最後の音楽 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
リーバス警部最後の事件(当時)。 ある夜、人気の少ない路地でロシア人の詩人が殺害さる。 折しも来訪していたロシア人実業家、エジンバラの政治家達、おまけにかねてからの宿敵マフィアの大物カファティまで関連が浮上。 国際問題に発展しかねない複雑な事件に。 出てくる人間、出てくる人間何かしら繋がりがあり、いったいどんな結末で畳まれるのかと思ったら、あ、そっち系!? まぁでもイアン・ランキンってそういう楽しみ方をするべきなんだと思う。 宿敵の結末、引退間際に残される者たちが予見する将来についての微妙な緊張感、残り少ない燃え尽きて終わりたいリーバスの想い。 様々な思いの交錯と語られる台詞。 結末ではなく過程。 とはいえ全作がこの調子だと作品ごとの色が出し難いんじゃぁと余計な心配。
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ついにリーバス最終章。 作品としては、一つ前のもののほうが読み応えがあったし、面白かった。 こちらはとにかく、リーバスの最後の日にむかってひたひた進む時間を、こちらも何となく感無量な思いになったり寂しくなったりしつつ、読み進めるということになるので、ストーリーはともかくでもまあ、...
ついにリーバス最終章。 作品としては、一つ前のもののほうが読み応えがあったし、面白かった。 こちらはとにかく、リーバスの最後の日にむかってひたひた進む時間を、こちらも何となく感無量な思いになったり寂しくなったりしつつ、読み進めるということになるので、ストーリーはともかくでもまあ、許せてしまうところがあった。
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イアン・ランキンのリーバス刑事の最終話。 定年を前にして、相変わらず、周囲と軋轢を生みながら、事件を解決するために奔走する。でも、自分はこんな定年は迎えたくないな。
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クリスマス近づく夜、エジンバラ城脇の寂しい道で、ひとりの男が撲殺された。被害者は、ロシアから逃れてきた亡命詩人。引退を翌週に控えたリーバスは、なんとしても事件を解決せねばと焦る。捜査線上にはあの宿敵カファティの影も浮かんできた。しかし外交と政治の迷路にはまり、思うように捜査は進ま...
クリスマス近づく夜、エジンバラ城脇の寂しい道で、ひとりの男が撲殺された。被害者は、ロシアから逃れてきた亡命詩人。引退を翌週に控えたリーバスは、なんとしても事件を解決せねばと焦る。捜査線上にはあの宿敵カファティの影も浮かんできた。しかし外交と政治の迷路にはまり、思うように捜査は進まない。最終日は容赦なく迫ってくる。そしていつものごとく直感を信じ、自分流に行動するリーバスに、まさかの厳しい処分が…。リーバスは有終の美を飾れるのか?イギリス・ミステリ界が誇る孤高の刑事、最後の事件。 というわけで、20年めの本作でシリーズは完結。ロシアを巻き込んで国際的なスケールになるのかと読みながら勝手に想像していましたが、そうでもない。でも幕切れは実に鮮やかでした。追記・翻訳がまだの初期作品はどうなるのでしょうか?読ませていただきたいのですが。
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エジンバラを舞台にしたジョン・リーバス警部シリーズの最終作。良くも悪くもこのシリーズの象徴的作品。テーマや社会性と強烈な個性の主人公、そして、もう一つの主人公であるエジンバラの匂いを織り混ぜながら、ミステリとしてどう昇華させる――。このブレンド加減が本当に難しいと考えさせられた。
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