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百歳日記 の商品レビュー

4.4

23件のお客様レビュー

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2023/07/06

百年を生きた詩人が見つめた、いのち、自然、宇宙―― NHKスペシャル「ふしぎがり〜まど・みちお百歳の詩」から生まれた本。 「人間は、五感を働かせていることが、生きているということなのでしょう」童謡「ぞうさん」で知られる詩人まど・みちお。老いてなお、果てなく自由な感性の源はどこにあ...

百年を生きた詩人が見つめた、いのち、自然、宇宙―― NHKスペシャル「ふしぎがり〜まど・みちお百歳の詩」から生まれた本。 「人間は、五感を働かせていることが、生きているということなのでしょう」童謡「ぞうさん」で知られる詩人まど・みちお。老いてなお、果てなく自由な感性の源はどこにあるのか。 身辺の小さな発見を書きとめたノート、入院を機に再び描き出した絵を引きながら、百歳の日々を語る。「れんしゅう」「トンチンカン夫婦」ほか詩17篇を収載。

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2023/03/05

ぞうさんの詩の意味がかいてあって、へぇ!!となりました。 百年生きた方の思いを読めるのって、ありがたいなぁ。穏やかな気持ちになれます。

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2022/09/15

〈本から〉 「幸せ」 現在を肯定的に見ることができる人は幸せだと思います。 (略) 明るいきもちでいたいのです。 (略) 無理をしているという気持ちなしに明るくしたいといつも心がけています。また、ユーモァのある明るいものを書いていると、私も楽しくなるのです。 (略) 生き物全てに...

〈本から〉 「幸せ」 現在を肯定的に見ることができる人は幸せだと思います。 (略) 明るいきもちでいたいのです。 (略) 無理をしているという気持ちなしに明るくしたいといつも心がけています。また、ユーモァのある明るいものを書いていると、私も楽しくなるのです。 (略) 生き物全てにいえることですが、幸せというのは心が穏やかで和やかな時だと思います。 (略) 「トンチンカン夫婦」 「れんしゅう」 「無限のいのち」 「万有引力」 「虹」 (略) 虹は本当に素晴らしい。その真下に赤ちゃんを抱っこしたお母さんがいるとなお素晴らしいなと私は思います。そういう、お母さんが子どもにおっぱいをあげているようなやさしさというのは、人間だれしもが持っているはずです。世の中はいろいろ大変ですが、人間だけが生きているんじゃないんですからね。すべての生き物が生きているんですから、いのちの全部に感謝しながら暮らしていくことで、自分も他の人も幸せになるんじゃないかと思います。

Posted byブクログ

2023/08/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 まど・みちおさん(1909.11.16~2014.2.28)、2009.11.16の百歳の誕生日は病院で迎えられ、「あえぎあえぎ」の毎日。トイレに行くのが大変。やっとこしょで立つ。体を動かすのにものすごい労力がいる。それを1時間半ごとに毎日繰り返している。「百歳日記」、2020.11発行。幸せというのは、心が穏やかで和やかなとき。現在を肯定的に見ることができる人は幸せだと仰ってます。百歳の体がどんな状態であるか、そして心の在り方はどうあるべきかを教えていただきました。私自身が何歳まで生きるかは別問題として。  まど・みちおさん、本名:石田道雄さん。ぞうさん、やぎさんゆうびん・・・。詩人、作詞家、画家。1909.11.16~2014.2.28。「百歳日記」、2010.11発行。自伝であり、詩集であり、画集であり、エッセイ集です。小さいノートを日記帳にして、そこに書き込んでらっしゃいます。黒い字と赤い字で。黒い字は頭で言ってること、赤い字は心で言ってること。その使い分けが素晴らしいですが、私には、まず百歳で文字が書けるということに驚きです。すごい人だと思います。

Posted byブクログ

2020/10/18

詩人ならではの目線で描かれたまどさんの世界。覗けば、知らず早くなっていた呼吸に気付かせてくれるような、穏やかな本。こんな風に世界を捉えてみたいな、少しでも、と、忙しい日々に小さな魔法をかける術を思い出させてくれます。

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2017/08/24

2014年に104歳で亡くなった詩人まど・みちおさんが、100歳の 時に放送されたNHKスペシャルの書籍化。エッセイ風ではある が、まどさんが語ったことを文章にした聞き書きのようだ。 私は詩の良し悪しは分からないけれど、まどさんが詞を書いた 童謡「ぞうさん」「やぎさんゆ...

