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方丈記 の商品レビュー

4.1

18件のお客様レビュー

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2023/12/06

習ったことはあるけれど、読んだことはない「方丈記」。 前半は大災害と出世の挫折、後半はその経験から辿り着いた自作の小さな家の良さを語る構成。 異常気象、ウイルスの蔓延、戦争… 現代でも大災害に見舞われることが増えてきた。 そんな中で、方丈記で「何が豊かか?」を問う鴨長明の考え方は...

習ったことはあるけれど、読んだことはない「方丈記」。 前半は大災害と出世の挫折、後半はその経験から辿り着いた自作の小さな家の良さを語る構成。 異常気象、ウイルスの蔓延、戦争… 現代でも大災害に見舞われることが増えてきた。 そんな中で、方丈記で「何が豊かか?」を問う鴨長明の考え方は、とても先見の明があったように思う。

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2023/07/03

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」 の名文から始まる有名な古典文学です。 遠い昔に国語で習ったことがあるのでしょうが、全く覚えておらず、ちゃんと読んだのは初めてでした。 意外だったのは、人生観のようなものを語るのみでなく、遷都、辻風、大火、飢饉、地震といった...

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」 の名文から始まる有名な古典文学です。 遠い昔に国語で習ったことがあるのでしょうが、全く覚えておらず、ちゃんと読んだのは初めてでした。 意外だったのは、人生観のようなものを語るのみでなく、遷都、辻風、大火、飢饉、地震といった人災、天災についても克明に記録しているところです。特に飢饉のパートはその凄まじさがよく分かる文章でした。 最近読んだベストセラーの「限りある時間の使い方」という本に、他人の目を気にせずに自分のやりたい事に打ち込むことが人生の満足度に貢献すると書いてありましたが、世俗を捨てて小さな庵を結び、自身の思うままに暮らした鴨長明の生き方は、まさにそれを実践したものだったと思います。

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2022/08/15

お盆の間に『方丈記』を初めてちゃんと読んだ。人間の営みはこの時代も今もまったく変わらない。 しかし同時に『72時間』歴代ベスト10を見たり、太平洋戦争の番組を見たりしていると、人生は生まれてくる時代と場所でまったく変わる。 これを何というのか。

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2021/08/05

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。教科書でも有名鴨長明「方丈記」1212年著。 解剖学者養老孟司さんがオススメしてたので読んでみました。鴨長明は下鴨神社の由緒正しい家系が父死亡後親類に疎まれ転落し出家。地震大火飢饉など天変地異を克明に描写財産や地位があったとし...

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。教科書でも有名鴨長明「方丈記」1212年著。 解剖学者養老孟司さんがオススメしてたので読んでみました。鴨長明は下鴨神社の由緒正しい家系が父死亡後親類に疎まれ転落し出家。地震大火飢饉など天変地異を克明に描写財産や地位があったとしても明日のことなど分からないので執着を持たず生きることが大切だが齢60前になってもなかなか捨てきれないと吐露する。 平安時代も現代も人の本質は変わってないのかも

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2019/05/06

急に、「ゆく河」な気分になっただけで購入 方丈記に系統が複数あるなんて初めて知りましたが、現代語訳で読まないとサッパリ…(><;) 古典を研究されている方も大変ですね(文系にも難しい世界があるんですね) ブログ投稿記事があるがメーターに登録がない 途中でギブアップしたのかも

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2019/04/21

声に出して音読すると、この時代に吸い込まれていきます。 始めの部分は、誰でも一度は読んでいると思いますが、名作の古典の中でも短いので、古語でも苦にならないですよ。 古語でも読んだ方が味わいがあるでしょう。

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2018/11/02

還暦を過ぎて小さな庵にこもった鴨長明の一人語り。注釈を参照すれは現代語訳に頼らずともほぼ語りは理解出来る。有名な「ゆくかわのながれはたへずして...」をはじめとして、大変綺麗な言い回しが散りばめられている。しかし内容は鬱々としたもの。人間関係の難しさ、命の儚さ、地震、津波、台風、...

還暦を過ぎて小さな庵にこもった鴨長明の一人語り。注釈を参照すれは現代語訳に頼らずともほぼ語りは理解出来る。有名な「ゆくかわのながれはたへずして...」をはじめとして、大変綺麗な言い回しが散りばめられている。しかし内容は鬱々としたもの。人間関係の難しさ、命の儚さ、地震、津波、台風、飢饉、疫病の凄まじさ、苦しみ。いつの世も変わらぬことを確認し自分を慰めたいとき、心に染みる名著だ。

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2018/03/11

最初は古文から始まる為、こんなの読めないよ(*_*)と気落ちしそうになるが、分からないなりにも読み進めてみる。 この辺は、目が文を追っているだけ。あまり情景も浮かばず、こんな雰囲気かなぁ?と思ってもその上から自分で×とつけたくなるようなイメージ。 それが現代誤訳に入ると、一度古...

