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ライティング・マシーン の商品レビュー

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2023/11/05

あとがきで表明されてる著者の態度が、文章全体に浸透してて、読んでてバロウズのことが愛しくてたまらなく思えてくる本だった。 あとがきの該当箇所を長くなるがそのまま引用。 「文学研究においては「作者の死」ということがさかんに言われてきた。作品を作者と切り離して、自立したテキストとし...

あとがきで表明されてる著者の態度が、文章全体に浸透してて、読んでてバロウズのことが愛しくてたまらなく思えてくる本だった。 あとがきの該当箇所を長くなるがそのまま引用。 「文学研究においては「作者の死」ということがさかんに言われてきた。作品を作者と切り離して、自立したテキストとして読むことが作品を正当に評価する道筋とされた。しかし、僕は少し違うことを考えて口にしてきた。作品が面白いのは作者が面白いからだ、と。作品がどんなに素晴らしくたって作者がつまらない人間だったら、その作品と作者に寄り添って人生を賭けられないじゃないか。文学作品を読むのは、作品を評価するためではなく、生きていくうえでのアイディアを得るためなのだから。だからこそ、生半可な伝記的情報、有名なキャッチフレーズ、悪そうなイメージだけが注目されがちなバロウズの人間と作品を、既成のイメージを乗り越えて、彼に寄り添って深く読みこむ読者の道標になるような本を作りたかった。」

Posted byブクログ