紫式部の父親たち の商品レビュー
平安時代は女性文学の時代として有名ですが、男性たちは?紫式部の父・藤原為時、大江雅到(和泉式部の父)、菅原孝標(更科日記著者の父)、清原元輔(清少納言の父)たちは、娘たちが文学者として有名ですが、彼らもなかなかの文化人であったことが、彼らの書簡や漢詩から伺えるようです。彼らの生活...
平安時代は女性文学の時代として有名ですが、男性たちは?紫式部の父・藤原為時、大江雅到(和泉式部の父)、菅原孝標(更科日記著者の父)、清原元輔(清少納言の父)たちは、娘たちが文学者として有名ですが、彼らもなかなかの文化人であったことが、彼らの書簡や漢詩から伺えるようです。彼らの生活を書簡から見るのですが、式部大輔、参議などに就任して露骨に喜びを表している当時の文章は微笑ましいというか、今と同じだと苦笑します。紫式部が30歳まで結婚しなかったのは為時が10年間失脚していたなどウダツが上がらず、それが彼女の中級貴族への冷たい視線にあるということが夕霧大将の命名の儀での揶揄にあるというのもさもありなむと思うことです。
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紫式部はなぜ30歳まで結婚しなかったのか、という話から始まり、藤原明衡の『雲州消息』から中流貴族の実態を明らかにするという内容。 受領の話や上級貴族にたかられる中流貴族の話、息子の心配をする父の消息など、実に生き生きとした中流貴族の姿が見えてきました。 文章もとても読みやすく...
紫式部はなぜ30歳まで結婚しなかったのか、という話から始まり、藤原明衡の『雲州消息』から中流貴族の実態を明らかにするという内容。 受領の話や上級貴族にたかられる中流貴族の話、息子の心配をする父の消息など、実に生き生きとした中流貴族の姿が見えてきました。 文章もとても読みやすく、面白い一冊でした。
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