最初は古文から始まる為、こんなの読めないよ(*_*)と気落ちしそうになるが、分からないなりにも読み進めてみる。 この辺は、目が文を追っているだけ。あまり情景も浮かばず、こんな雰囲気かなぁ?と思ってもその上から自分で×とつけたくなるようなイメージ。 それが現代誤訳に入ると、一度古文で読んだ部分の現代誤訳だから、どんどん想像が出来る。 頭の中に情景が浮かんでくる。 そして、この人の生き方に私も賛同してしまった。 会社の方に貸して頂いた時は、こんなの読めるかしら?と思ったが、なかなか良い作品だった(*^^*)鴨長明の生き方、天晴れ!

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2018/02/11

京都では火事や地震で大きな被害にあい、庶民は飢餓などで苦しんで多数の人々が亡くなっていたという事を知り、新しい時代が始まる前はまさに末世のような状況が起こっていたという事を知った。 そんな状況だからこそ新しい世の中に期待したいという思いが鎌倉幕府を起こるようにしたのか? 800年...

京都では火事や地震で大きな被害にあい、庶民は飢餓などで苦しんで多数の人々が亡くなっていたという事を知り、新しい時代が始まる前はまさに末世のような状況が起こっていたという事を知った。 そんな状況だからこそ新しい世の中に期待したいという思いが鎌倉幕府を起こるようにしたのか? 800年以上も前の事でも目に浮かぶような内容だった。

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2017/05/01

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」 というのは、誰も読んだことのある方丈記の書き出し。 これだけ、読んで、分かった気になったのだけど、先日、...

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」 というのは、誰も読んだことのある方丈記の書き出し。 これだけ、読んで、分かった気になったのだけど、先日、「徒然草」を読んだ流れで、ついでにこちらも読んでみた。(すみません。ついでで) これまで、どんな本だと思っていたかと言うと、「世の中は無常だね、世間に住んでいても空しいよね。山に引っ越して住んでみると、自然とか、季節の変るのはいいもんだね。ときどき、昔のことを思い出したり、好きな本を読み返したり。貧しい暮らしだけど、心はそれなりに満たされているね。まあ、こういうのも一つの執着なんだけどね」みたいなことが書いてあるのだろうと思っていた。 が、読んでみると、まさに「世の中無常」がどういうことか、ということを自分の体験した災害などを詳しく書いている。本当に、「世の中にある人とすみか」についての本です。 人やすみかが、いかにはかなく、移り変わって行くか、大火事や地震で、家(すみか)は焼け、こわれ、財宝は消滅し、人が亡くなり、子どもが亡くなり、親は泣き、愛する人のために食べ物を譲った人が先に死に、もやすものがなくなれば、仏像を壊してもやし、こうした悲惨さもときがたつと忘れ、また、同じような営みを繰り返す、というをこれでもか、と。。。 「無常感」といっても、「世の中つらいことばかり」というだけでなく、「常なるものはない、それが自然の流れ」とたんたんと受け止めたり、さらには「常ならぬことこそ美しい」と意味を見出したり、みたいなのがあると思うのだけど、方丈記での無常観は「世の中つらいことばかり」に近いかな? いわゆる「末法思想」的な厭世観がつよいですね。貴族の時代から武士の時代に大きくかわり、秩序が崩れ、天災も頻発するなかで、人生の条件は厳しいものだったんだな〜、と。 そういうなか、都の生活を儚み、山に小さな持ち運び可能な小屋を立てるわけなのが、その理由がちょっと面白い。都に定住すると、火事の延焼とかあって、災害時には食料も足らなくなるので、山で、小さな可動式の家にすむほうが安全だ、といういう主旨のことが書いてあったりする。 いわゆる、災害に対する都市の脆弱性ということですね。 なんとなく、アメリカの哲学者エリック・ホッファーが、大恐慌時に、ちゃんとした仕事に従事して定住するのは危険で、季節労働者、肉体労働者として、いろいろな土地を動きながら、港湾労働やったり、農場で働くほうが、安定しているのだ、といったこと書いていたのを思い出した。 常識的には、?も多い見解だけど、なるほどの面もたくさんある。 震災後の今読むのに、相応しい本なのかもしれない。 ここから、なにを読み取るかはいろいろあると思う。

Posted byブクログ