって指摘されていたソフトウェア開発の問題点が現代にも生き残っているというのは残念な話。
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いかにも「古典」という感じ。「ピープルウェア」で述べられている内容と被る部分が多く目新しい知識はあまり無く感じた。
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ソフトウェア開発のプロジェクトの本質的な複雑さについて述べている。 「人月」という一人当たり一ヶ月でどれだけのモノが生産出来るか、という単位がある。 一人が六ヶ月作業するのと、二人が三ヶ月作業する量は同じ、という単位。 これに対して疑問を投げかけている。 実際には人が多くな...
ソフトウェア開発のプロジェクトの本質的な複雑さについて述べている。 「人月」という一人当たり一ヶ月でどれだけのモノが生産出来るか、という単位がある。 一人が六ヶ月作業するのと、二人が三ヶ月作業する量は同じ、という単位。 これに対して疑問を投げかけている。 実際には人が多くなるにつれて組み合わせの数だけ情報共有の手間がかかり、多くなればなるほど一人当たりの生産性は落ちる、という。 また、ソフトウェア開発の複雑性についても述べている。 環境によるもので、解決可能な複雑性なのか、それとも本質的に複雑で不可避なのか。 プログラムは非常に複雑な背景があり、動いている。 それを記述するのは非常に楽にはなっているが、その組み合わせは無限にある。 複雑な部品が集まり、一塊の意味のあるものを作り、それを組み合わせてひとつのモノを作り上げる。 単純に組み合わせで考えるだけでも無限にあり、非常に複雑になる。 また、プログラムは物質的に存在する建築物などと異なり変更が容易なため、必要に応じて変更を要求される。 しかし、その複雑さは建築物にも劣らない。 このように様々な複雑さや難解さを解説する。 これに対する解決方法、狼男を倒せる「銀の弾」はないのだろうか。 無い。 しかし、前に進む方法はある。 本書が書かれた当時から何十年も経っているが、内容は具体的なことはともかく本質的な部分では全く古くは無い。 「銀の弾」は無いが、多くの人が時間をかけて協力することで解決出来る一般的な方法が生まれるのだろう。 そのための問題提起を行っている本として読む価値がある。
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