小説のように の商品レビュー
空気感,設定,表現諸々ドンピシャでどちゃくそ好き。海外文学だから読みずらさがあって読むには時間かかるけどおもろい。
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読了感がスッキリしない、ちょっとブラックだったりモヤモヤする終わり方が多いように感じて半分しか読めなかった。元気がないときには向かないのかもしれない。英語で読んだら洒落や皮肉がもっと伝わるのかも?
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あまり翻訳ものを読まないので不勉強にも存じ上げなかったが、このところ立て続けに著者を推す記事やsnsを見かけて、入門編にはこれが良かろうなこの1冊を選んでみた。世界中にファンのいる匠のおひとりのようだ。原文で言葉選びの妙が分かるほどの語学力があれば、もっと良いのだろうが、なるほど...
あまり翻訳ものを読まないので不勉強にも存じ上げなかったが、このところ立て続けに著者を推す記事やsnsを見かけて、入門編にはこれが良かろうなこの1冊を選んでみた。世界中にファンのいる匠のおひとりのようだ。原文で言葉選びの妙が分かるほどの語学力があれば、もっと良いのだろうが、なるほどなるほど、短編でこういう、生々しさを持ったひとの生き様みたいなのを詰めこめるのは、さすが。難しいことだものね。 自分にしか見せない、親しいひとにも見せないような人間の内面を描きつつ、さてこの人はどう生きたのかと関心を持って読み進めたくなるような展開は、どの短編を取ってもうまいなあと、 でもなんかそれがひとのリアルなんだけれども、読み終えてなんかどっしりと暗いものが残る。つぎはファンタジーが読みたくなるようなナマの人間界がここにあった。ラストの章(あまりに幸せ)だけは実在の人物が主人公だが、これは映画にもできそうな半生を、短編のなかにぎゅぎゅっと濃縮で描かれていて、いい意味で織の残る読後感。思わずソフィアについてあれこれ調べてしまった。女性として生きる不利がいまよりずっと重かった時代、偽装結婚を選んで家を抜け出した、旧ロシアの生まれ、世界で3番目に大学教授になった女性。これだけドラマティックな素材を短編に?そぎ落としたようで、どういう女性だったか、どういう半生だったかを読後思い出させるくらい、半生を追った感がしっかりある。 ソフィアにも興味が沸いたが、それ以上にアリス・マンローにしっかり興味を持った。短編でひとを書けるひとは天才。きっと訳の方もすごいとおもう。小竹由美子さん、この方について調べた派生で、ジャクリーン・ウィルソンにも興味を持つ。良い連鎖を起こさせてくれた出会いの1冊。 短編十編 次元/小説のように/ウェンロック・エッジ/深い穴/遊離基/顔/女たち/子供の遊び/木/あまりに幸せ
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短編集10編 最初はどこか不穏な感じを漂わせながら静かに物語は始まる。たんたんと進みながら後半になって暗転、全てが思っていたのと違ってくる。この落差、深淵がやみつきになる。最後の「あまりに幸せ」は伝記タッチでまた違った味わい。ソーニャコヴァレフスカヤの伝記を読みたくなった。 「深...
短編集10編 最初はどこか不穏な感じを漂わせながら静かに物語は始まる。たんたんと進みながら後半になって暗転、全てが思っていたのと違ってくる。この落差、深淵がやみつきになる。最後の「あまりに幸せ」は伝記タッチでまた違った味わい。ソーニャコヴァレフスカヤの伝記を読みたくなった。 「深い穴」が良かった。
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この話を短編で!?という驚き満載でした。風景や会話も必要な部分は細部まで描かれているのに、濃い密度のままパッと切れ味良く話が終わる。 この人の作品を読むと、長編というのは短編に収める手腕がないから書かれたものなのかと思ってしまうほど。描かれた感情の細部を少しでも拾えるようにもう一...
この話を短編で!?という驚き満載でした。風景や会話も必要な部分は細部まで描かれているのに、濃い密度のままパッと切れ味良く話が終わる。 この人の作品を読むと、長編というのは短編に収める手腕がないから書かれたものなのかと思ってしまうほど。描かれた感情の細部を少しでも拾えるようにもう一度読み返してみます。
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短編でありながら、濃い。 10話それぞれが、凝縮されたレシピで作られた料理のようで、お皿の上に乗る一つ一つをゆっくり味わいながら、噛み砕くことで、なんだか経験したことのない感情に出くわす。 そう、けっしてファストフードでは無い。 ぜひ、それなりに時間をかけて味わってみることを...
