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倍音 の商品レビュー

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19件のお客様レビュー

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2012/08/11

尺八のサウンド。アニメのルパン三世で十三代目石川五ェ門が登場する時の音響が印象的で、子供の頃から気になっていた。最近では、民謡を通じて生演奏に接する機会もあり、段々と身近に感じてきたところ。 本書の著者、中村明一氏は、虚無僧尺八の奏者。いつだったか、タモリと一緒にテレビ...

尺八のサウンド。アニメのルパン三世で十三代目石川五ェ門が登場する時の音響が印象的で、子供の頃から気になっていた。最近では、民謡を通じて生演奏に接する機会もあり、段々と身近に感じてきたところ。 本書の著者、中村明一氏は、虚無僧尺八の奏者。いつだったか、タモリと一緒にテレビに出ていて、実際の演奏を披露しながら、「倍音」について語っていた。ジミ・ヘンドリックスのギターサウンドにも触れながら、聴きたいと感じる音の秘密を解き明かしてくれたように思えた。 ついに本書を読むことができた。一音に含まれる無限のバリエーション、日本の風土、言語、非言語、音、さらに人間のコミニケーションについて、興味深い考察の数々が展開される。西洋音楽への偏重で、元々あった私たちの音楽が、日本人の言語・音響とかけ離れたものになっていることを著者は、指摘している。 民謡や地方に伝わる祭囃子、太鼓、伝統芸能、それらに立ち戻る中から、伝統を受け継いだ新しい音楽が生まれ、家族や地域で歌い奏するようになれば、日本は大きく変わるだろうという。心の通うコミュニケーションには、非言語的で無意識の領域のコミュニケーション=家族や村で歌ったり、踊ったりというような=を取り戻すことが必要なのだ。 漠然と感じていたことを表現してくれている気がして嬉しくなった。 アーティストからのメッセージを重く受け止めたい。説得力のある本だ。

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2012/07/21

科学っぽい所を徹底的に排除して感性に頼った本にするか、科学っぽい部分をきちんとしたものにするか、どちらかにしないときつい。

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2012/03/13

すごく高度なことを、簡単そうに言うけれど、やっぱりものすごい難しい内容のエッセイ。というか啓蒙書と呼んでいいレベル。

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2013/03/25
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※このレビューにはネタバレを含みます

音響と意味が独立しない話し(日本語訳されたミュージカルとオペラ)。オノトマペの話しが面白かった。 義太夫がどういうものか、篳篥がどういう音か、などが頭で分かっていたらもっと面白いと思う。

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2012/01/30

すこぶる面白かった。興味深い方の面白さも十二分。 今まで、あまり研究、言語化、されてこなかった分野で、 未知の部分にも言及しているのにも関わらず、 とても平素な言葉で書かれていて、とても読みやすい。 作者のあとがきに、本書の内容の中にも、突き詰めれば専門的な分野はたくさんあっ...

すこぶる面白かった。興味深い方の面白さも十二分。 今まで、あまり研究、言語化、されてこなかった分野で、 未知の部分にも言及しているのにも関わらず、 とても平素な言葉で書かれていて、とても読みやすい。 作者のあとがきに、本書の内容の中にも、突き詰めれば専門的な分野はたくさんあったけれど、分かりやすさを重視して、省略した部分もあるという意味のことが、書かれていたけど、大正解だと思います。 ともすれば、専門化、テクニカルな方向で書かれていて、 一段目のハードルが高くなることも多い、音楽書ですが、 この本は、一読目でも、納得しながら読み進めることが出来た。 自分の場合は、知らない個人名や、楽器が出てきた場合は、 youtubeで実際の音響を確認しながら、読みました。 そうすれば、よりスラスラ読めてオススメです。

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2012/01/02

素晴らしい内容。 何度か読みなおしたいですね。 僕自身も録音の仕事に携わることがありますが、そのたびに感じる今の音楽シーンで録音された物への違和感が綺麗に説明されていると思いました。

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2011/10/27

演劇倶楽部『座』第27回公演 詠み芝居「歌行燈」は虚無僧尺八の中村明一氏とのコラボでした。 泉鏡花は難解だけど尺八のソロはド迫力だったなあ。壌晴彦さんが開演に先立ち、日本人は日本の文化を知らないといった話をなさいました。外国の方のほうが日本文化に詳しいのは、シェークスピア劇もバレ...

演劇倶楽部『座』第27回公演 詠み芝居「歌行燈」は虚無僧尺八の中村明一氏とのコラボでした。 泉鏡花は難解だけど尺八のソロはド迫力だったなあ。壌晴彦さんが開演に先立ち、日本人は日本の文化を知らないといった話をなさいました。外国の方のほうが日本文化に詳しいのは、シェークスピア劇もバレエも行くところまでいった感があるので、他を見たとき日本のユニークさに目が行くからだという。彼らのほうが意識が鋭敏なわけだ。能の舞台は何もなくてこの世とあの世を行き来するかと思えば、デコの歌舞伎があったり、究極の人形劇の文楽があたりする。これまで以上に日本文化に向き合っていこうと思う。 倍音で日本文化を理解するユニークな本です。

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2011/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

先日、図書館で借りて読了。 家屋の作り・環境によって、響く音が違う事による音に対する日本人と他国の方との話は興味深かった。(日本家屋は音を吸収するが、石造りの建築物では反響する等) 一度で覚えきれない情報量な気がしたので、また再読したい。

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2010/11/13

裏表紙 なぜ、ある人の発する声に魅了されるのか。 なぜ、言葉で気持ちが伝えられるのか。 なぜ、心の底から感動する音楽が存在するのか。 これらの背後には「倍音」が存在している。 「ひとつの音」として聞いている中に、 さまざまな音が含まれる。 音色をつくっているのが「倍音」である。 ...

裏表紙 なぜ、ある人の発する声に魅了されるのか。 なぜ、言葉で気持ちが伝えられるのか。 なぜ、心の底から感動する音楽が存在するのか。 これらの背後には「倍音」が存在している。 「ひとつの音」として聞いている中に、 さまざまな音が含まれる。 音色をつくっているのが「倍音」である。 尺八の音楽において、「一音成仏」、すなわち、 ひとつの音にすべてを包含する、といわれる。 尺八の豊かで多彩な倍音を昔の人は鋭敏に感知して、 ひとつの音の中に複雑な「宇宙」が 存在していることを示唆したのである。 見返し 都はるみは、ひとつのフレーズの中で、 異なった“倍音”の間を自由に行き来している。 『アンコ椿は恋の花』という歌の 「あんこ~♪」の部分を見てみると、 「あ」で〈整数次倍音〉を出し、 「ん」と唸る部分では〔非整数次倍音〕が強く、 最後の「こ~」というところは 倍音の少ない裏声に抜けていく。

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