2014年に104歳で亡くなった詩人まど・みちおさんが、100歳の 時に放送されたNHKスペシャルの書籍化。エッセイ風ではある が、まどさんが語ったことを文章にした聞き書きのようだ。 私は詩の良し悪しは分からないけれど、まどさんが詞を書いた 童謡「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」「一年生になったら」「ふしぎ なポケット」は今でもちゃんと歌える。下手だけど。 「やぎさにゅうびん」は好きだったな。白ヤギさんも黒ヤギさんも、 いつまでたっても相手からのお手紙を読めないのだもの。 凡人の私にはない感性が、100歳となったまどさんにはまだまだ 溢れていた。入院生活の中で語られたお話は、ほんわかとした 雰囲気を漂わせていながら、すーっと一本の筋が通っている。 100歳になっても、入院生活でも、詩を書き、絵を描き、日記を書き、 自然を、宇宙を、人間を、生きとし生けるものすべてを愛していた まどさん。 「まだどれだけ生きるかしらんけど、生きとるあいだに、自分のやれ るだけのね、おかしいことをやってみたいと思っております。年を とっても、しょげたことにはしたくないからね。そういう努力はして いきます。」 100歳でこう言えてしまうのは凄いと言ったら、まどさんはこそばゆい と思うだろうか。自然体で、与えられた命を生きていたからこそこん な言葉が出て来るのかな。 まどさんの言葉を読んでいると、些細なことで腹を立てたり、挫けたり している自分がとっても小さく感じてしまった。 「生き物のすべてにいえることですが、幸せというのは心が穏やかで 和やかなときだと思います。つらくて胸騒ぎがするようなときはお金や 名誉があっても、きっと不幸なのじゃないでしょうか。」 あぁ、そうだよな。いくらお金があっても幸せそうじゃない人もいる ものね。 詩人の100歳の日々を読んでいると、こんな風に歳を重ねたいと 思った。ただし、私が100歳まで生きられるかは分からないけれど。 尚、テントウムシを「ひとしずくの涙みたいな生き物」と表現している のだが、これにはやられた。テントウムシをこんな風に思ったことが ないので、これは今後どこかで拝借してみたい。 まどさんの本ももっと読みたいね。

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2017/01/30

まど・みちおのエッセイ。なんだかこんな老人になりたいと思うような本だった。重く苦しい気持ちを抱えて書かれたものであると端々で垣間見える。その葛藤を自分の経験や考え方などの「暖かいもの」で包んだ文章だから心を打つのだと思う。

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2016/05/06

100歳からの視点が、とても新しく斬新で深く深く心に浸透していきました。 若い頃の自分は過ぎた自分ですが、100歳の自分、はたまたそんなに生きられないかもしれない自分の姿と重ねたときに、なんとも言えない深さがありました。 世界がとても柔らかく、頭もとても柔らかく、老人は子供に...

100歳からの視点が、とても新しく斬新で深く深く心に浸透していきました。 若い頃の自分は過ぎた自分ですが、100歳の自分、はたまたそんなに生きられないかもしれない自分の姿と重ねたときに、なんとも言えない深さがありました。 世界がとても柔らかく、頭もとても柔らかく、老人は子供に戻る。というけれど、そういう世界の見方が達観に近づくからなのだろうか。 と、思わずにいられない、ぞうさんやヤギさんゆうびんの作詞まどみちおの著書でした。

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2014/09/07

こころをまっすぐ見つめて、素直に紡ぎだす。それを繰り返してきただろう、詩人のやわらかくでもやさしいまっすぐを感じる良い本だと思う。

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2013/08/18

幸せー現在を肯定的に見る、この一言が本書のいたるところから感じられる。年をとり老いることについても、病気(「本職」だそうです)をして入院し妻や自然と離れることについても書かれているけど、愚痴や文句、苦しみ悲しみの訴えが一つもない! ただひとつだけ、「なんともいえない」としたのは、...

幸せー現在を肯定的に見る、この一言が本書のいたるところから感じられる。年をとり老いることについても、病気(「本職」だそうです)をして入院し妻や自然と離れることについても書かれているけど、愚痴や文句、苦しみ悲しみの訴えが一つもない! ただひとつだけ、「なんともいえない」としたのは、次男・修さんの死。自らの死は、受け入れ準備を進めているけど、やはり子供の死はなかなか肯定的に捉えられないと思う。

Posted byブクログ