短編でありながら、濃い。 10話それぞれが、凝縮されたレシピで作られた料理のようで、お皿の上に乗る一つ一つをゆっくり味わいながら、噛み砕くことで、なんだか経験したことのない感情に出くわす。 そう、けっしてファストフードでは無い。 ぜひ、それなりに時間をかけて味わってみることを、オススメします。
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ラストの女性数学者の話が一番心惹かれた。これを短編にまとめ上げるのが、名手の手腕か。 「子供の遊び」は、アンファンテリブル的な一種のホラーかな。 巻頭作の「次元」が衝撃的なので、それ以降も結構衝撃的内容の作品があるんだけど、免疫ができてしまった。 この作家の短編の締め方が面白い。
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詳細は、あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート をご覧ください。 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1806.html 2013年ノーベル文学賞受賞は、アリス・マンロー。 早速読んでみましょう。 ⇒ URLはこちら htt...
詳細は、あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート をご覧ください。 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1806.html 2013年ノーベル文学賞受賞は、アリス・マンロー。 早速読んでみましょう。 ⇒ URLはこちら http://sea.ap.teacup.com/pasobo/1657.html 『ノーベル文学賞のアリス・マンローを読もう』 : 〜 Myブログ「パそぼとベルルのあれこれフリーク」 最初の作品と表題の作品の2作を読んだけど、 あまり しっくりくるものがなかった。 2013/10/10 予約 10/11 借りて読み始める。10/19 2つ読み終わり終了。 内容と目次は 内容 : 夫を失い、いまは新しい伴侶と恵まれた暮らしを送るようになった元音楽教師の前に、忘れたはずの過去を窺わせる小説が現われる。 ひとりの少女が、遠い日の自分を見つめていた…。 「短篇の女王」マンローによる10の物語。 著者 : 1931年カナダ生まれ。総督文学賞、W・H・スミス賞、全米批評家協会賞ほか多くの賞を受賞。 短篇小説の女王と賞される。2009年国際ブッカー賞受賞。 2013年ノーベル文学賞受賞
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前々から読みたいと思っていて 期待感が大きかったのですが 私にはどの話も映画の画面のようなイメージが浮かんできて 何故か胸の奥にすとんと落ちてきませんでした。 同じ短編なら少し前に読んだ ペーター・シュタムの「誰もいないホテルで」の方が 好きです。
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う、う、う、おもしろかった・・・ なんだかもうすっかりこの人のファンです。 「林檎の木の下で」もすごく好きだったけど、そっちは読む人を選びそうなので、人に薦めるなら断然こっちかな。 どの作品も始めは、お菓子などをぽりぽりかじりながらお気楽に読み始めるんですが、途中でギョッとさ...
う、う、う、おもしろかった・・・ なんだかもうすっかりこの人のファンです。 「林檎の木の下で」もすごく好きだったけど、そっちは読む人を選びそうなので、人に薦めるなら断然こっちかな。 どの作品も始めは、お菓子などをぽりぽりかじりながらお気楽に読み始めるんですが、途中でギョッとさせられる。 気の抜ける作品がひとつもない! でも、それでいて奇抜なストーリーで読ませるタイプの作家ではなくて、じんわり、しみじみ、一文一文を味わって読める、というか、そういう風にじっくり読んでしまう作品たちです。 「林檎の木の下で」もそうでしたが、自分の心の中の奥の方に、名前も分からないまましまいこんでいる感情みたいなものが描き出されているような気がします。 登場人物たちは不条理にも思える行動を取ったり、きつい出来事に遭遇したりもするんですが、でも、なぜかそれらは特別なことに見えず、どこかなじみのあることに感じられます。 やさしいまなざしで日常を切り取る、っていうのとは全然違って、どっちかっていうとむしろ厳しくて意地悪な目線なんですが、でも読んでいて全然辛くなく、逆に読んでいる自分がやさしいまなざしになってしまいます。
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