祈 の商品レビュー
久生十蘭は突飛な設定を真実らしく語るスタイルが素晴らしい。チャペックもアルツィバーエフもなかなか秀作。47/100
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※このレビューにはネタバレを含みます
祈の森鴎外の作品の羽生選手の伝えている内容は 正解です。でも、時代を分けながら答えで下さいと 言われたら、今の現在有る内閣については 第一章〜中間、中間〜最終章の内容が 平成に変わる前の昭和の話はコレで。 365個の言葉以外に有る違う方に本棚登録している 文庫の流れと歴史博物館にある話を 組み合わせをするのは、その一冊に まとめているのが当たりです。
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「春雪」 なんと奥ゆかしい恋愛なのだろう。 今では考えられない。 視線を合わせるだけで思いを伝えあい、結婚まで決めてしまう。 なんてロマンチックなんだろう。 結婚のために浸礼をうけ、それが原因で亡くなるだなんて、まるであの世で結ばれるための儀式のようだ。 今更、誰が異を唱えること...
「春雪」 なんと奥ゆかしい恋愛なのだろう。 今では考えられない。 視線を合わせるだけで思いを伝えあい、結婚まで決めてしまう。 なんてロマンチックなんだろう。 結婚のために浸礼をうけ、それが原因で亡くなるだなんて、まるであの世で結ばれるための儀式のようだ。 今更、誰が異を唱えることが出来ようか。 生きている者たちは、その心を全面的に受け入れることしか、できない。 「城の人々」 残酷な話だ。 自分に合わない人たちに囲まれた仕事。 辞めたくて仕方ないだろう。 それでも、家の都合に縛られて、抜け出すことができない。 共感できる人は多いのではないか。 悲しい。 「死」 ゴロロボフのいうことは、そりゃそうなのよ。 ちょっと般若心経と通ずるところがある。 でも、それをふまえた上で、もう一段階、生物としての真理に気づきたい。 そこに生きる価値や意味が潜んでいる気がする。 ゴロロボフが死んだ翌朝、ソロドフニコフはそこに触れたのかもしれない。 「祈」、納得。
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・九生十蘭「春雪」○ 敗戦が決定的になったころ、町工場で未完成の飛行機をただひたすら潰す仕事をしてたというのが面白い。 兄の末っ子・柚子は青春を戦中にすごし、人生のただ苦い部分だけを舐めて死んでしまった。柚子をあずかっていた池田は結婚式の席でそう回想するが…。 ・チャペック「白...
・九生十蘭「春雪」○ 敗戦が決定的になったころ、町工場で未完成の飛行機をただひたすら潰す仕事をしてたというのが面白い。 兄の末っ子・柚子は青春を戦中にすごし、人生のただ苦い部分だけを舐めて死んでしまった。柚子をあずかっていた池田は結婚式の席でそう回想するが…。 ・チャペック「白の人々」○ へこむ話だ。田舎から城の家庭教師として招かれたオルガ、しかし子供は愚図だし親は意地悪だし、もう帰ろうと決意した矢先に父の訃報。 まさしくホラー。 ・アルツィバーシェフ「死」× 森鴎外訳。これもういかにもロシア人。 死に関するくそおもしろくもない禅問答がひたすらつづく。
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祈るというのは、自分なり他人のための行動で、そうすることで一番救われるのは自分。 けれど救いの裏に絶望なんかも見せられたりして、人間は生きにくいなと本を読みながら感じる。 春雪が儚くて美しい。
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