X-MEN/アベンジャーズ:ハウス・オブ・M の商品レビュー
「ニューアベンジャーズ」と「アストニッシングX-MEN」という新しいシリーズ化した二大作品をクロスオーバーさせる大規模な展開を描き出した本作。しかも旧アベンジャーズ解散のきっかけとなった事件と大きく関わる展開とあって、これまでの設定全てを上手く使っている。 ヒーローが本当に願う...
「ニューアベンジャーズ」と「アストニッシングX-MEN」という新しいシリーズ化した二大作品をクロスオーバーさせる大規模な展開を描き出した本作。しかも旧アベンジャーズ解散のきっかけとなった事件と大きく関わる展開とあって、これまでの設定全てを上手く使っている。 ヒーローが本当に願う理想の世界を見せられ、本来生きていた現実に戻さなければならない、という展開はよくあるものだが、世界全体が変質してしまうという大きな規模で展開することで、「改変世界」という大きな変化をした世界の中でキャラクター一人ひとりが変化した様子を見ることができるのが非常に面白い。当然、そこからパーソナルな悩みも一人ひとり描き出すことができている。 元に戻したいかどうか、という葛藤をあまり深く描いていないのはもったいない気がするが、人数が多すぎるので収集がつかなくなることを避けたいのだろう。記憶を取り戻すきっかけも説明が簡単になるように工夫されている。 巻末に付いている改変世界内でのヒーロー記事「パルス」による大量の改変世界で起きた事件がまた面白そうである。この作品に合わせた細かいスピンオフは大量にあるそうだが、ほとんど邦訳されていないのが残念な所である。
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スカーレット・ウィッチの暴走により作られた改変世界が舞台。改変世界はそれぞれの理想を叶えた幸せな世界、それゆえに起こる元の世界に戻りたくないという葛藤。普段とは違うヒーローたちの一面を見ることができ、面白い。絵も取っ付きやすい。
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マーベル・コミックスの改変世界ものイベントというと「エイジ・オブ・アポカリプス」があるけど、大部分の話が翻訳されたそちらとは違ってこちらは本筋であるメインのシリーズ一本(+α)だけの翻訳になっており、折角の改変世界をもっと楽しみたかったなあという感じ。
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ワンダがなぜ現実改変能力を暴走させたのか、その動機が共感できるようになってるし、それをそそのかした「きっかけ」についても、陰謀とか宇宙からの脅威みたいなアメコミのやりがちな無茶をしてなくて、すごくパーソナルなところに着地させている。これってアメコミの中ではかなり丁寧な脚本なのでは...
ワンダがなぜ現実改変能力を暴走させたのか、その動機が共感できるようになってるし、それをそそのかした「きっかけ」についても、陰謀とか宇宙からの脅威みたいなアメコミのやりがちな無茶をしてなくて、すごくパーソナルなところに着地させている。これってアメコミの中ではかなり丁寧な脚本なのでは。 「シビル・ウォー」はアイデアよさげなのにその展開がものすごく釈然としなかったのだけど、こちらの脚本には説得力があった。最強クラスのミュータントだったワンダが改変後の世界では普通の人間になってるのも、“その後のラストにかけての展開” も精神分析的(?)にいかにもそれっぽい感じ。地味だけど(といっても歴史が変わる程度の地味さ)、こういうのを描けるのが X-MEN シリーズの強みではないかと。まあ途中がすいすい進みすぎてる感はあったけど。 あと大事なことだけど絵もカッコよい。
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聞き覚えのある話だと思ったら 『涼宮ハルヒの消失』とプロットはまったく同じだ。 ただ「改変世界」に対するドラマは「M」の方がより重い。 嘘であっても、やっと手に入れられた幸せな世界を 元の悲惨な世界に戻さなきゃいけない スパイダーマン達ヒーローの葛藤はには胸を締め付けられる。...
聞き覚えのある話だと思ったら 『涼宮ハルヒの消失』とプロットはまったく同じだ。 ただ「改変世界」に対するドラマは「M」の方がより重い。 嘘であっても、やっと手に入れられた幸せな世界を 元の悲惨な世界に戻さなきゃいけない スパイダーマン達ヒーローの葛藤はには胸を締め付けられる。 「このままじゃいけないのか?」「でもやるんだよ」 それがヒーローの条件だとしたら辛すぎる… 幾多の悲劇を抱えたヒーロー達の歴史があるからこそ 描けた壮大な悲劇の物語。
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クロスオーバーなシリーズ。 世界としては、教授が死んでいて、マグニートーが支配している歴史が変わった世界なので、「エイジ・オブ・アポカリプス」とよく似た感じ。 まあ、あっちは、マグニートーが世界を支配はしていなかったか。 アポカリプスはいなくて(?)、割りと危機を回避した世界...
クロスオーバーなシリーズ。 世界としては、教授が死んでいて、マグニートーが支配している歴史が変わった世界なので、「エイジ・オブ・アポカリプス」とよく似た感じ。 まあ、あっちは、マグニートーが世界を支配はしていなかったか。 アポカリプスはいなくて(?)、割りと危機を回避した世界で、マグニートーは、英雄。 結局、この人、教授がいるとコンプレックスやら、教授の精神操作なんかの影響で邪悪になってしまうのでは?と、わたしは、いつもの教授黒幕説(笑) まあでも、教授がいないと割りといい人なのではないかと思います。 そして、この世界は、基本平和。 偽りの平和か、苦い真実(破滅につながる)か、というのは、「ウォッチメン」の時にもあった選択で、どちらも、作品的には最終的には、「それでも真実」が選択されています。 でも、作品のでき不出来は関係なく、それって、正しい選択肢なのかな~と思う自分がいます。 わたしなら、そっちは選ばないかも……。あぁ、それは、その世界での自分の身の振り方によってかわるかも……身も蓋もないな。
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マグニートーの娘にして「現実改変能力」という最悪の能力を持つ“スカーレット・ウィッチ”ことワンダ・マクシモフ。彼女が能力を暴走させたことで、世界の平和を担ってきた最強のヒーローチーム“アベンジャーズ”は崩壊してしまった。ワンダを放置することは世界の危機を意味する。あらたなヒーロー...
マグニートーの娘にして「現実改変能力」という最悪の能力を持つ“スカーレット・ウィッチ”ことワンダ・マクシモフ。彼女が能力を暴走させたことで、世界の平和を担ってきた最強のヒーローチーム“アベンジャーズ”は崩壊してしまった。ワンダを放置することは世界の危機を意味する。あらたなヒーローチームが結成され、ワンダを処分がもくろまれたのだが……。 マーベルコミックスのヒーローたちが一堂に会するオールスター的な大作。絵に魅力があるのはもちろん、ストーリーもかなり凝っている。ヒーロー達それぞれの性格づけ、意外な側面もおもしろい。
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改変世界モノというだけで十分おいしいのに、演出や展開も凝ってて楽しませる。続編や関連誌の発売スケジュールが気になるとこだけど……。
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