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雪の街にかがやく愛 の商品レビュー

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2016/05/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

クリスマスに繰り広げられる三つの物語りたちです。 私が特に印象に残ったのとは、第三話の「恋人はツリーとともに」でした。 若い日、互いに情熱に任せて関係を結んでしまった恋人たち。 女性はその一夜で妊娠してしまい、ひそかに出産してシングルマザーとして子どもを育てていました。 男性は彼女を忘れ得ぬまま、別の女性と結婚しました。 七年後、多情な妻との関係に辟易し離婚した彼は故郷に戻ってきました。 自分に7歳の息子がいるとも知らずに―。 故郷での劇的な再会、女性は愛する息子の存在を隠そうとします。息子を奪われるかもしれないと恐れました。 実は、彼は昔の恋人に離れ離れになってからもしばらくは手紙を送り続けていたのに、彼女からは何の返事もなく、それで諦めて別の女性と結婚したのです。 ―何故、息子がいることを知らせてくれなかった? 責められた彼女は、妊娠を知らせようとしたまさにその時、彼の婚約を知ったのだと涙ながらに訴えるのでした。 ラストの7歳の息子の言葉に胸を打たれます。 お互いに思いやったために、かえって真実が打ち明けられなかったのだと誤解が溶けた二人。 女性が息子に彼を父親だと彼を紹介しました。「ぼく、こんなにすてきなプレゼントは初めてだよ、世界でいちばんすごいや!」 どんな環境にせよ、子どもには何の罪も責任もなく、また守られるべき存在であるということを、この物語りは教えてくれるようです。

Posted byブクログ